認知症介護10か条 第7条睡眠について
第7条 睡眠 (一部ぼけ予防協会より)
日中を 楽しく過ごさせ 安眠感
睡眠は、休養時間の大部分を占め、身体全体の活動を単に休息させるだけでなく、大脳も積極的に休ませる働きがあります。
そのため、睡眠が不足すると身体がだるくなったり、頭がボーとしてきます。また、頭と身体の疲れをとるには、この両方をバランスよく十分にとることが必要です。睡眠不足が続きますと認知症老人にとっては、いろいろな障害行動、(多動、被害妄想、不穏あど)身体症状(風邪を引きやすい)の誘因になります。したがって、夜間ぐっすり安眠できることは認知症老人が心身ともに快適な生活をおくるために大切なことです。
高齢者の睡眠は一般的に寝つきが悪くなったり、断続的に浅く早朝覚醒などの特徴があります。その要因はさまざまですが、全てが病的なものとは限りません。
不眠を訴える認知症老人に適切に対応する為には、不眠の特徴を知って、その要因を考えて見ることです。認知症老人は、夜間おきてゴソゴソし昼間眠るという昼夜逆転を示したり、睡眠覚醒の周期が乱れ、せん妄症状を起こす場合も多いものです。
睡眠を阻害する要因として、日中の運動不足が目立ちます。日中楽しみながらできる運動やリハビリ、アクティビティー、遊び、家事動作などの疲労感は睡眠を促します。
睡眠を生活リズムの一つとして捉え、夜の睡眠と午睡の取り方、また、運動や食事との関わり合いなどを総合して、考えることが大切です。安易に薬に頼ることは生活リズムを乱すことにもなるので避けなくてはなりません。
(睡眠障害とお年寄りの睡眠の特徴)
年をとると、脳が老化して満足に睡眠がとれなくなり、睡眠の質が悪くなります。睡眠が浅く夜中に何度も目が覚めるのはそのためで、夜の睡眠だけではたりず、昼間の居眠りも多くなります。また、覚醒を保つ力も年とともに衰え、いっそう昼間うとうとするようになります。これを睡眠障害といいます。
人間には25時間の体内時計があり、微妙にずれを調整しながら睡眠を保っています。午睡の時間は30分以内にしましょう。寝すぎると夜、眠れなくなります。朝日に浴びることも睡眠リズムを整えるのに役立ちます。明るいお日さまの光を浴びることが良いのです。不眠が続く時は試してみてください。2日間くらい寝なくてもよしとしましょう。気持ちにゆとりを持って介護をしましょう。翌日には眠れるかもしれません。安易に眠剤にはしってしまうと体内に蓄積されて過鎮静となってしまいます。また、フラツキ等により転倒し骨折してしまうケースもあります。
睡眠障害は、脳の老化に伴う自然の流れなので、防ぎようがありません。ただし、生活習慣を見直すことによって、ある程度は夜の睡眠の質を高めることは可能です。
若い人の睡眠では、寝つくまでの時間も短く、また、ノンレム睡眠が深い場合が多く見られます。これに対してお年寄りの場合は、寝つくまでの時間も長くなり、深い睡眠とレム睡眠が減り、浅いノンレム睡眠や夜中に目が覚める状態が増え、寝ついてから目が覚めるまで眠りが浅い傾向にあります。
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