ブログ引越ししました。(2011年12月5日) ≫ http://aisin.i-ra.jp/
2011年09月03日
手足の震え、遅い動作などの症状・パーキンソン病
パーキンソン病
薬物療法とリハビリが治療の両輪
パーキンソン病は難病(特定疾患)に指定されている病気ですが、近年は治療の技術が急速に進んできました。パーキンソン病の症状と治療について、国立精神・神経医療研究センターの村田看費神経内科診療部長に聞きました。
2011年9月2日 聖教新聞記事より
発症は60歳代以降が多い
かつては、「発病から10年たったら寝たきりに」といわれたパーキンソン病ですが、最近では、完治は難しいものの、10年たっても85%の人が通常の生活を送れるようになっています。60歳台で発症することが多く、70歳では、全体の1%がこの病になり、全国で15 ~10万人の患者いるといわれています。高齢化に伴い、全国的に患者数は増えています。
パーキンソン病の症状はには、主に次の4つがあります。①手足の震え(振戦)じっとしているときに震えるのが特徴②筋が固くなる(固縮)筋の緊張が高まり、診察で手足を曲げ伸ばしするとカクカクとした抵抗を感じます。③動きが少ない、ゆっくり(無動)動作が遅く、乏しくなります。例えば、歩き方が前かがみになり歩幅が狭くなる、表情が乏しい、顔の動きやまばたきの回数が少ない、声が小さくなるなどです。④姿勢反射障害症状が少し進行してから出てきます。例えば歩いているときなど、通常、少しバランスを崩しても反射的に足を出して、倒れないようにします。この障害ではそれができず、転びやすくなります。
動けなくなるわけではありませんが、スムーズに動いたり、素早く行うことができにくくなります。動作の見た目に特徴があり多くの場合左右の症状に差があります。震えや歩きにくいなどの症状が出るようになって、病院を訪れる人が多いようです。心配があれば、神経内科の専門医を受診しましょう。
脳内のドパミン不足が原因
パーキンソン病の原因は、脳の腺条体にあるドパミンという神経伝達物質が欠乏するためと考えられています。何故欠乏するのかは、残念ながら分かっていません。しかし、ドパミンの前駆物質(変化してドパミンになる物質)を補充するなどの対応で症状が改善することは分かっています。20歳代など若いころから発症するケースでは、遺伝性の原因の場合がありますが、非常にまれです。
「薬物療法」と「リハビリ」が、治療の両輪となります。40歳以上であれば、治療には介護保険が適用されます。できるだけ早く治療を始めたほうが良いことは、言うまでもありません。最近の治療薬は大変効果が高く、ドパミンアゴニスト((ドパミン受容体賦活剤)、Lードーパ(ドパミン剤前駆物質)の2種類に代表されます。大きな副作用は報告されていません。前者はドパミン受容体に作用して、ドパミンと同様に刺激を伝える働きをします。後者は欠乏しているドパミンを補うことで、症状を抑えます。服用の仕方、効果の持続時間などは、薬の種類や病状によって様々ですから、必ず処方箋通りに服用してください。
こまめに運動する習慣を
リハビリでは、とにかく体を動かすことが大切です。自分でできる人は、一般のジムなどで体を動かしてもいいでしょう。介護保険の要支援のためのジムのような運動施設もあります。患者さんへの運動の規制は、特にありません。無理のない範囲で、小まめに、できるだけ毎日続けてください。日に何度かに分けて動くのも良いですね。まとめて運動し、次の日は一日寝てしまう、というのは良くありません。
歩くことはもちろん、ラジオ体操など、大きく体を動かす習慣をつけましょう。好きなスポーツなどがあれば、是非意欲を持って、挑戦して欲しいと思います。「動くとドパミンうを使ってしまうのでもったいない」と考えルかんじゃさんもいるようですが、動かさなければ動かなくなるのが人の体です。ドパミンをどんどん使うくらい運動し、適切に補充などの治療をすることが大切です。声が小さくなってしまう患者さんに対しては、ご家族もゆっくりと大きな声で、言葉を区切りながら、話しかけるよう心がけて下さい。
患者さんには、やりにくいことがあったり、動作が湯kl栗になることもありますが、周囲が手を貸し過ぎることは、、かえって良くありません。できるだけ「自分出できることは、自分でする」ようにしてください。患者さんには、旅行や趣味の会など、積極的に活動していただきたいと思います。
<ホーム長のつぶやき>
いま、小阪憲司先生と羽田野政治先生のレビー小体型認知症のガイドブックをブログアップしています。新聞記事にパーキンソン病が載っていましたの勉強してみましょう。運動療法は意識して自分の力で行なうことが大切なようです。パーキンソン症状は転倒のリスクがとても高いので骨折などの注意が必要です。ついつい動作が遅いのでスタッフや家族は手を貸しがちですが、貸し過ぎることは、本人にとって良くないことが分かりました。小まめにできるだけ毎日できる運動メニューを作るといいと思います。また、店舗の遅い音楽に合わせて運動するのもいいかもしれません。医学は進歩しています。諦めず、治療を!介護保険が使えるジムはいいですね。
