ブログ引越ししました。(2011年12月5日) ≫ http://aisin.i-ra.jp/
2011年10月25日
10月1日アルツハイマーデー・片山先生の講演内容パート5
アルツハイマーデー記念講演会
片山禎夫ドクター講演内容パート5
10月1日エイザイ・ファイザー協賛のもと認知症の人と家族の会はアルツハマーデーで片山禎夫先生をお招きし「若年期認知症の人と家族とパートナーと共に」~一人で悩まないで、仲間を作ろう~と題してお話されました。あっという間の2時間でした。会場は先生の話に聴き入り涙ぐむ人もみられました。
年代別の物忘れ
財布をどこにしまうか。無くならないようにどこにしまうか。実は庭の中に埋めてきます。85歳、タンスの一番下にしまいます。80代は枕元か押入れの中で見つかります。70代前後は肌身離さずカバンを持ち歩いています。<笑い>夏物から冬物まで、通帳などチャックを開けると色々出てきます。怒られたことは忘れますが、そのときの嫌な気持ちは覚えています。人生を楽しめなくなってきます。
70歳以上の方の物忘れは日付、場所、時間など失見当識が起こります。分からなくなる前にスケジュールを管理するためにカレンダーに記入します。病院へ行く日と書いてあるのに、10/1に丸をつける。物忘れが進行すると書いたことを忘れます。娘に尋ねます。「カレンダーに書いてあるでしょう」と、カレンダーを見て確認すると安心します。確認することで集中力が身につきます。友だちを誘いワクワクします。楽しいことを覚え集中力が身につけばなお良いですね。
カレンダーに〇が書いてある。10月1日がいつかが分からない。失見当識が始まると分かろうと努力します。10/1がいつだったか。混乱しますと後ろを振り向き、認知症の研修会はいつだったか娘に尋ねます。「いま、カレンダーを見ていたでしょう。分かるでしょう!」「分からん」。混乱することが認知症の病症期です。お店の中、家の中、ふと忘れる。本当に分からない。大事な大切なものだと思うとそこに置いてしまいます。失見当識が始まります。「ここに置いたでしょう!」と言われるとパニックになってしまいます。
人の顔を見て分からなくなる相貌失認。高齢者が年末に「あんた私の財布をもっていったでしょう」ある日、言い始めたので「いい加減にして!」、お母さんといま、廊下ですれ違ったばかりなのに、すれ違った自分(娘)も忘れてしまう。「あんたいま、泥棒がおったでしょう」声も掛けず、挨拶もせず、帰ると、物が無くなります。「隣の〇〇さんが盗った」と。近所の人が挨拶もせず、すれ違うと、物が盗られたと思います。物忘れのある人にこそ挨拶をしてほしい。病症期にこそ物盗られが起きます。挨拶こそ大切なのです。
70歳以上の軽度から中等度の方、朝起きた時が大変です。いまから着る服が分からない。夏服や冬服の区別がつかない。アルツハイマーのお父さんにおばあさんが新聞とってきてと頼んだところ、しばらくして持ってきたものは一番新しいバスタオルでした。「違うでしょ!」と言ったら、バスタオルを床に叩きつけました。それから暴言暴力が始まりました。
―つづく―

にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい

にほんブログ
片山禎夫ドクター講演内容パート5
10月1日エイザイ・ファイザー協賛のもと認知症の人と家族の会はアルツハマーデーで片山禎夫先生をお招きし「若年期認知症の人と家族とパートナーと共に」~一人で悩まないで、仲間を作ろう~と題してお話されました。あっという間の2時間でした。会場は先生の話に聴き入り涙ぐむ人もみられました。
年代別の物忘れ
財布をどこにしまうか。無くならないようにどこにしまうか。実は庭の中に埋めてきます。85歳、タンスの一番下にしまいます。80代は枕元か押入れの中で見つかります。70代前後は肌身離さずカバンを持ち歩いています。<笑い>夏物から冬物まで、通帳などチャックを開けると色々出てきます。怒られたことは忘れますが、そのときの嫌な気持ちは覚えています。人生を楽しめなくなってきます。
70歳以上の方の物忘れは日付、場所、時間など失見当識が起こります。分からなくなる前にスケジュールを管理するためにカレンダーに記入します。病院へ行く日と書いてあるのに、10/1に丸をつける。物忘れが進行すると書いたことを忘れます。娘に尋ねます。「カレンダーに書いてあるでしょう」と、カレンダーを見て確認すると安心します。確認することで集中力が身につきます。友だちを誘いワクワクします。楽しいことを覚え集中力が身につけばなお良いですね。
カレンダーに〇が書いてある。10月1日がいつかが分からない。失見当識が始まると分かろうと努力します。10/1がいつだったか。混乱しますと後ろを振り向き、認知症の研修会はいつだったか娘に尋ねます。「いま、カレンダーを見ていたでしょう。分かるでしょう!」「分からん」。混乱することが認知症の病症期です。お店の中、家の中、ふと忘れる。本当に分からない。大事な大切なものだと思うとそこに置いてしまいます。失見当識が始まります。「ここに置いたでしょう!」と言われるとパニックになってしまいます。
人の顔を見て分からなくなる相貌失認。高齢者が年末に「あんた私の財布をもっていったでしょう」ある日、言い始めたので「いい加減にして!」、お母さんといま、廊下ですれ違ったばかりなのに、すれ違った自分(娘)も忘れてしまう。「あんたいま、泥棒がおったでしょう」声も掛けず、挨拶もせず、帰ると、物が無くなります。「隣の〇〇さんが盗った」と。近所の人が挨拶もせず、すれ違うと、物が盗られたと思います。物忘れのある人にこそ挨拶をしてほしい。病症期にこそ物盗られが起きます。挨拶こそ大切なのです。
70歳以上の軽度から中等度の方、朝起きた時が大変です。いまから着る服が分からない。夏服や冬服の区別がつかない。アルツハイマーのお父さんにおばあさんが新聞とってきてと頼んだところ、しばらくして持ってきたものは一番新しいバスタオルでした。「違うでしょ!」と言ったら、バスタオルを床に叩きつけました。それから暴言暴力が始まりました。
―つづく―

にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい

にほんブログ
Posted by 2人3脚 at 07:00│Comments(0)
│医学講座