老後はいくら必要ですか

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2010年04月06日 15:06

老後はいくら必要か?
                         (淑徳大学 結城康博 介護入門の著書より)


1000万円必要

読者の方も、老後に備えていくら準備しておけばよいかと考えているだろう。私の経験から、最低でも1000万円貯めておけば、とりあえず急に脳梗塞などで倒れても、何とかなる。そして厚生年金受給者を基本とした年金額であれば、多くの選択肢から介護サービスを選ぶことは可能だ。つまり、1000万円の貯金と、毎月17万円前後の収入があれば、老後は「介護」が必要となってもしのげるだろう。




仮に入院して、毎月入院費(施設入所)や生活費など30万円程度かかるとしよう。そうすれば、毎月17万円の年金と貯金から13万円で、六年から八年とか医療と介護の費用は工面できる計算になる。これで約100万円使用し、残り900万円で、急な手術費用や、その他の生活費費用が必要になっても対応できる。




しかし、この額は高齢者一人の計算であって、妻が専業主婦である老夫婦は、二人合わせて年金が25万円に満たないかもしれない。しかも、夫が亡くなれば、残された妻は、遺族年金を合わせても10万円弱しか手にすることができない。そのため、専業主婦であった女性は夫が亡くなった場合のことも想定して、老後の資産設計をするべきだろう。特に、介護の前に医療費に膨大なお金がかかるため、先に夫が倒れ、その夫の医療介護に預貯金が底をつくといったことも希ではない。




まずは医療費がかかる


医療費は、個室などに入院してしまえば、1ヶ月50万円もかかってしまう。数ヶ月と思い医療費にお金を使いすぎて、その後、介護の生活を向かえる時期には、預貯金がないといった場合もある。医療と介護にかかる費用については、よくよく考えておくべきだろう。



介護は先が見えず、長期間続く。最初に、医療費を使いすぎて、在宅介護を始めるときには、預貯金がないと少ない年金生活者や、貯金がない高齢者は、厳しい介護生活になる可能性がある。少ない年金生活者や預金がない高齢者は「貧困」状態に陥ってしまう。特に国民年金生活者で、生活保護受給者でもない高齢者が厳しい。当然、介護保険サービスの拡充が急がれるが、同時に生活保護制度以外の低所得者も充実させていかなければならない。












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