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2011年03月20日
医師の目・人の目認知症 第30条 家族の心理には4段階
医師の目・人の目
「知ってますか?認知症」 パート30
公益法人認知症の人と家族の会・公益法人認知症の人と家族の会副代表
神奈川県支部代表・公益法人認知症グループホーム協会顧問
川崎幸(さいわい)病院 杉山孝博
共同通信社の配信で、下記の地方紙に平成21年4月以降1年間にわたって毎週連載されました。杉山先生の許可を得まして連載52回シリーズをお届けいたします。(高知、中国、埼玉、上毛、徳島、千葉、下野、佐賀、岐阜、新潟日報、山陰中央新報、山梨日日、宮崎日日、熊本日日中部経済、日本海、秋田魁新報、山形、愛媛、琉球などの新聞社から配信されました。
家族の心理には4段階
「母の認知症が始まってとき、一生懸命教え込んだり叱ったりしましたが、介護の混乱はひどくなる一方でした。母は私を怖がって、きつい顔をしていました」「あんなにしっかりしていた母が認知症になったと信じたくなかったし、お前の接し方が悪いのだと夫から非難されて、ただ一人で悩んでいたのです。母と一緒に死のうと思い込んだこともありました」
「家族の会に参加して同じ悩みを仲間がいることを知り、介護のコツを学んでから気持ちが変わりました。不思議ですね。症状が変わらないのに対応が楽になったのです。穏かになった私の気持ちを鏡に映したように、母の症状は落ち着きました」「それから紆余(紆余)曲折はありましたが、今では赤ちゃんか仏様のような良い表情を見せてくれる母が一日でも長生きしてくれることをん祈っています」
初めは認知症のさまざまな症状に振り回されていた介護者が、戸惑ったり介護に疲れ果てたり絶望的な気持ちに陥ったりしながら、日々の介護を続ける。そのうち4つの心理的ステップをたどってベテランの介護者となっていくことを、私は30年近い経験から知った。どの介護者も必ずたどることになる心理的ステップについて、順に説明していこう。
介護者にとっては、これまでの自分の過去を客観的に振り返り、あるいはこれからの行方を見通し、自分の今いる位置を確認する上で、きっと役立つであろうし、介護を援助する人にとっては、家族の心理的状態が把握でき、自分達の援助の意味と方向が明確となるに違いない。
まず第1ステップは「戸惑い・否定」だ。しっかりしていた人が突然変なことを言い始めたり、介護者を疑い始めたり、今までできていた簡単なことができなくなったりすると、いったい何が起こったのかと、家族は戸惑う。今までしっかりしていた肉親で、ましてや尊敬する親であると言うような心理が働くと、認知症であることを否定しようとする。
この時期には、家族は他の人たちに「父がおかしいのよどうしたらいいでしょう」という相談がなかなかできない。保健所や公益法人「認知症の人と家族の会」の相談室に行って相談したくても、万一、当人にばれてしまったら大変なことになるという思いも働く。さまざまな遠慮などから、この時期は一人悩む時期と言えよう。
<ホーム長のつぶやき>
身内が認知症になっとき、家族がたどるステップが必ずあります。皆さんそのスッテプを乗り越えて、介護されているわけですが、認知症を理解するようになり、相談相手が増えてきますと早く認知症の人本人を救うことができます。余り落胆することなくどっしり構えて介護は3割自分の時間は7割作れるようにして欲しいものです。次回より第2ステップの「混乱・怒り・拒絶」、第3ステップの「割り切り、あるいはあきらめ」、第4ステップ「受容」について載せて行きます。皆さん誰でもたどるものです。あきらめず本人に寄り沿った介護をしていきましょう!

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共同通信社の配信で、下記の地方紙に平成21年4月以降1年間にわたって毎週連載されました。杉山先生の許可を得まして連載52回シリーズをお届けいたします。(高知、中国、埼玉、上毛、徳島、千葉、下野、佐賀、岐阜、新潟日報、山陰中央新報、山梨日日、宮崎日日、熊本日日中部経済、日本海、秋田魁新報、山形、愛媛、琉球などの新聞社から配信されました。
家族の心理には4段階
「母の認知症が始まってとき、一生懸命教え込んだり叱ったりしましたが、介護の混乱はひどくなる一方でした。母は私を怖がって、きつい顔をしていました」「あんなにしっかりしていた母が認知症になったと信じたくなかったし、お前の接し方が悪いのだと夫から非難されて、ただ一人で悩んでいたのです。母と一緒に死のうと思い込んだこともありました」
「家族の会に参加して同じ悩みを仲間がいることを知り、介護のコツを学んでから気持ちが変わりました。不思議ですね。症状が変わらないのに対応が楽になったのです。穏かになった私の気持ちを鏡に映したように、母の症状は落ち着きました」「それから紆余(紆余)曲折はありましたが、今では赤ちゃんか仏様のような良い表情を見せてくれる母が一日でも長生きしてくれることをん祈っています」
初めは認知症のさまざまな症状に振り回されていた介護者が、戸惑ったり介護に疲れ果てたり絶望的な気持ちに陥ったりしながら、日々の介護を続ける。そのうち4つの心理的ステップをたどってベテランの介護者となっていくことを、私は30年近い経験から知った。どの介護者も必ずたどることになる心理的ステップについて、順に説明していこう。
介護者にとっては、これまでの自分の過去を客観的に振り返り、あるいはこれからの行方を見通し、自分の今いる位置を確認する上で、きっと役立つであろうし、介護を援助する人にとっては、家族の心理的状態が把握でき、自分達の援助の意味と方向が明確となるに違いない。
まず第1ステップは「戸惑い・否定」だ。しっかりしていた人が突然変なことを言い始めたり、介護者を疑い始めたり、今までできていた簡単なことができなくなったりすると、いったい何が起こったのかと、家族は戸惑う。今までしっかりしていた肉親で、ましてや尊敬する親であると言うような心理が働くと、認知症であることを否定しようとする。
この時期には、家族は他の人たちに「父がおかしいのよどうしたらいいでしょう」という相談がなかなかできない。保健所や公益法人「認知症の人と家族の会」の相談室に行って相談したくても、万一、当人にばれてしまったら大変なことになるという思いも働く。さまざまな遠慮などから、この時期は一人悩む時期と言えよう。
<ホーム長のつぶやき>
身内が認知症になっとき、家族がたどるステップが必ずあります。皆さんそのスッテプを乗り越えて、介護されているわけですが、認知症を理解するようになり、相談相手が増えてきますと早く認知症の人本人を救うことができます。余り落胆することなくどっしり構えて介護は3割自分の時間は7割作れるようにして欲しいものです。次回より第2ステップの「混乱・怒り・拒絶」、第3ステップの「割り切り、あるいはあきらめ」、第4ステップ「受容」について載せて行きます。皆さん誰でもたどるものです。あきらめず本人に寄り沿った介護をしていきましょう!

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Posted by 2人3脚 at 09:36│Comments(0)
│認知症のケア・ポイント