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2010年11月09日
レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブックパート7
レビー小体型認知症の介護が
わかるガイドブックパート7
アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
幻視は本人にはありありと見える
幻視とは、「ねずみが壁を這いまわっている」「知らない人が座敷に座っている」子どもたちがベッドの上で遊んでいる」など、実際には見えないものが本人にはありありと(いきいきと)見える症状です。この幻視というのは、レビー小体型認知症にきわめて特徴的なものです。
レビー小体型認知症の人それぞれで見えるものは異なりますが、対象の多くは、、虫や小動物、人などです。されらは動きを伴います。人が見えるという場合、相手を特定できることもあれば、「顔がはっきりしない」「仮面をかぶっているよう」などと表現されることもあります。一般に色彩ははっきりしていることが多いものの、白黒で見えるという人もいます。影になっている場所や、暗い隙間を指さしたりのぞき込んだりして、「あそこにいる」などと話すレビー小体型認知症の人もよくみられます。
アルツハイマー型認知症では、こうした幻視が見られるのは、せん妄のときを除いてまれです。また、アルツハイマー型認知症との比較でいえば、レビー小体型認知症では記憶障害が軽い人が多くいるため、本人が幻視の様子を、数日経っても正確に語れることがよくあります。
《せん妄》
見当識障害の1つであって、意識レベルが低下することによって、実在しない人や物が見えたり、怖がったり、騒いだりするもの、後で尋ねてみても、本人はそのことをお覚えていない。認知症の人では、夜中に起こることがしばしばある。(これを夜間せん妄という)
幻視の例
動物に関するもの
・ねずみが壁を這いまわっている
・蛇が天井に張りついている
・ご飯の上に虫がのっている
人に関するもの
・知らない人が座敷に座っている
・おばあさんがこちらを見て立っている
・子どもたちがベッドの上で遊んでいる
・兵隊がぞろぞろやってくる
・□□さん[知人、家族、他界した人など]が遊びに来ている
・誰かがベッドで寝ている
・窓から男の人が入ってくる
・女の幽霊が現れる
環境に関するもの
・大きな川が流れている
・身体が濡れている、水たまりができている
・光線が飛んでくる
・きれいな花が咲いている
・物が吸い込まれていく
<ホーム長のつぶやき>
幻視のリアルな体験をよく依然勤めていた病院で直説患者さんから聴いたことがある。レビー小体型認知症の方は比較的記憶障害が軽度の人が多いことが明らかにされている。ですからよけい自分の幻視体験をリアルに把握している方が多い。「ねーねーちょっと牛がいるんやけど、あんたには見えへんのか」「「壁を見てごらん、きれいやろう。カラー映画を見ているようや」と言われたこと思い出す。
鷹岡病院の名誉院長の故梶原先生は術後(肝臓がん)の幻視の体験をリアルに話された。「とても素晴らしい景色ではじめて幻視をみたよ」「今まで患者さんから聞いてはいたが自分が体験するとは思わなかった」と話されていた。その後、幻視体験を訴える人に対して真摯に受け止め、否定せず傾聴する姿勢が大切だと思うようになった。

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アルツハイマー型認知症よりも難しい、レビー小体型認知症の介護
「どうしよう?」「困った・・・」に対する具体策
(小坂憲司・羽田野政治著 レビー小体型認知症家族を支える会編集)
幻視は本人にはありありと見える
幻視とは、「ねずみが壁を這いまわっている」「知らない人が座敷に座っている」子どもたちがベッドの上で遊んでいる」など、実際には見えないものが本人にはありありと(いきいきと)見える症状です。この幻視というのは、レビー小体型認知症にきわめて特徴的なものです。
レビー小体型認知症の人それぞれで見えるものは異なりますが、対象の多くは、、虫や小動物、人などです。されらは動きを伴います。人が見えるという場合、相手を特定できることもあれば、「顔がはっきりしない」「仮面をかぶっているよう」などと表現されることもあります。一般に色彩ははっきりしていることが多いものの、白黒で見えるという人もいます。影になっている場所や、暗い隙間を指さしたりのぞき込んだりして、「あそこにいる」などと話すレビー小体型認知症の人もよくみられます。
アルツハイマー型認知症では、こうした幻視が見られるのは、せん妄のときを除いてまれです。また、アルツハイマー型認知症との比較でいえば、レビー小体型認知症では記憶障害が軽い人が多くいるため、本人が幻視の様子を、数日経っても正確に語れることがよくあります。
《せん妄》
見当識障害の1つであって、意識レベルが低下することによって、実在しない人や物が見えたり、怖がったり、騒いだりするもの、後で尋ねてみても、本人はそのことをお覚えていない。認知症の人では、夜中に起こることがしばしばある。(これを夜間せん妄という)
幻視の例
動物に関するもの
・ねずみが壁を這いまわっている
・蛇が天井に張りついている
・ご飯の上に虫がのっている
人に関するもの
・知らない人が座敷に座っている
・おばあさんがこちらを見て立っている
・子どもたちがベッドの上で遊んでいる
・兵隊がぞろぞろやってくる
・□□さん[知人、家族、他界した人など]が遊びに来ている
・誰かがベッドで寝ている
・窓から男の人が入ってくる
・女の幽霊が現れる
環境に関するもの
・大きな川が流れている
・身体が濡れている、水たまりができている
・光線が飛んでくる
・きれいな花が咲いている
・物が吸い込まれていく
<ホーム長のつぶやき>
幻視のリアルな体験をよく依然勤めていた病院で直説患者さんから聴いたことがある。レビー小体型認知症の方は比較的記憶障害が軽度の人が多いことが明らかにされている。ですからよけい自分の幻視体験をリアルに把握している方が多い。「ねーねーちょっと牛がいるんやけど、あんたには見えへんのか」「「壁を見てごらん、きれいやろう。カラー映画を見ているようや」と言われたこと思い出す。
鷹岡病院の名誉院長の故梶原先生は術後(肝臓がん)の幻視の体験をリアルに話された。「とても素晴らしい景色ではじめて幻視をみたよ」「今まで患者さんから聞いてはいたが自分が体験するとは思わなかった」と話されていた。その後、幻視体験を訴える人に対して真摯に受け止め、否定せず傾聴する姿勢が大切だと思うようになった。
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Posted by 2人3脚 at 13:53│Comments(0)
│医学講座