世界アルツハイマーデー松本一生先生の講演内容パート3

2人3脚

2010年10月03日 09:42

2010年世界アルツハイマーデー
「記念講演会」



認知症の予防と家族支援


地域でともに生きるために  パート2 


2010年(平成22年)9月26日(日)
公益法人 認知症の人と家族の会 静岡県支部主催
認知症の人と家族の会常任理事 
松本診療ものわすれクリニック 松本一生医師





【一部講演内容より】


皆さんこんにちは。2010年世界アルツハイマー記念講演会、皆さんと共に一緒に勉強しましょう。地域の人と、どのように支援していくか共有していきましょう。



認知症の種類による特徴



アルツハイマー型認知症

65%、脳全体が萎縮。やる気がなくなる、視覚失認。ベーター蛋白の蓄積


脳血管性認知症

2~3割針の先で突いたような小さなものの積み重ね。感情の移り変わりが激しい。涙を流したり怒りっぽい。一番診察のときに気を使います。糖尿病や高血圧は脳血管性認知症を合併しやすい。また、できる時とできない時の差が激しい。



レビー小体方認知症

幻が見え、抑うつ、パーキンソン症状がる。アルファーシリクレインが溜まります。ケアのあり方が違います。


ピック病(前頭側頭型認知症)

無頓着になる、恐怖の減少、社会性がなくなる。非社会的行為をします。若年の方が多い。
40歳のピック病の患者さんが受診してきました。ご主人は社長さんでしたが会社を追い出されたため、奥さんは、子育てをしながらレジのパートをしていました。やっとのことでヘルパーさんと外出してくれるようになり、自分の職場に連れてきてもらいました。スーパーをクルクル回り気になったものをポケットに入れてしまいました。歯磨き粉3個です。店長に見つかり「あんたなー俺達の行為をあだで返すつもりか」と怒りがおさまりません。そこに奥さんから連絡が入り、私は店に駆けつけ店長の胸ぐらをつかみ抗議しました。「ピックのことが理解できずそのようなことを言ってしまった」と、謝罪してくれました。少しでも認知症の差別が広がらないようにしたいと思います。






認知症の行動・心理症状


認知症症状は初期、中等度、重度それぞれ症状が違います。



初期
不安感や気分の沈みがあります。混乱している本人をパーソンセンタードケアで支えていく。

中等度
初期の不安感や気分の沈みは軽くなり、記憶の障害、家内の顔がわからない。風呂を嫌がる。身体を拭こうと思い、手ぬぐいで拭こうとすると、何か知らない人に首を絞められると思ってしまい、自己防衛が働きます。「何をする!」と、暴力を振るう。家内にとってはとんでもない体験。何年も連れ添った人に殴られる。そういうことになる一歩手前に防ぐごとが医療連携てできます。

重度
症状は消退しますが表面的に症状が消えたとき、たまたま、かきむしられたり、手をつねられました。(認知症の人の心は生きてる)。

                                              ―つづく―










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