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2010年08月17日

家族の接し方10か条、第2条心の受容、意に沿って受け止める

家族の接し方10か条
                             (認知症予防協会より)

第2条 心の受容


意に添って 心受け止め 温かく




認知症老人の介護が上手にできるか、挫折してしまうかには、種々の要因が関連しますが、何より重要なことは介護者が老人の言動をいかに受け止めることができるかにかかっています。認知症老人は明らかに事実とは違ったことを口走ったり、間違った行動や理解できない行動をしばしば示したりします。






例えば、自分の家にいながら自宅に帰りたいと言って飛び出して行ったり、定年退職しているのにこれから会社に出勤すると言って身支度を始めたり、誰かが財布を盗んだと言って騒いだりします。また、執拗な要求や理由もなく突然怒り出したりすることもあります。






認知症老人とっては、たとえ事実とは違っていても自分なりの考えや思い込みががあってそのように口走ったり、要求したり、行動したりしているようです。そのような時に、間違っているからと言ってその度に強い調子で間違いを正したり、理屈で説明したり、頭ごなしに叱ったりすることは避けなければなりません。特に頼っている人からの叱責は認知症老人の心を強く傷つけます。叱られることによって認知症老人は、時に向きになって反発し興奮したり、あるいはどんな態度をとったらよいのかわからなくなり、途方にくれ遂には混乱してしまったりします。






落ち込んだり認知症が進むことさえみられます。少しぐらい失敗や問題があっても認知症老人が思っていること、行動しようとしていること、心配していることをよく聞いてあげ、その心をくみ取って納得が得られるような、意に沿った温かい対応をしてあげることが何よりも大切です。





それには、介護者が認知症老人にみられる特性を十分に理解し、少しくらいなら間違いは多めにみて上げるくらいの心のゆとりを持ち、本人の欠点ばかり目を向けないで、残された健康な心の部分を支えてあげましょう。








<ホーム長のつぶやき>


老人介護の決意



今から22年前「老人介護」をしてみたいとふと思った。自宅から近いこともあり老人介護ができる精神科単科の鷹岡病院に面接を受けに行く。当時の総婦長が面接をしてくれた。なぜ老人介護がしたいのですか?と質問されたが、自宅に老人がいるわけではないが、「特に理由はありません。老人介護がしたいのです」と答えた。今私がこのような福祉の仕事をしているのは、そのころからの思いがあったのだろう。





衝撃的な著書との出会い



クリステーンボーデンさんの著書「私は誰になっていくの」クリエイツかもがわ出版・若年性アルツハイマー病のクリステーンさんが本人の思いを言葉にした。当時看護課長の任務についており、スッタッフ指導に力を注いでいたが、目にうろこだった。自分がしてきた看護は何だったのか。今までの看護は患者中心の看護ではない、患者の本当の気持をどこまで理解していたのだろうか。読みながら涙が次から次へあふれてきた。そうだ患者中心の看護・介護をしよう!と私自身が変わった。




アルツハイマー病者からみた世界


アルツハイマー病が、患者よりもその介護者にとってもっとも辛いものであることを認めた人です。



私の患者の傍らにいてくださる方たちにも、私たちが上手くやっていけるように助けていただき、そして穏かに前向きの生活を送られるように励ましてほしいのです。私たちが認知症であっても、たとえそのために理解しがたい行動をとったとしても、どうか価値ある人として敬意を持って私たちに接してください。認知症は他の病気と同じように1つの病気であることを私は知っている。アルツハイマー病は私たち不治の病の中でももっとも理解されていないものの一つである。




この病気はその人がその人らしくあるものから多くを奪っていくが、もっと病気についてよく知ることによって早期に診断がなされ、患者や家族達がこの病気を理解し、上手く対処してゆけるように手助けできたらと望んでいる。なぜ、脳細胞の身体的故障を、体の他の身体的故障以上に恥じるのか。私たちは正気を失っているのではなく、病気なのである。どうか私たちが尊厳を保てるように扱い、私たちのことを笑いものにしたり、恥じたりしないでほしい。




認知症の方本人が綴った本です。今はアルツハイマー病が進行し世界中を講演した活動はできなくなりました。信仰と夫の愛情に支えられています。彼女の本に出合えたことから、私の人生も変わってきました。寄り添える介護を目指して3年前にこの事業を立ち上げたのです。心の受容 意に添って 心受け止め 温かく    ―いい言葉ですね―










家族の接し方10か条、第2条心の受容、意に沿って受け止める








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