ブログ引越ししました。(2011年12月5日) ≫ http://aisin.i-ra.jp/

2010年09月16日

「家族の会」認知症新時代を招き寄せた軌跡と希望・パート6

認知症新時代を招きよせた
軌跡と希望

                      (認知症の人と家族の会代表理事 高見国生氏)




周りの人たちから見た「家族の会」


  

5回にわたり現在の「家族の会」を作り上げた30年間を見てきましたが、いささか我田引水的なところもあったかもしれません。そこで、最終回の今回は、6月の30周年記念式典に寄せられた100名を超える皆さんのメッセージから、周りの人たちが「家族の会」のこれまでの活動や存在意義をどのように見てくれているのかを紹介しましょう。いわば外部から見た客観的な「家族の会」です。





●先進的な活動に心強さ



30年間の活動について、多くの方から称賛の言葉を頂きました。(以下敬称略)。



《「家族の会」の深まりや広がりがまさに一灯照隅の如く日本の社会に与えた多くの教示に今更ながら感謝致します》(宮城県いずみの杜診療所、山崎英樹)

《貴会の先見的な活動が日本の政策を確実に変えてくださることに心強さを憶えます》(山梨県・元県相談センター、水口利美)

《認知症の診療やケアの世界において「家族の会」が果たしてこられた役割や業績は目を見張るものがあり・・・》(滋賀県・成人病センター、松田実)

11月の全国研修会で基調講演を行っていただく、浅野弘毅東北福祉大学教授は、《長い道のりでしたが、、皆様のご努力に敬意を表します》と。「過分なお言葉を・・・」と思いながらも、私たちのこれまでの努力が果たしてきた社会的役割に、改めて自信を持つことができます。






●「家族の会」の提言に励まされ・・・



ご自身のことと結ぶ付けてのメッセージを寄せていただいた方もありました。
《NPOの介護事業者として「家族の会」の提言に励まされ、背筋を伸ばされています》(埼玉県暮らしネットえん・小島美里)

《30年長い間、よく、この会を存続させ、盛り上げてくださいましたことを感謝致します。私も、10年近くは家族介護者としての参加もさせていただきました》(大阪府・平成福祉会、小林敏子)

《他界しました雨宮がおりましたら、さぞかし喜びは大きかったことと存じます。この30年間でやっと「認知症の人と家族の会」が社会の中で生活できつつある基盤ができてきました。「家族の会」の大きな力を感じます》(大分県・総合ケアセンター泰生の里、雨宮洋子)

家族と専門職と事業所は決して対立するものでないことを思い知ります。「他界した雨宮さんとは、大分県支部結成時から、協力を頂いていた雨宮勝彦意医師です。2004年の国際会議開催の組織委員として準備にあたっていただいている中に急逝されました。その遺志は妻洋子さんが引き継いでおられます。







●「家族の会」と出会い、家族は成長する



「家族の会」の存在意義を述べていただいたメッセージもありました。

《介護している家族の安心感は、「家族の会」の存在そのものです。「家族の会」との出会いで介護者は人として成長されています》(埼玉県・NPO生活介護ネットワーク、西村美千代)

《高齢者ばかりでなく若年者にもご配慮いただき、、まことに貴重な御活動です》(三重県・三重大学病院、成田有吾)

認知症の方々とそこに関わる方々の頼れる柱であり、、胸の中を語り合う優しい居場所でもありました》(京都府・グループホームつね、中村都子)



本人と家族の励ましあい助けあいは、結成以来の「家族の会」の原点の活動です。そのことを皆さんがしっかり見ていただいていることをうれしく思います。どんなに社会的な対策が充実したとしても、「家族の会」の必要性はなくなることはありません。




●さらなる努力が必要です


「家族の会」の更なる発展と活動に期待するメッセージもありました。


≪患者、家族の皆様の願いが一日も早く叶うことを願っております≫(青森県・弘前大学教授、東海林幹夫)

≪かなりの成果がありましたが、更なる努力が必要です。40周年に向け更なる全身をしましょう≫(京都府・医師、村井淳志)

≪今後ますます貴会の買う津堂が重要になってきます。私ども医療者も認知症のの人のよきパートナーとなるよう努めたいと思います≫(奈良県・秋津鴻池病院、飛来基陽)






