杉山ドクターのやさしい医学講座

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2010年05月14日 10:30

第3章 介護保険における特定疾患
                    (認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)


8.早老症

10歳から40歳までに急速に老化が進行して、禿頭、白髪、皮膚のしわ、白内障、しゃがれ声など老化の特徴が急速に出現する病気です。介護保険では早老症として、ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、コケイン症候群を上げています。いずれも、傷ついた染色体(DNA)を修復する遺伝子に変異が起こったため、発生する遺伝子病です。 
 




生後6ヶ月から2歳までに発症するプロジェリア昇降群はきわめて希で、日光に当たると皮膚がびらん状態にになり皮膚がんが発生しやすいコケイン症候群も希な病気です。ウェルナー症候群は比較的多いものの、臨床医でも診察することは先ずありません。





皮膚の老化、動脈硬化の進行、骨の成長障害による低身長骨粗鬆症などの、老人性変化が普通より十倍から数十倍のスピードで進行します。甲状腺機能低下症や糖尿病を合併していることも少なくありません。最終的には動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞が死亡原因になることが多いようです。










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