認知症にどう対応するかin奈良シンポジウムより
シンポジウム「認知症にどう対応するか」
認知症の85%は治療困難 (平井基陽氏より)
認知症は①.記憶の低下②.言葉のやり取りが困難、時間や場所の見当がつかない、手順を踏む作業ができない③.その為に日常生活に支障をきたす状態のことだ。認知症の85%は現在の医療水準でも根本的な治療は不可能だ。アルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性が三大認知症。
物忘れがなどがあるものの日常生活に支障のない状態は認知症と診断されないが、この状態から認知症に移行するものが一定程度ある。「軽度認知障害(MCI)と名づけられている」「話題が乏しく、限られている」といった状態で医療機関で相談することが望ましい。
認知症の終末期への対応について語られる機会は少ないが、「どうすることが認知症の人の尊厳を守ることになるのか」は医療上も大きな課題だ。
時間と空間を共有して
(辻村泰範氏より)
自分は「将来認知症になるかも知れない」は今や確信になりつつある。だが、脳が侵されても、心は侵されない。そこに認知症の救いがある。
認知症の原因や治療は医学の世界に任せるが、たとえ認知症が厄介な病気だとしても、周囲の人が混乱した言動に振り回され、くたびれ果ててしまわないためには、どう対応したらいいのか。
大事なことは違う世界にいる認知症の人の時間と空間を、多くの人が「ちょっと」ずつ共有して、演技者としてそこに参加してもらえばいいのではないか。近年「寄り添う介護」や「なじみの関係」といった言葉で表現されるが、それは単に一緒にいればいいという意味ではない。寄り添うとは、時間や空間を共有するということだ。
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