レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブックパート35
レビー小体型認知症の介護が
わかるガイドブック パート35
アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
8.薬に対する過敏性
薬で具合が悪くなることも
ドネベジル塩酸塩(アリセプト)に対する過敏性
アルツハイマー型認知症に対してドネベジル塩酸塩(アリセプト)を用いる場合、3㎎から始めるのが一般的ですが、レビー小体型認知症にはこの容量で様々な副作用が生じることがあります。例えばイライラが高じたり、攻撃的になったりするほか、医長などの消化器に不調などをきたすことがあります。したがって、レビー小体型認知症の人の処方に当たっては、より少量から始め、少しずつ増量していくのが無難であるという意見もあります。
抑うつ剤に対する過敏性
抑うつ症状に対する抗うつ剤は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)。SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などが代表的ですが、レビー小体型認知症の場合、効果が見られなかったり、過鎮静などの副作用が起こったりすることもあるため、抗うつ剤を使うには注意が必要です。用いる場合は、SSRIよりもSNRI、あるいはSARIと呼ばれるトラゾドン塩酸塩が好ましいといえます。なお、抗うつ剤によって、パーキンソン症状が悪化するということはありません。
パーキンソン病薬に対する過敏性
脳内のドーパミンが現象するパーキンソン病やレビー小体型認知症において、医師は、家族くから「パーキンソン症状が進行した」という訴えがあると、ドーパミン神経系の薬(レボトバ(Lドーパ)やドーパミンアゴニストなど)を増量するのが一般的です。ッそれによって、もちろん効果を出すことも少なくありませんが、レビー小体型認知症の場合では、幻視や妄想などがひどくなることがあります。その意味でそれらの薬は慎重さが必要です。
また、副交感神経ともよばれる抗コリン薬が用いられる場合がありますが、口渇(こうかつ、口が渇く)尿閉(にょうへい、尿がでにくくなる)便秘などの副作用があるとともに認知症を悪化させるため、原則として使用すべきではありません。なお、降圧剤や抗精神薬、胃腸薬、吐き気止めの薬などには、パーキンソン症状を悪化させる成分が含まれているものがあります。
<ホーム長のつぶやき>
上記の薬の副作用をよく理解し、また、患者さん一人ひとり薬の感受性が違うことを理解し、処方してくれる医師が増えることを期待します。セカンドオピニオンを積極的に取り入れ、その人に合った薬の処方を元の紹介した医師に回答してくれれば、遠くの病院にいかなくても診察をしてもらえれば、患者さんは助かります。まだまだ、レビー小体型認知症を理解してくれる医師が少ないのが現状です。静岡県ではNTT東伊豆病院が認知症の基幹病院になっています。安田先生も積極的に関わり、スペクトやMRI などの検査を他の病院に検査を依頼し(NTTにはないため)、その結果から診断を下し、地元の医師との連携を図る、と先日見学へ行った際お話してくださいました。
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