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薬物療法とリハビリが治療の両輪
パーキンソン病は難病(特定疾患)に指定されている病気ですが、近年は治療の技術が急速に進んできました。パーキンソン病の症状と治療について、国立精神・神経医療研究センターの村田看費神経内科診療部長に聞きました。
2011年9月2日 聖教新聞記事より
発症は60歳代以降が多い
かつては、「発病から10年たったら寝たきりに」といわれたパーキンソン病ですが、最近では、完治は難しいものの、10年たっても85%の人が通常の生活を送れるようになっています。60歳台で発症することが多く、70歳では、全体の1%がこの病になり、全国で15 ~10万人の患者いるといわれています。高齢化に伴い、全国的に患者数は増えています。
パーキンソン病の症状はには、主に次の4つがあります。①手足の震え(振戦)じっとしているときに震えるのが特徴②筋が固くなる(固縮)筋の緊張が高まり、診察で手足を曲げ伸ばしするとカクカクとした抵抗を感じます。③動きが少ない、ゆっくり(無動)動作が遅く、乏しくなります。例えば、歩き方が前かがみになり歩幅が狭くなる、表情が乏しい、顔の動きやまばたきの回数が少ない、声が小さくなるなどです。④姿勢反射障害症状が少し進行してから出てきます。例えば歩いているときなど、通常、少しバランスを崩しても反射的に足を出して、倒れないようにします。この障害ではそれができず、転びやすくなります。
動けなくなるわけではありませんが、スムーズに動いたり、素早く行うことができにくくなります。動作の見た目に特徴があり多くの場合左右の症状に差があります。震えや歩きにくいなどの症状が出るようになって、病院を訪れる人が多いようです。心配があれば、神経内科の専門医を受診しましょう。
脳内のドパミン不足が原因
パーキンソン病の原因は、脳の腺条体にあるドパミンという神経伝達物質が欠乏するためと考えられています。何故欠乏するのかは、残念ながら分かっていません。しかし、ドパミンの前駆物質(変化してドパミンになる物質)を補充するなどの対応で症状が改善することは分かっています。20歳代など若いころから発症するケースでは、遺伝性の原因の場合がありますが、非常にまれです。
「薬物療法」と「リハビリ」が、治療の両輪となります。40歳以上であれば、治療には介護保険が適用されます。できるだけ早く治療を始めたほうが良いことは、言うまでもありません。最近の治療薬は大変効果が高く、ドパミンアゴニスト((ドパミン受容体賦活剤)、Lードーパ(ドパミン剤前駆物質)の2種類に代表されます。大きな副作用は報告されていません。前者はドパミン受容体に作用して、ドパミンと同様に刺激を伝える働きをします。後者は欠乏しているドパミンを補うことで、症状を抑えます。服用の仕方、効果の持続時間などは、薬の種類や病状によって様々ですから、必ず処方箋通りに服用してください。
こまめに運動する習慣を
リハビリでは、とにかく体を動かすことが大切です。自分でできる人は、一般のジムなどで体を動かしてもいいでしょう。介護保険の要支援のためのジムのような運動施設もあります。患者さんへの運動の規制は、特にありません。無理のない範囲で、小まめに、できるだけ毎日続けてください。日に何度かに分けて動くのも良いですね。まとめて運動し、次の日は一日寝てしまう、というのは良くありません。
歩くことはもちろん、ラジオ体操など、大きく体を動かす習慣をつけましょう。好きなスポーツなどがあれば、是非意欲を持って、挑戦して欲しいと思います。「動くとドパミンうを使ってしまうのでもったいない」と考えルかんじゃさんもいるようですが、動かさなければ動かなくなるのが人の体です。ドパミンをどんどん使うくらい運動し、適切に補充などの治療をすることが大切です。声が小さくなってしまう患者さんに対しては、ご家族もゆっくりと大きな声で、言葉を区切りながら、話しかけるよう心がけて下さい。
患者さんには、やりにくいことがあったり、動作が湯kl栗になることもありますが、周囲が手を貸し過ぎることは、、かえって良くありません。できるだけ「自分出できることは、自分でする」ようにしてください。患者さんには、旅行や趣味の会など、積極的に活動していただきたいと思います。
<ホーム長のつぶやき>
いま、小阪憲司先生と羽田野政治先生のレビー小体型認知症のガイドブックをブログアップしています。新聞記事にパーキンソン病が載っていましたの勉強してみましょう。運動療法は意識して自分の力で行なうことが大切なようです。パーキンソン症状は転倒のリスクがとても高いので骨折などの注意が必要です。ついつい動作が遅いのでスタッフや家族は手を貸しがちですが、貸し過ぎることは、本人にとって良くないことが分かりました。小まめにできるだけ毎日できる運動メニューを作るといいと思います。また、店舗の遅い音楽に合わせて運動するのもいいかもしれません。医学は進歩しています。諦めず、治療を!介護保険が使えるジムはいいですね。

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Posted by 2人3脚 at 09:16│Comments(0)
│医学講座