認知症介護・家族の接し方10か条第6条孤独にしない

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2010年09月09日 12:50

家族の接し方 10か条 
                             (ぼけ予防協会より)                                                                                                                 第6条 孤独にしない  
寝たきりや 孤独にしない 気づかいを





認知症老人の介護は老人のペースに合わせてできることを続けてもらうことが大切です。老人は人と接することが減少すると、刺激が減り、残存機能への働きかけが少なくなり、今まで出来たことも出来なくなることもあります。さらにすべてのことに関心が薄れ、意欲もなくなり衰えが進みます。







在宅介護中、問題行動に振り回されている時、認知症老人が危険がなく、静かに落ち着いていると、家族は安心して老人を一人にすることがあります。たまっている家事や雑事を片付けたり、一息ついたり介護者にとっても貴重な時間です。この時間が長く続くことを願ったり、嫁と義父母の間柄では、遠慮して声を掛けないことがあります。





しかしこのような時間帯が長く続くと居眠りする老人がいます。認知症老人にとって、昼は周囲の明るさや生活音が安心感となり、まどろむことが多くなります。それが昼夜逆転つながり介護者も悩ませることになります。中にはすべてがおっくうになり寝ていることが多く、心身ともに衰える人もいます。可能なら昼は散歩や買い物に誘ったり、介護保険の通所サービスを勧めます。外出できない老人のためには、簡単な家事の洗濯物畳、野菜のさやの筋取りなど、遊びの歌、昔話、アルバム、大きめのジグソーパズルなど、一緒に行動する工夫をしましょう。




しかし、熱心さの余り、認知症老人のできなくなったことを無理強いすることはストレスになります。逆に今までできていた身の回りのことなど、時間がかかるからと、介護者がすべてしてあげることが親切とは言えません。内容にもよりますが時間がかかっても、本人にしてもらうよう見守りが必要です。




認知症老人の生活暦、性格、ものの考え方などを知っている家族は、老人に合った働きかけもできると思います。すべてに不安のついてまわる認知症老人にとって家族の温かい気遣いが心の支えです。





<ホーム長のつぶやき>



●骨折などの入院で孤独になると



骨折などでベッド臥床を強いられると認知症が発症しやすくなります。その理由は脳への刺激がなくなるからです。私が看護学生時代(43歳で若い学生さんと一緒に勉強)自分が受け持った患者さんが病棟内で転倒し大腿骨頚部骨折で入院した。しばらくベッド臥床で足を滑車で牽引してから手術をします。家族は24時間付き添っているわけにもいかず、孤独の日々が続きました。




高齢でしたがとてもしっかりしていて、品格のある方でしたが認知症を発症。とってもショックだったことを思い出しました。「アーアー何も刺激がないとこんなにも早く認知症という病気になるのだー」とその時、初めて認知症という病気について実感したものでした。





また、もう一人の患者さんは大腿骨の手術は成功したのですが、入院中、術後まもなく足の血流障害から血液の塊が脳へ飛び脳梗塞を発症、片麻痺で私が勤めていた病院に戻ってきました。弾性ソックスをはいたり、弾性包帯を術後足に巻くのは梗塞の予防のためです。





●ある尼さんのお話から



高齢者がたくさんの刺激を受けることによって脳が萎縮していても認知症の症状が出ないことを証明した一例です。数学を修道女で教えていた先生は100歳で亡くなられました。解剖してみると脳が半分位まで萎縮していました。なぜ教べんを高齢になっても振るうことができたのか不思議です。多くの学者が興味を持ち研究を始めました。萎縮した小さくなった脳でも認知症の症状が出ず数学を教えられたのは死滅した脳細胞に替わって、違う場所で神経細胞同士が活発に働き、脳の機能を代行していたためだと思われます。




この例のように何か興味のあることを見つけて脳を刺激することが重要なポイントだと、うすうす理解できたのではないでしょうか。高齢者が自宅で役割もなくごろごろしていると一気にボケてしまいます。あえて興味を持ってもらえる役割りをつくって毎日実行することが大切です。そして孤独にさせないことが重要です。














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