ブログ引越ししました。(2011年12月5日) ≫ http://aisin.i-ra.jp/
2010年11月06日
レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック パート6
レビー小体型認知症の介護が
わかるガイドブックパート6
アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
幻視と妄想
見えないものが見える
レビー小体型認知症の人にみられる特徴的な症状といえば、視覚にまつわるものがあげられます。たとえば幻視や見まちがいです。また、それに伴う妄想や作話などもしばしば起こってきます。視覚機能に異変をきたす原因は、後頭葉(脳の後ろ側)の視覚野の血流が悪くなることが関係しているといわれています。
見まちがいや錯覚が起こりやすい
多く見られるのが、見まちがい(誤認)や錯覚です。これを錯視(さくし)と呼ぶこともあります。たとえばハンガーに掛けてある洋服が人間に見えたり、人形を女の子と見まちがったり3つの点が人の顔(目が2つ、口が1つ)に見えたり、、水道のホースがヘビに見えたり、布団や丸めておいた洋服を動物と勘違いしたりするなどの例です。こうしたことは日常生活の中で、私たちも経験しますが、レビー小体型認知症の人では、その程度や頻度が高くなります。
また、変形視というのがあります。物体や周囲がゆがんだり、ひすんだり、曲がったり、あるいは小さく(大きく)見えるような現象です。具体的には、「廊下や道路が波打って見える」「天井や柱がゆがんで見える」「自動車のボンネットがひずんでみえる」「平面に描かれたものが浮かび上がって見える」といった例です。ある人の例では、家の外へ出たら、すべての道路標識hが曲がって見えたということもあります。
人の顔を区別できなくなったりすることもあります(これを人物誤認といいます)。たとえば、私たちがたくさん蟻(あり)を見て1匹1匹の顔を判別するのは困難ですが、それと同じように、レビー小体型認知症では、どの人の顔も同じに見えてしまうことがあります。また、配偶者が違う人の顔に見えたりすることもあります。そのことで、相手が目の前にいることにもかかわらず、「どこに行った?」と探したり、口論になったりなど、家族間でトラブルになる例も見られます。
<ホーム長のつぶやき>
上の記事から幻視や錯覚が起きる原因がなんとなくわかった気がました。幻視体験はご本人が一番つらいのだと思います。恐怖でおののいているときは、「私たちが傍にいるので安心して」などと声を掛けます。そんなに長時間悩まされませんの安全を確認しながら見守ります。しかし、また少しすると騒ぎだします。「ああー、今、ものすごい幻視体験が起きているのだなあ」と思うようにしています。
ある日、娘さん二人が面会に来られました。ちょうど娘の名前を呼び続けていたので、「よかったですね、娘さんが来てくれましたよ」と言うと、「どこに娘がいるの、この人たちは私の娘なんかではない」と言い張ります。しばらく談笑しているとようやく娘さんと認めてくれるようになります。家族はもう慣れた会話で、驚きもしませんが、内心はつらいのだと思います。「病気がさせる言動ですから」と説明します。
あるとき入浴介助の場面になると大騒ぎをします。原因はいまだにわからないのですが、入浴介助の職員が抱き抱え、風呂の入浴チェアーに移動する際、必ず肩に噛みつきます。そのうち職員は噛みつかれないために肩にバスタオル掛け介助するようになりました。何かが見えそのための恐怖感からの行動ですが、浴槽内の何が怖いのかいまだにわかりません。まだ、たまに噛みつくことがあります。
私たち職員や介護家族がこのような恐ろしい見まちがいや錯覚をご本人が体験し、苦しんでいることを理解しなければいけません。その上で介助をや見守り支援が必要であると改めて実感させられました。しっかりと学んでいきましょう。
にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい

