トップの直観力パート3 財団法人静岡経済研究所

2人3脚

2011年07月28日 11:32

今を感じ、先をよむ、感性

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トップの直感力パート3
 新 将命(あたらしまさみ)早稲田大学卒。シェル石油(株)、日本こか・コーラ(株)勤務後、ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)代表取締役に就任。1990年(株)国債ビジネスプレイン設立。その間、ニホンサラ・リー(株)代表取締役社長、サラ・りー・コーポレーション(米国総本社)複写長、日本フィリップス代表取締役社長を歴任。




直観力磨く目的、
経験、現場、環境




ポイント 4


時々環境を変えろ


「直観力」を養うために非常に効果の高いもうひとつ(4つ目)の方法は、「時々意識的に環境を変える」ことで、私はこれを習慣にしています。「快適ゾーン」(COMFORT  ZONE)という言葉があります。人はいつも同じ環境の中に身をおいていると、いつの間にか茹で蛙症候群というマンネリに陥ってしまいます。現状が快適である半面、刺激も摩擦も無い。結果として、規制概念の虜(とりこ)になってしまうことになるのです。





改善はあっても、大胆で瑞々しい発想はなかなか出にくくなります。神経が麻痺してしまいます。従って、トップは、時には快適ゾーンを打ち破ることが必要です。快適ゾーンを打破するための効果的な方法が、「環境を変える」という行動です。日常の仕事ドップリゾーンから外に出て、何か違ったことをやるのです。





私の場合は、国内、国外を問わず「旅に出る」という打開法があります。それもできれば、出張旅行ではなく、旅の方法が効果的です。新しい場所に立ち、初めての人々と接することにより感性の泉はかれるどころかますます豊かになります。旅は時間もかかるしお金もいる、とりあえずそんな余裕がない、という場合は、セミナーや講演に出席するとか、質の高い異業種交流会に参加する方法もあります。旅であれ異業種交流会であれ、こういう「快適ゾーン打破」のための時間を自分の時間の総時間の中に組み込んでおくことです。新鮮な刺激を受けることができて、ひいては、自分の「直観力」に磨きがかかることに繋がります。





最後にまとめてみます。


①トップにとって最重要の責務は「判断・決断・断行」のやりくり三断である。これを胆識という。
②経営上の正しい判断・決断を行うためには「論理と数字」という土台が必要である。
③だが、判断・決断は論理と数字だけではできない。「直観力」が必要となる。 
④そして、トップが自分の直観力を磨くためには、目的、経験、現場、異環境、という4つの意識や行為を心掛けていることが効果的である。
ということです。









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