認知症介護10か条第3条排泄
一昨日に引き続き排泄についてお話します。(ぼけ予防協会より)
第3条 排泄
排泄は 早めに声かけ トイレット
認知症介護の中で、手のかかるものの1つが排泄介護です。尿失禁をはじめとして、トイレ以外の所に排尿する行為(放尿)やオムツを勝手に取り外してしまう。また、便をこねたり、壁にこすりつけるなど、さまざまな行為に介護する人は振り回されてしまいます。
このような排泄の問題は頻繁に時を選ばず起きてくるうえ、本人や周りの環境を汚染し、臭気を伴うだけに深刻です。排泄の失敗が起きてしまうと、本人の自尊心を失わせる上に、周りの人の認知症老人の評価を下げてしまうことにもなります。排泄の問題について適切に対応していくことは、認知症老人の尊厳を守るためにも大切なことです。
尿失禁や放尿など排泄が関わる問題は、行為の背景や行動の目的を理解することで介護の方法の手がかりが得られます。
尿失禁の場合も尿意を感じてウロウロしたり、オムツを外したりといった行動をとっていることも少なくありませんし、トイレが探せなくて廊下の隅やゴミ箱などに排尿していることも多いものです。したがって、
尿失禁や放尿がみられた時には、認知症老人一人ひとりの排尿パターンや排尿行動の特徴を良く知って、排尿時間に合わせたり、また、排尿サインを早めにキャッチしてトイレ誘導すれば、失敗を防ぐことが出来ます。
トイレの位置がよくわかるように目印(大きな字で「便所」と書いたり、矢印をつける)をつけることもトイレ誘導に有効です。トイレに誘う時の言葉かけ方は、自尊心を傷つけないように命令口調はさけ、「トイレはこちらですよ」といった言葉のかけ方をすると良いでしょう。
<排泄ケアのポイント>
排便、排尿障害に関する観察事項
①.日ごろの排尿排便パターンを把握
・排便排尿の回数 ・感覚 ・便の色、尿の色(日中薄い尿のおしっこをすると毒素の排泄が少ないため夜間毒素を 排泄しようと尿の回数が多くなる傾向があります)
・尿や便の量 ・便の硬さ(有形便、軟便、泥状便、水様便)
②.症状の観察
・残尿感 。残便感 ・腹痛の有無
③.水分、食事摂取量の観察
④.咀嚼(噛む)の状態を観察
・義歯は合っていますか→咀嚼に問題がある場合には消化吸収にも影響があり、
排便障害の原因にもなります。
⑤.下痢の場合→肛門周囲の皮膚のトラブルをおこしやすい
便秘にさせないための工夫
・水分摂取させやすい体位の工夫(頚部が後ろにそらないように、クッションなどで工夫)
・十分な水分補給(一日1200ml~1500ml)をしましょう
・体操などのリハビリ(何かにつかまり肛門をひき閉めながらかかとをあげる)
・腹部マッサージ(のの字マッサージ)
・超の活動を活発にする食材(食物繊維の多いもの)・食後トイレにすわり気張る訓練
・専小粒を軽くたたいて刺激を与える
・常時おむつの方は定期的にトイレで座位姿勢をとりましょう
緩下剤は出来るだけ使用せずに自然に排便が出るように上記のことで工夫を図りましょう
↓にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい
にほんブログ
関連記事