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2011年01月10日
医師の目人の目・認知症 第26スムーズな受診へ工夫
医師の目・人の目
「知ってますか?認知症 」パート26
公益法人認知症の人と家族の会・公益法人認知症の人と家族の会副代表
神奈川県支部代表・公益法人認知症グループホーム協会顧問
川崎幸(さいわい)病院 杉山孝博
共同通信社の配信で、下記の地方紙に平成21年4月以降1年間にわたって毎週連載されました。杉山先生の許可を得まして連載52回シリーズをお届けいたします。(高知、中国、埼玉、上毛、徳島、千葉、下野、佐賀、岐阜、新潟日報、山陰中央新報、山梨日日、宮崎日日、熊本日日中部経済、日本海、秋田魁新報、山形、愛媛、琉球などの新聞社から配信されました。
スムーズな受診へ工夫
認知症相談、予防教室、マスコミなどどこでも、早期診断・早期治療の必要が強調されている。しかし必要は理解できていても「自分は病気ではない」と思っている認知症の人を医療機関に受診させるのは大変だ。本人が自発的に受診するか、本人に説明して納得が得られた上で受診することになれば一番望ましい。だが納得しない場合圧倒的に多いのが現実だ。
認知症の特徴を理解した上で、色々な工夫が必要になる。私の経験から、スムーズな受診のためのコツをまとめると次のようになる。まず「精神神経科」に強い拒絶反応が見られるので、「物忘れ外来」「老年科」「心療内科」などで一般的な診断を受けてから、その延長として認知症専門の診療に移行する。介護者が「私の健康診断に付き合ってください」とお願いする手もある。
診察室に一緒に入り、医師がまず介護者の診察をしてから、さりげなく「せっかくですから血圧を測りましょうか」と本人に話をすると、医師の言うことは拒否しない。この場合、予め医療機関と連絡をとっておく必要がある。私の経験では、この方法が一番うまくいっている。
病院は嫌だと言う場合には「保健所に健康診断に行きましょう」と誘うのがいい。認知症相談をしているか確認した上で、保健所に行くように誘う。「保健所は地域の健康・保健センター」というイメージがあるので受け入れやすい。ただし保健所ではコンピューター診断撮影(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)による脳の検査はできず、診断の確定は難しいことは心得ておいてほしい。
<ホーム長のつぶやき>
ある程度認知症が進行してくるとさらに受診は大変になってきます。上記のような先生のアドバイスは参考になりますね。かかりつけ医と密接に連携を図っていると、けっこう医者の言うことはきいてくれます。高齢によるボケと認知症との区別を皆さんが理解してくれますと、早期に発見ができ本人も混乱せず、治療や、デイサービス、サロンなどに通うことができます。また、認知症の進行を予防することにつながります。いま、メディアでも認知症を取り上げてくれる様になり、認知症に関心を持っていただけることは嬉しいことです。しかし、まだまだです。かかりつけ医の医師も5分診療では認知症の早期発見は難しいかも知れません。気づいたことをメモに取る習慣を身につけ、医師や介護保険の介護調査時に役立ててほしいものです。

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「知ってますか?認知症 」パート26
公益法人認知症の人と家族の会・公益法人認知症の人と家族の会副代表
神奈川県支部代表・公益法人認知症グループホーム協会顧問
川崎幸(さいわい)病院 杉山孝博
共同通信社の配信で、下記の地方紙に平成21年4月以降1年間にわたって毎週連載されました。杉山先生の許可を得まして連載52回シリーズをお届けいたします。(高知、中国、埼玉、上毛、徳島、千葉、下野、佐賀、岐阜、新潟日報、山陰中央新報、山梨日日、宮崎日日、熊本日日中部経済、日本海、秋田魁新報、山形、愛媛、琉球などの新聞社から配信されました。
スムーズな受診へ工夫
認知症相談、予防教室、マスコミなどどこでも、早期診断・早期治療の必要が強調されている。しかし必要は理解できていても「自分は病気ではない」と思っている認知症の人を医療機関に受診させるのは大変だ。本人が自発的に受診するか、本人に説明して納得が得られた上で受診することになれば一番望ましい。だが納得しない場合圧倒的に多いのが現実だ。
認知症の特徴を理解した上で、色々な工夫が必要になる。私の経験から、スムーズな受診のためのコツをまとめると次のようになる。まず「精神神経科」に強い拒絶反応が見られるので、「物忘れ外来」「老年科」「心療内科」などで一般的な診断を受けてから、その延長として認知症専門の診療に移行する。介護者が「私の健康診断に付き合ってください」とお願いする手もある。
診察室に一緒に入り、医師がまず介護者の診察をしてから、さりげなく「せっかくですから血圧を測りましょうか」と本人に話をすると、医師の言うことは拒否しない。この場合、予め医療機関と連絡をとっておく必要がある。私の経験では、この方法が一番うまくいっている。
病院は嫌だと言う場合には「保健所に健康診断に行きましょう」と誘うのがいい。認知症相談をしているか確認した上で、保健所に行くように誘う。「保健所は地域の健康・保健センター」というイメージがあるので受け入れやすい。ただし保健所ではコンピューター診断撮影(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)による脳の検査はできず、診断の確定は難しいことは心得ておいてほしい。
<ホーム長のつぶやき>
ある程度認知症が進行してくるとさらに受診は大変になってきます。上記のような先生のアドバイスは参考になりますね。かかりつけ医と密接に連携を図っていると、けっこう医者の言うことはきいてくれます。高齢によるボケと認知症との区別を皆さんが理解してくれますと、早期に発見ができ本人も混乱せず、治療や、デイサービス、サロンなどに通うことができます。また、認知症の進行を予防することにつながります。いま、メディアでも認知症を取り上げてくれる様になり、認知症に関心を持っていただけることは嬉しいことです。しかし、まだまだです。かかりつけ医の医師も5分診療では認知症の早期発見は難しいかも知れません。気づいたことをメモに取る習慣を身につけ、医師や介護保険の介護調査時に役立ててほしいものです。

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Posted by 2人3脚 at 07:00│Comments(0)
│認知症のケア・ポイント