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2009年11月26日

食と予防医学 食の正しい知識

食と予防医学
                               (杏林予防医学研究所所長 山田豊文より)

トランス脂肪酸と「0%」表示の意味

皆さんの中で、市販のクッキーやデザート類、パン、フライドポテトやドーナッツ、スナック菓子など、数多くの加工食品に含まれる「トランス脂肪酸」のことを知っている人はどれくらいいるでしょうか。



トランス脂肪酸は、化学的に不自然な構造を持つ植物由来の物質です。もともと植物油自体にはほとんど含まれていませんが、そこからマーガリン、ショートニング等を製造する過程で発生します。体に入り込むと様々な形で細胞に低下させる恐れのあるトランス脂肪酸は、海外の研究では、、糖尿病、心臓病、がん、アトピー等のほか、うつをはじめとする心のトラブルの原因になるとも報告されています。



私が驚いたのは、2009年5月に講演依頼を受けてブラジルを訪れた際、飛行機内で出されたクッキーに「トランス脂肪酸0%」
明記されていたことです。例えばこれが(0グラム)という表示であったならば、世界的にはそれほど珍しいことではありません。というのも国によって違いがあるとはいえ、ブラジル国内の場合、1食分の加工食品に含まれるトランス脂肪酸の量が0.2グラム未満であっても「0グラム」と表示することができるからです。



ブラジルで「微量でも注意すべき」と慎重な態度がとられているようにも思えます。一方の日本では、いまだにトランス脂肪酸の表示義務はありません。「日本型の食生活で摂取する量であれば問題ない」という見解がその理由です。


タバコのように、消費者側がリスクを知った上で自己責任のもとに利用するのであれば、まだわかります。しかし、どのような影響があるのか、またどのくらい入っているかといった情報を消費者側が一切知らされずに、トランス脂肪酸を摂取し続けて健康上のトラブルを生じていたら、はたして誰が責任を取ってくれるのでしょうか。だからこそ世界では表示を義務付けるケースが増えているのです。



米ニューヨーク市では06年12月、レストランやファーストフード店でのトランス脂肪酸の使用を禁止する法律が可決されたほか、現在では米国各地、さらにはヨーロッパ各国でも同様な法律が施行されています。また、アジアではお隣の韓国でも、07年からトランス脂肪酸表示が義務化されているのです。



食事は体を作る見本です。何を食べたかによって、、どのような体になるかが決まるといっても過言ではありません。それにもかかわらず、今まで体にいいと思われていたものが、むしろ悪影響を与えるという危険性はいくらでもあるのが日本の現状です。食の問題は、私たちが正しい情報を得られるかどうかにかかっています。またそれを判断するための基礎知識も欠かせません。




どんな食べ物が体に良くて何が悪影響を及ぼすのか。私たちは賢明に見極めて生活することが大切です。医学、教育、スポーツに関わる人たち、そして私たちすべてが食について本当の意味で正しい知識を持っている社会にしていきたいものです。





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