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2009年11月01日

最高のカウンセラーはすぐそばに

わが家流でいい! ほがらか介護 
                                (介護カウンセラー羽成幸子氏より)

最高のカウンセラーはすぐそばに

人生の数だけ介護法はあります。つまり100人いたら100通りの介護法があるのです。人はそれぞれ、異なる環境、異なる家族の歴史を持っています。ですから介護者の気持ちもそれぞれ異なるわけで、人に分かってもらえないのも当然でしょう。



ですが、やはり“誰かに分かってもらいたい“理解してもらいたい”と思うのが介護者の率直な気持ちです。ところで、実はすぐそばにカウンセラーがいるのです。それは介護される人です。一番の理解者は介護される人であってほしいと思います。




介護者の気持ちを受け止めてくれる人は、日ごろの介護を良く知っている人です。それが介護される人なのです。介護される人を弱者と捕らえるのは間違っています。多くの場合人生の先輩です。老いは体を不自由にしたり、身体機能を衰えさせたりしますが、人間を弱くしているわけではありません。



長年培ってきた経験や、養った寛容さを信じて、自分の気持ちをもっとぶつけてみてはいかがでしょうか。長い人生を生き抜いてきた先輩の強さを知ると、介護者の気持ちは、がぜん楽になります。



認知症の母親を抱えている娘さんがいました。ウンチを引きさしにしまったり、手ぬぐいに包んだりする行動に、ほとほと困り果てた娘さんは、母親に向かって思わず、「お母さん、死んでよ」と叫びました。叫んだ瞬間娘さんは、自分の言葉におののきました。ですがそのお母さんの切り返しが見事でした。「お前も一緒に連れて行く!」



私ははこのやり取りが大好きです。母さん心の強さは娘さんの心を大きく包みこんでくれました。これでよいと思います。私も言うことを聞いてくれない義母に、「おばあちゃんの世話、もう嫌になっちゃった」と言ったことがあります。すると義母はすかさず、「あんた私だったら、3回で逃げ出すよ」と言い返してくれました。この一言で私の気持ちは一気に晴れました。



向き合うことをあきらめないかぎり、介護される人は、最高のカウンセラーなのです。



最高のカウンセラーはすぐそばに



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