にほんブログ
わかるガイドブックパート6
アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
幻視と妄想
見えないものが見える
レビー小体型認知症の人にみられる特徴的な症状といえば、視覚にまつわるものがあげられます。たとえば幻視や見まちがいです。また、それに伴う妄想や作話などもしばしば起こってきます。視覚機能に異変をきたす原因は、後頭葉(脳の後ろ側)の視覚野の血流が悪くなることが関係しているといわれています。
見まちがいや錯覚が起こりやすい
多く見られるのが、見まちがい(誤認)や錯覚です。これを錯視(さくし)と呼ぶこともあります。たとえばハンガーに掛けてある洋服が人間に見えたり、人形を女の子と見まちがったり3つの点が人の顔(目が2つ、口が1つ)に見えたり、、水道のホースがヘビに見えたり、布団や丸めておいた洋服を動物と勘違いしたりするなどの例です。こうしたことは日常生活の中で、私たちも経験しますが、レビー小体型認知症の人では、その程度や頻度が高くなります。
また、変形視というのがあります。物体や周囲がゆがんだり、ひすんだり、曲がったり、あるいは小さく(大きく)見えるような現象です。具体的には、「廊下や道路が波打って見える」「天井や柱がゆがんで見える」「自動車のボンネットがひずんでみえる」「平面に描かれたものが浮かび上がって見える」といった例です。ある人の例では、家の外へ出たら、すべての道路標識hが曲がって見えたということもあります。
人の顔を区別できなくなったりすることもあります(これを人物誤認といいます)。たとえば、私たちがたくさん蟻(あり)を見て1匹1匹の顔を判別するのは困難ですが、それと同じように、レビー小体型認知症では、どの人の顔も同じに見えてしまうことがあります。また、配偶者が違う人の顔に見えたりすることもあります。そのことで、相手が目の前にいることにもかかわらず、「どこに行った?」と探したり、口論になったりなど、家族間でトラブルになる例も見られます。
<ホーム長のつぶやき>
上の記事から幻視や錯覚が起きる原因がなんとなくわかった気がました。幻視体験はご本人が一番つらいのだと思います。恐怖でおののいているときは、「私たちが傍にいるので安心して」などと声を掛けます。そんなに長時間悩まされませんの安全を確認しながら見守ります。しかし、また少しすると騒ぎだします。「ああー、今、ものすごい幻視体験が起きているのだなあ」と思うようにしています。
ある日、娘さん二人が面会に来られました。ちょうど娘の名前を呼び続けていたので、「よかったですね、娘さんが来てくれましたよ」と言うと、「どこに娘がいるの、この人たちは私の娘なんかではない」と言い張ります。しばらく談笑しているとようやく娘さんと認めてくれるようになります。家族はもう慣れた会話で、驚きもしませんが、内心はつらいのだと思います。「病気がさせる言動ですから」と説明します。
あるとき入浴介助の場面になると大騒ぎをします。原因はいまだにわからないのですが、入浴介助の職員が抱き抱え、風呂の入浴チェアーに移動する際、必ず肩に噛みつきます。そのうち職員は噛みつかれないために肩にバスタオル掛け介助するようになりました。何かが見えそのための恐怖感からの行動ですが、浴槽内の何が怖いのかいまだにわかりません。まだ、たまに噛みつくことがあります。
私たち職員や介護家族がこのような恐ろしい見まちがいや錯覚をご本人が体験し、苦しんでいることを理解しなければいけません。その上で介助をや見守り支援が必要であると改めて実感させられました。しっかりと学んでいきましょう。

にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい

にほんブログ
Posted by 2人3脚 at 09:29│Comments(2)
│医学講座
この記事へのコメント
おはようございます
昨日は実家でしたか
おかあさん
お元気な様子 安心したでしょう
昨日は誕生日のお祝いの言葉有難うございました
昨日は実家でしたか
おかあさん
お元気な様子 安心したでしょう
昨日は誕生日のお祝いの言葉有難うございました
Posted by やまめ at 2010年11月06日 10:28
やまめ様
今横須賀から戻ってきました。
母のパワーに圧倒されました。
努力の人です。少しでもマネをしたいと思います。
今横須賀から戻ってきました。
母のパワーに圧倒されました。
努力の人です。少しでもマネをしたいと思います。
Posted by 2人3脚 at 2010年11月06日 16:47