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2010年06月26日

認知症をよく理解するための8大法則・1原則

認知症をよく理解するための
8大法則 1原則

                          (認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師)



第2法則 症状の出現強度に関する法則



認知症の症状が、より身近なものに対して、強く出るというのがこの法則のな内容です。




介護者に対してひどい認知症の症状に示して困らせるのに、よその人には応対がしっかりできるんで、介護者と周囲の人たちの間に認知症の症状の理解に大きな差が出ます。





「一生懸命介護してあげているのに感謝しないばかりか“私のものを盗んだ”とか“お前は何もしてくれない”などとひどい言い方をする」と、介護者一人が嘆き辛い思いをして、他の家族は「大げさすぎる」と言って介護者の苦労を感謝しないばかりか、むしろ非難すると言った「認知症問題」が、これまで数多くの家庭に発生しました。





診察室や認知症相談の場や、訪問調査員の訪問の際、認知症の人は普段の動きからは想像できないほど、しっかりと対応できるため、認知症がひどくないと判断されがちです。家族は、専門家でさえ現実の状態が理解できないのだと思い、絶望と不振に陥るのです。





認知症の人は何故こうした「いじわる」ともとれる行動をとるのでしょうか。私は次のように解釈しています。
幼児はいつも世話をしてくれる母親に対して甘えたり、わがままを言って困らせますが、父親やよその人に対しては、もっとしっかりした態度をとるものです。母親を絶対的に信頼しているから、わがままが出るのです。







認知症の人も介護者をもっとも頼りにしているから認知症の症状を強く出すと言うのは類推のしすぎでしょうか。そして又、私たち自身も、自分の家の中と他人の前とでは違った対応の仕方をするものです。よその人に対しては体裁を整えます。ですから、認知症の人が他人の前でしっかりした対応をするのを異常だと思う方が、異常だと思いませんか。自分も相手も同じ立場だと
理解できたときに初めて、相手にやさしくなれるのではないでしょうか。






認知症をよく理解するための8大法則・1原則




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