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2010年10月25日

レビー小体型認知症の介護が分かるガイドブック・パート2

脳の地図と役割


脳の表面というのは、周囲をひだ状にたたまれた1~4mmの脳皮質に覆われています。その大脳皮質には、おおよそ140億個もの神経細胞が存在しているといわれています。(脳全体では1000億個)。大脳皮質は、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉に分けられます。表面積の40%を占める前頭葉は、思考や感情、性格、意欲、理性などの働きを担っているといわれています。また、側頭葉は、記憶、言語、判断、欲求、聴覚などを司っているとされます。喉頭葉は、視覚や色彩の認識に関わっています。





レビー小体型認知症は三大認知症の1つ


レビー小体型認知症は、日本で見つけられた病気で、英語ではdemenntia with lewy bodies(ディメンシア レビー ボディーズ)といい、略してDLBと呼ばれてます。レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症とともに“三大認知症”といわれ、アルツハイマー型認知症ついで多いとされています。現在、わが国のレビー小体型認知症の人は、総計で50万人いると推計されます。65歳以上の高齢者に多く見られますが、40~50歳代も少なくありません。また、アルツハイマー型認知症と比較して、男性に多い傾向があります。(男性2:女性1)


レビー小体型認知症の発見

レビー小体型認知症は、筆者(小坂憲司)の1976年以降の1連の研究報告によって国際的に知られるようになり、筆者が提唱した「レビー小体病」「ビ慢性レビー小体病}(小坂病ともよばれる)を基礎としている。なお、レビー小体は、1912年にドイツの病理学者フレデリック・レビーにより発見された。






レビー小体型認知症とは、レビー小体型認知症の脳では、「レビー小体」という特殊な円形物質(神経細胞の中にある封入体とよばれるもの)が、中枢神経系を中心に多数見られます。このレビー小体が大脳皮質に広範囲に出現すると、その結果、レビー小体型認知症なります。





レビー小体型認知症は、認知症の一種ですので、記憶障害や理解力、判断力の低下などをきたします。ただし、初期から中期にかけては、記憶障害はあまり目立たず、幻視や認知の変動、パーキンソン症状、レム睡眠行動障害、抑うつ症状、自立神経症状、など特徴的な症状がさまざまに現れます。また、レビー小体型認知症は、薬に対する過敏性が高い(副作用がでやすい)ことも、特徴の1つです。その意味でアルツハイマー型認知症などとは異なる点が多くあります。






<」ホーム長のつぶやき>




レビー小体型認知症を理解しているとコミュニケーションが図りやすくなってきそうですね。大脳皮質にみられるレビー小体の中心となるものは、アルファーシスクレインというたんぱく質が悪さをするそうです。今後、この本を読むことによってこの病気が明らかになっていくので、たのしみです。特に薬に対する過敏性がすぐに現れるので我々職員も観察が必要になってきます。






レビー小体型認知症の介護が分かるガイドブック・パート2








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Posted by 2人3脚 at 12:47│Comments(2)医学講座
この記事へのコメント
いつもありがとうございます。
身近な人で、このほど、幾重にも精密検査を経たのち
レビー小体型認知症とはっきり診断された者がおります。
この疾病については、こちらのホームページの
小阪先生の講演録をまとめてくださったものを読ませてもらい、
どんな病気なのか、よくわかりました。
そんななか、ものすごい早さで「寝たきり」状態になる
と知って、ゾッとするものを感じ、困惑しておりました。
この症状をもつ人にそばにあって、日々、どう向き合うか、
どう介護するかが必緊の課題ですが、いち早く
その部分を懇切にふれていただき、たいへん、たいへん
ありがたく思っております。
今回が2回目。続編を期待しております。

なお、こちらのホームページ、わたしどもボランティア・グループ
にこにこボランティア“はっぴ~くらぶ”のほうに
アクセスさせてもらい、ほかのメンバーとともに
いつも勉強させてもらっています。
Posted by はっぴ~くらぶ〔がの〕 at 2010年10月26日 21:57
はっぴーくらぶ(がの)様

お久しぶりです。コメント有難うございます。

私もピック病には興味があります。実際に関わっている方には

より一層介護に結びつけていただけたらと思います。

一緒に学んでいきましょう。いつもブログを見ていただき嬉しく思います。
Posted by 2人3脚2人3脚 at 2010年10月26日 22:26
 
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レビー小体型認知症の介護が分かるガイドブック・パート2
    コメント(2)