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2010年01月22日

杉山ドクターのやさしい医学講座

第1章 高齢者の疾病と主な症状
                    (認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)


15.筋肉の牽引痛と、胸痛
 
知って得する身近な病気や症状  その2




下肢の筋肉が突然突っ張って激痛に襲われるー硬くなった筋肉を伸ばそうとしても、マッサージしてほぐそうとしても、当分痛みが止まらないーこのような筋肉の牽引痛は高齢者では多くの人が経験します。心不全・腎機能障害などのため利尿剤を服用している人、肝臓疾患をもった人などは、特に牽引痛を経験します。



私たちが体を動かすとき、関節を曲げる屈筋と、伸ばす伸筋が収縮・伸展を見事に強調するようになっているので、スムーズな運動が可能となり、痛みも発生しません。ところが何らかの原因で筋肉が勝手に収縮すると、関節が固定して筋肉痛が発生するのです。




勝手に筋収縮するのは、脳卒中や脊髄損傷など中枢神経系の問題ではなく、おそらく筋肉自身の問題によって起こるものと考えられます。筋肉の収縮には、カルシウムイオンなどの様々な微量元素(*)がかかわっていることが知られています。



私は、微量元素の不足が筋肉を収縮させるのだろうと考えて、牽引痛の患者さんに市販の野菜ジュースを飲むように勧めました。その結果、筋肉牽引痛は劇的に改善しました。肝臓がミネラルの貯蔵庫であること、利尿剤の服用によりカリウムやナトリウムだけでなく微量元素も同時に排泄されることなどを考えれば、牽引痛の起こりやすい状態は(微量元素が影響していることは)十分納得できます。



野菜ジュースは容易にまた安価に手に入りやすいので、是非勧めてみてください。ただし、腎不全のためにカリウム摂取制限のある人には禁忌です。
*微量元素・体内に微量に存在するミネラルのことで、亜鉛、銅、ヨウ素、セレンなど20種類あります。





私もたまに足が夜中つることがあります。そんなときの対処方法を教えます。
つっている足首を時計と反対方向にぐるぐると廻して下さい。それでもダメながら足首の関節を持ち時計と反対方向に廻すとスート痛みがとれ、つっている足が楽になりますよ。一度試してみてください!



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Posted by 2人3脚 at 08:00│Comments(0)医学講座
 
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