レビー小体型認知症の介護が分かるガイドブック パート20
レビー小体型認知症の介護が
わかるガイドブックパート20
アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
5 レム睡眠行動障害
悪夢で大きな寝言
レム睡眠とノンレム睡眠
身体が休息していて脳が活動している状態を「レム睡眠」といいます。特徴として、眼球(目玉)がキョロキョロと速く動くことから(rapid eye movements)、その頭文字を取って、REM睡眠といいます。そのときにペンライトなどを当てると、眼球が忙しく動いている様子が分かります。血圧も心拍数も不安定な状態です。夢は、このレム睡眠時に見ています。
一方、「ノンレム(non rapid eye movements)睡眠」はこれと逆の状態です。脳が休んでいて、眼球の動きは穏かです。血圧や心拍数も落ち着いています。ただし、身体は起きていて寝返りを繰り返します、一般に人は1~3回くらい寝返りをするとされています。
赤ちゃんでは全睡眠時間の4分の3がレム睡眠であり、反対に成人では薬4分の3がノンレム睡眠だといわれています。レム睡眠とノンレム睡眠は、交互に繰り返されます。まず、ノンレム睡眠の後にレム睡眠がやってきます。そして、再びノンレム睡眠へ切り替わります頭を見て分かるとおり、約90分間という一定した時間を保つノンレム睡眠に対しレム睡眠は朝方になるにつれて時間が長くなっていきます。朝方に長い夢を見る事が多いのはこのためです。
レビー小体型認知症の場合、レム睡眠の時間が少し長い傾向にありますしたがって、図に示した健康的な人の典型的パターンに当てはまらない場合も出てきますが、こうした周期を頭に入れておき、睡眠時の移動行動が、レム睡眠の最中に起こるということをまず覚えておきましょう。
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