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2011年10月06日
10月1日アルツハイマーデー・片山先生の講演内容パート1
アルツハイマーデー記念講演会
片山禎夫ドクター講演内容パート1
10月1日エイザイ・ファイザー協賛のもと認知症の人と家族の会はアルツハマーデーで片山禎夫先生をお招きし「若年期認知症の人と家族とパートナーと共に」~一人で悩まないで、仲間を作ろう~と題してお話されました。あっという間の2時間でした。会場は先生の話に聴き入り涙ぐむ人もみられました。
若年期認知症の人と家族への理念
大丈夫?なんて思われたくない。頑張ってなんて言わないで。決してかわいそうなんて思わないで下さい。もし、良かったら、一緒に笑顔で暮らせる方法を探して、実行してください。私たちは、今日まで生きてきました。子どもの頃、学生の頃、仕事、結婚、子ども、知り合った人々と共に。自信も誇りも築いてきました。病気しても失うものは、何もありません。でも、できないこともあります。そこばかりを指摘されると、自信も誇りも失ってしまいます。あなたの笑顔が、励みです。自分達と共に、健やかな人と居ると心地よいのです。
私は神経内科医です。家族の会の人が患者さんだと診察時間が短くてすみ、助かっています。65歳以下で発症している認知症の方(統計では68歳くらいまで捉える)は5人/1万人、都市では150人/30万人位いることがわかりました。認知症になる脳の病気には、後遺症として、交通事故などによる頭部外傷、脳梗塞、脳出血、脳炎などがあります。進行する病気として、アルツハイマー病、レビー小体を伴う認知症、前頭側頭葉型認知症(ピック病など)など。私が勤めている広島西病院物忘れ外来に過去4年半に131人の若年期認知症の方が来ました。ここ半年間では20人近くいました。アルツハイマー病は94人/131人でした。
脳の機能の基本(1)
憶えやすい記憶と憶えにくい記憶
どうして接してよいか分からない。一緒に買い物に出かけたほうが良いのか。そのままにしたほうが良いのか。そういう人たちと一緒にに元気になって家族同士が笑顔になるように病気の理解の前に、大切なことがあります。病気を治そうとするのではなく、その人を知ることが大切です。数学、物理、ドイツ語、ラテン語は基礎が大切。脳の基本を学んでみましょう。脳の機能を2つ理解していきましょう。例えば、行ったじゃないと旅行の話をすると、心に残る風景は思い出しやすい。そのときの飛行機の〇〇便、具体的な日にち、心に残りやすい記憶と残りにくい記憶があります。
脳の機能の基本(2)
テストの時、他の事を考えてると思い出せなくなる。ニュースを見ていて他の事を考えると思い出せなくなる。体に力が入っていると緊張します。なでしこジャパンの選手は集中していると上手くできていた。インタビューを見ていると「楽しくできました」と笑顔で答えていました。そこに集中していると上手くできる。アイススケート、3回転半ジャンプ、ふと不安がよぎると失敗。楽しかったり、落ち着いたりすると上手くできる。この2つの基本を覚えておいてください。
体は緊張したりすると覚えられる。心に残ることは覚えられる。例えば、課長、部長みんなの前でネクタイをしている男性を見ると逃げるようになった男性。何で仕事をしない、何でこの会議に出ない、と注意されると、こんな風に脳は覚えてしまいます。心に残ったストレスは拒絶します。風呂に入りなさい、何で入れないのか。「お母さんの服捨てるよ」と言うと入ってくれる。認知症の人たちの症状として服が着れない、着方を忘れてしまう。秋物、冬物や服の前後が分からない。このように、どんな症状があるのか診断します。症状があるということは患者さんにストレスがあるということなのです。
―つづく―

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片山禎夫ドクター講演内容パート1
10月1日エイザイ・ファイザー協賛のもと認知症の人と家族の会はアルツハマーデーで片山禎夫先生をお招きし「若年期認知症の人と家族とパートナーと共に」~一人で悩まないで、仲間を作ろう~と題してお話されました。あっという間の2時間でした。会場は先生の話に聴き入り涙ぐむ人もみられました。
若年期認知症の人と家族への理念
大丈夫?なんて思われたくない。頑張ってなんて言わないで。決してかわいそうなんて思わないで下さい。もし、良かったら、一緒に笑顔で暮らせる方法を探して、実行してください。私たちは、今日まで生きてきました。子どもの頃、学生の頃、仕事、結婚、子ども、知り合った人々と共に。自信も誇りも築いてきました。病気しても失うものは、何もありません。でも、できないこともあります。そこばかりを指摘されると、自信も誇りも失ってしまいます。あなたの笑顔が、励みです。自分達と共に、健やかな人と居ると心地よいのです。
私は神経内科医です。家族の会の人が患者さんだと診察時間が短くてすみ、助かっています。65歳以下で発症している認知症の方(統計では68歳くらいまで捉える)は5人/1万人、都市では150人/30万人位いることがわかりました。認知症になる脳の病気には、後遺症として、交通事故などによる頭部外傷、脳梗塞、脳出血、脳炎などがあります。進行する病気として、アルツハイマー病、レビー小体を伴う認知症、前頭側頭葉型認知症(ピック病など)など。私が勤めている広島西病院物忘れ外来に過去4年半に131人の若年期認知症の方が来ました。ここ半年間では20人近くいました。アルツハイマー病は94人/131人でした。
脳の機能の基本(1)
憶えやすい記憶と憶えにくい記憶
どうして接してよいか分からない。一緒に買い物に出かけたほうが良いのか。そのままにしたほうが良いのか。そういう人たちと一緒にに元気になって家族同士が笑顔になるように病気の理解の前に、大切なことがあります。病気を治そうとするのではなく、その人を知ることが大切です。数学、物理、ドイツ語、ラテン語は基礎が大切。脳の基本を学んでみましょう。脳の機能を2つ理解していきましょう。例えば、行ったじゃないと旅行の話をすると、心に残る風景は思い出しやすい。そのときの飛行機の〇〇便、具体的な日にち、心に残りやすい記憶と残りにくい記憶があります。
脳の機能の基本(2)
テストの時、他の事を考えてると思い出せなくなる。ニュースを見ていて他の事を考えると思い出せなくなる。体に力が入っていると緊張します。なでしこジャパンの選手は集中していると上手くできていた。インタビューを見ていると「楽しくできました」と笑顔で答えていました。そこに集中していると上手くできる。アイススケート、3回転半ジャンプ、ふと不安がよぎると失敗。楽しかったり、落ち着いたりすると上手くできる。この2つの基本を覚えておいてください。
体は緊張したりすると覚えられる。心に残ることは覚えられる。例えば、課長、部長みんなの前でネクタイをしている男性を見ると逃げるようになった男性。何で仕事をしない、何でこの会議に出ない、と注意されると、こんな風に脳は覚えてしまいます。心に残ったストレスは拒絶します。風呂に入りなさい、何で入れないのか。「お母さんの服捨てるよ」と言うと入ってくれる。認知症の人たちの症状として服が着れない、着方を忘れてしまう。秋物、冬物や服の前後が分からない。このように、どんな症状があるのか診断します。症状があるということは患者さんにストレスがあるということなのです。
―つづく―

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Posted by 2人3脚 at 07:00│Comments(0)
│医学講座