認知症介護10か条 自尊心について

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2010年08月09日 08:00

第10条 自尊心                              
                              (一部ぼけ予防協会より)
                               

自尊心 支える介護で 生き生きと



知的機能が低下した認知症老人は子供とお同じと思われているところがあります。家族の顔や名前を忘れてしまうような様子に接すれば、子供のように思ってしまうのかもしれませんが、認知症老人はどのように知的機能がおとろえようと、子供と同じではないのです。いままで長年生きてきた自信と誇り、自尊心を失うことはありません。





物忘れが激しいとか、思い違いが目立つといったことで、子どものように扱ったり、馬鹿にするような態度が見られれば、認知症老人は自尊心が傷つけられたと思い、強い抵抗や反発を示すものです。介護者の言葉が認知症老人の自尊心を傷つけることで、暴言や暴力が引き出されることは少なくありません。認知症老人の暴言、暴力の裏に、自尊心を傷つける介護者の言葉・態度がないかを謙虚に振り返って見ましょう。





知的機能が低下している認知症老人を人生の先輩として尊重し、日々の生活が快適に、豊かに過ごせるように手を貸すことが求められています。





認知症老人は自分が周りから尊重されていると、精神的にも安定し、自分の力を十分に発揮することができるようになります。認知症老人がおびえたり、落ち込んだり、傷ついたりするといった、精神的ストレスを不用意に与えてしまうことは、介護者として避けなければなりません。





そのようなことに陥らないようにするためにも、、認知症老人の現在の姿だけでなく、過去に歩んできた人生の軌跡にも関心を向けて、認知症老人の全人生を感じとるようにすることが大切です。認知症老人の可能性や潜在能力を信じてそれを見つけ出し、生き生きとした誇りを持てるように手助けしていきたいものです。





<利用者さんを尊重する姿勢>



介護者の接し方が適切でないと日常生活に悪い影響を及ぼし、問題となる行動を誘発しやすくなります。不安でたまらず大声をあげる認知症の本人さん。その様子を笑いながら観たりするとさらにエスカレートして怒りだします。「自尊心」を傷つけてしまったのです。そんなとき何が不安にさせているのか、という気持ちで接すると、その態度や声のトーン、顔の表情筋から認知症の本人はとっさに判断し不安な態度が消失するときがあります。感情面が非常に豊かなのです。





したがって、まず、「相手に何を言ってもどうせ分からない」「話が通じない」「自分で何でもできない」と言う理由で、卑下や無視するような態度をとったり、幼児扱いしないようにしましょう。特に高齢者の場合、このような介護者の態度は相手のプライドをひどく傷つけたり、残存能力までも低下させることになります。相手の価値観や過去の生き方を尊重した対応を心がけるようにしましょう!!














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