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2010年06月22日
杉山ドクターの優しい医学講座・6/27アザレアで講演します
6月27日(日)アザレア(静岡市)において杉山孝博先生の医学講座の講演会が行なわれます。まだ席に余裕がございます。是非講演を聴いてみませんか?問い合わせはこちらまで→0545-63-3130 佐野三四子代表 お電話お待ちしています!
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
15.両側の膝関節又は
股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
股関節、膝関節や足関節は、体重のほぼ全体を受ける荷重関節とも呼ばれています。しかも、歩行するためには、荷重を受けながら、特徴的で大きな関節運動をしなければなりません。このためには、互いに接する関節面が平滑で過度の弾力性を持っている必要があります。
関節軟骨は非常にすべりやすくできていますが、加齢などの影響で変性が進むと、軟骨にふくまれている水分が減少して、すりへって表面が平滑でなくなり、すべりにくい状態になります。このときの自覚症状としては、動きはじめに関節の痛みが発生して、歩き続けると痛みが軽くなります。長時間歩行で再び関節痛が強くなります。さらに進行すると、安静時でも痛みを感じるようになり、関節の可動域も制限されるようになります。
X線検査では、骨棘形成(骨の異常増殖)、関節裂隙の狭小化(軟骨が磨り減って骨と骨の感覚が狭くなり、遂にはくっついてしまう)、軟骨下骨の骨硬化(軟骨に接する部分の骨が変形し硬くなる)、骨のう胞の形成(骨が破壊されて穴があく)などの変化が見られるようになります。
関節の変化が進行すると、関節の変化だけでなく、筋肉も萎縮して力が弱くなります。期肉が低下して関節の固定が悪くなると、関節の痛みや変形が一層進行する、という悪循環に陥ることになります。
上記の膝関節や股関節にX線写真の変化があって、疼痛や歩行障害、関節の運動制限などが見られた場合は、介護保険で第2号被保険者の特定疾病として認められます。加齢による変化が背景にあり、起こってしまった変形をもとに戻すことは難しい為、治療は鎮痛を目的とした対症療法が中心となります。鎮痛薬、湿布の使用、温熱療法などの理学療法、マッサージやリハビリテーション、あるいは装具の作成など行われています。関節の炎症が強く、激痛などがあるときには、関節内注射や関節穿刺、さらに人工関節置換術などが行われることがあります。
関節の変形は、過剰な荷重がかかり続けることや、筋力低下により関節の固定が弱くなることによって早く進行します。したがって体重を適正体重に近づけること、筋力増強すること、少なくても低下させないことが必要です。筆者の経験では体重を3kg減量すると膝や腰の痛みは自覚できる程度に軽減します。
関節の固定が悪いと関節痛が強くなります。膝や腰に痛みがあるときには、動きが少なくなって、筋力低下を促進しがちです。痛みが像悪しない程度の歩行や荷重運動は必要です。関節痛が強いときでもすわりながら膝を伸ばすような大腿四頭筋強化は可能です。私は、患者にいつも、『大切にするとは、使うこと」と話しています。日常生活での動きが訓練と治療そのものなのです。
16.がん(がん末期)
医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られます。悪性新生物であると診断され、かつ、治療を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治療困難な状態にあるもの。ここでいう、治癒困難な状態とは、概ね、余命が6ヶ月間程度であると判断される場合を指します。なお、現に抗がん剤などによる治療が行なわれている場合であっても、症状緩和など直接治癒を目的としていない治療の場合は治癒困難な状態にあるものと考えます。
これで杉山ドクターの医学講座は終了です。カテゴリーの中の目次欄に医学講座が載っています。クリックすると杉山先生のやさしい医学講座をすべて見ることができます。どうぞもう一度学んでみてください。
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第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
15.両側の膝関節又は
股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
股関節、膝関節や足関節は、体重のほぼ全体を受ける荷重関節とも呼ばれています。しかも、歩行するためには、荷重を受けながら、特徴的で大きな関節運動をしなければなりません。このためには、互いに接する関節面が平滑で過度の弾力性を持っている必要があります。
関節軟骨は非常にすべりやすくできていますが、加齢などの影響で変性が進むと、軟骨にふくまれている水分が減少して、すりへって表面が平滑でなくなり、すべりにくい状態になります。このときの自覚症状としては、動きはじめに関節の痛みが発生して、歩き続けると痛みが軽くなります。長時間歩行で再び関節痛が強くなります。さらに進行すると、安静時でも痛みを感じるようになり、関節の可動域も制限されるようになります。
X線検査では、骨棘形成(骨の異常増殖)、関節裂隙の狭小化(軟骨が磨り減って骨と骨の感覚が狭くなり、遂にはくっついてしまう)、軟骨下骨の骨硬化(軟骨に接する部分の骨が変形し硬くなる)、骨のう胞の形成(骨が破壊されて穴があく)などの変化が見られるようになります。
関節の変化が進行すると、関節の変化だけでなく、筋肉も萎縮して力が弱くなります。期肉が低下して関節の固定が悪くなると、関節の痛みや変形が一層進行する、という悪循環に陥ることになります。
上記の膝関節や股関節にX線写真の変化があって、疼痛や歩行障害、関節の運動制限などが見られた場合は、介護保険で第2号被保険者の特定疾病として認められます。加齢による変化が背景にあり、起こってしまった変形をもとに戻すことは難しい為、治療は鎮痛を目的とした対症療法が中心となります。鎮痛薬、湿布の使用、温熱療法などの理学療法、マッサージやリハビリテーション、あるいは装具の作成など行われています。関節の炎症が強く、激痛などがあるときには、関節内注射や関節穿刺、さらに人工関節置換術などが行われることがあります。
関節の変形は、過剰な荷重がかかり続けることや、筋力低下により関節の固定が弱くなることによって早く進行します。したがって体重を適正体重に近づけること、筋力増強すること、少なくても低下させないことが必要です。筆者の経験では体重を3kg減量すると膝や腰の痛みは自覚できる程度に軽減します。
関節の固定が悪いと関節痛が強くなります。膝や腰に痛みがあるときには、動きが少なくなって、筋力低下を促進しがちです。痛みが像悪しない程度の歩行や荷重運動は必要です。関節痛が強いときでもすわりながら膝を伸ばすような大腿四頭筋強化は可能です。私は、患者にいつも、『大切にするとは、使うこと」と話しています。日常生活での動きが訓練と治療そのものなのです。
16.がん(がん末期)
医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られます。悪性新生物であると診断され、かつ、治療を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治療困難な状態にあるもの。ここでいう、治癒困難な状態とは、概ね、余命が6ヶ月間程度であると判断される場合を指します。なお、現に抗がん剤などによる治療が行なわれている場合であっても、症状緩和など直接治癒を目的としていない治療の場合は治癒困難な状態にあるものと考えます。
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Posted by 2人3脚 at 08:00│Comments(0)
│医学講座
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