30周年式典に100名を越す来賓が出席していただいたのに加え、青森から鹿児島まで100通を越すメッセージを頂きました。これだけ多くの方々とつながっていることこそ、30年の財産でしょう。そしてそれは、全国の支部がそらぞれの地域で「家族の会の理念」を上げ、ひたすら認知症の人と家族の幸せだけを求めて歩んできたからこそ、得られた財産です。





つどいも会報も相談も、アルツハイマデーの行動も、国際交流も、要望や提言を出すこともすべての「家族の会」の活動の目的は認知症の人と家族の幸せです。そしてそのことはすべての国民にもつながります。村井先生に、「40周年に向け更なる全身を」と発破を掛けられました。仲間とともに、そして多くの協力者とともに、認知症新時代をさらに進めるために、これからも歩み続けましょう。                            (おわり)







<ホーム長のつぶやき>


「家族の会」に入ったのは正看護師になるため看護学校を卒業してまもなくの頃です。病棟の看護主任になった頃です。家族の思いを知らなければ良い看護・介護はできないと思い「家族の会」に入りました。その後も看護師の視点でアドバイスをさせて頂いています。そして色々な方々との出会いで私自身も大きく変わってきました。介護施設を立ち上げようと思ったのも家族の会の仲間が大きな支えとなりました。





「家族の会」の活動は私に勇気と希望を与えてくれました。いま、微力ながらも静岡県支部の世話人としてお手伝いをさせていただいています。いま、私の目標は社会貢献です。いま、書いているブログもそうです。多くの方に家族の会の活動を知っていただきたい。多くの方が福祉に興味を持っていただき、国の政策を変えて頂きたい。そんな思いで始めたブログです。ちょうど1年半が経ちました。私ができることをコツコツと私なりに書き続けていこうと思います。家族の会に入って本当に良かった!





「家族の会」認知症新時代を招き寄せた軌跡と希望・パート6







にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ



同じカテゴリー(認知症のケア・ポイント)の記事画像
医師の目・人の目 第43条 服薬拒否・要求には工夫
長谷川和夫先生の医学的知識パート3
長谷川和夫先生の医学的知識パート2
長谷川和夫先生の講演より 認知症について パート1
医師の目・人の目 第42条 薬で進行穏かに
医師の目・人の目 第41条 専門的診断を受け改善も
同じカテゴリー(認知症のケア・ポイント)の記事
 医師の目・人の目 第43条 服薬拒否・要求には工夫 (2011-12-03 11:26)
 長谷川和夫先生の医学的知識パート3 (2011-12-01 11:42)
 長谷川和夫先生の医学的知識パート2 (2011-11-30 14:53)
 長谷川和夫先生の講演より 認知症について パート1 (2011-11-25 19:27)
 医師の目・人の目 第42条 薬で進行穏かに (2011-11-07 20:31)
 医師の目・人の目 第41条 専門的診断を受け改善も (2011-10-23 07:00)

この記事へのコメント
ありがとうございます。

深く、強い、皆様の思いと努力が伝わってきました。
Posted by 小野由美子小野由美子 at 2010年09月16日 22:51
小野由美子様

コメント有難うござします。

長い文章読んでいただき有難うございます。

認知症の人と家族の会のホームページは

高見代表をクリックするとホームページに飛びます。

時間がありましたら活動内容見てくださ~い。
Posted by 2人3脚2人3脚 at 2010年09月16日 23:08
本文のほうは昨日届いた【ぽ~れぽ~れ】362号で読み終わっていましたが、ホーム長のつぶやきが良いですね。全て看護師の視点でつぶやかれており、直ぐ頭に入ります。

3年前まで各種公的資格試験の試験官をしていましたが、介護士試験の受験者が最も真面目で、資格を得て社会の為に尽くしたいと言う気概が溢れていました。(出席率・受験態度・終わって帰るまでの身辺整理まで)

「こういう人々が増えたら他国に負けない大国になれるんだがなぁ」と、ひそかに全員の合格を祈ったものです。

ホーム長の気持ち、はっきり伝わっております。
Posted by 久保田 稔 79歳 at 2010年09月18日 10:11
久保田稔様

コメント有難うございます。

どんなお仕事をしていたのだろうかと想像していましたが

試験管もしていたとは愕きでした。私の感が外れました。^^

介護福祉士さんをお褒め頂き有難うございます。

試験はいくつになってもドキドキします。
Posted by 2人3脚2人3脚 at 2010年09月18日 20:35
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
「家族の会」認知症新時代を招き寄せた軌跡と希望・パート6
    コメント(4)