ブログ引越ししました。(2011年12月5日) ≫ http://aisin.i-ra.jp/

2011年11月25日

長谷川和夫先生の講演より 認知症について パート1

長谷川和夫先生の医学的知識について
           
 (2009年11月 過去記事から) 
静岡県認知症の人と家族の会 認知症コールセンター相談員研修会の一部より

パート1




長生きすると社会に起こってくる状態が変化してきます。長寿社会、80歳を超えますと認知症が増えてきます。長生きするということはいいことです。しかし、介護を要する方が増えてきます。認知症になると判断力が低下し、読み書き、ソロバンができなくなります。認識して知る認知機能は人間として高次のもので、動物にはありません。コンピューターが故障すると電車が止まったり、飛行機が飛ばなくなります。それには必ず原因があります。






アルツハイマー型認知症は認知症の中で7割を占めています。今の民主党みたいなもの(笑い)。アルツハイマー病は脳の中のベーター蛋白が増加し、ネットワークが壊れてしまいます。認知症には交通事故による頭部外傷、甲状腺機能低下症、酸素が脳へいかなくなる脳血管性認知症等があります。脳卒中麻痺、舌がもつれて呂律が回らなくなるのは脳血管性認知症の後遺症の1つで、予防が可能となります。




アルツハイマー病は後遺症ではないベーター蛋白の増加によるもので進行性が特徴です。ハンチントン病、ピック病、レビー小体病、進行性というのが厄介です。アルツハイマーというドイツの医学者が老人斑というしみのようなものを発見しました。ベーター蛋白病といったほうがほんとうはいいんですよね。(笑い)いずれにしても進行していきます。診断する特徴はいつとはなしに起こっててくる物忘れと、言葉のやりとりや料理を順序だだててできなくなります。





認知機能という物忘れだけの状態を“MCI”軽度認知症といいます。MCIの人をなるべく発見して、早めに予防体制を取ることが必要です。回りも本人も自覚しており、心理テストも異常なし。その人達を5年くらい観察していると、半分くらいアルツハイマー病です。この1年は著しい。MRI異常なし。いたづらにMCIと診断すると人権問題になります。






1999年アリセプトが使われはじめて10年になります。アセチルコリン分解を抑制する薬でアセチルコリンは記憶を担当する神経伝達物質で、そんなに分解することはやめてくれ!といっている。本当はベーター蛋白を減らす薬が必要です。







<ホーム長のつぶやき>




長谷川先生のお話はいつ聴いても心温まるお話でひきつけられます。温厚で体全体からオーラが流れています。少しでも聴きのがすまいと必死でメモに取りまとめたものです。今日、2人3脚の小規模多機能に通われている利用者様と奥様と共に富士市富士町にある「ふじの町クリニック」に受診してきました。脳梗塞の後遺症からくる暴言だと思っていましたが、MRIの結果多発性の脳梗塞もあり、アルツハイマー型認知症も併発していました。





“ご本人がお辛いので受診てしっかり検査してもらいましょう”と奥様に相談し実現しました。今後進行とともに日常生活動作も落ちてきます。もしかすると車椅子の生活になる可能性も高いことも話しました。奥様は一緒に受診できて良かったと言ってくださいました。受診にあたって我々が実施しているセンター方式のシートや日常の血圧などが記載されているバイタルチェック表も診察時お渡ししました。医療連携にとても役立つシートです。リバスタッチが処方され、4.5ミリ⇒9ミリ⇒13.5ミリ⇒18ミリと徐々にアップされていく貼付薬で前回認知症の新薬で紹介した薬です。副作用の観察と経過を報告しながら薬のミリ数を増量し、医療連携でお世話になっている高木ドクターに移行していく予定です。MRIは25分~30分位で終わります。皆さんにお勧めしたいクリニックです。TEL 0545‐32-7711






長谷川和夫先生の講演より 認知症について パート1




にほんブログ村ランキング参加中!よかったらクリックして下さい
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ




同じカテゴリー(認知症のケア・ポイント)の記事画像
医師の目・人の目 第43条 服薬拒否・要求には工夫
長谷川和夫先生の医学的知識パート3
長谷川和夫先生の医学的知識パート2
医師の目・人の目 第42条 薬で進行穏かに
医師の目・人の目 第41条 専門的診断を受け改善も
家族介護者の心理 パート2
同じカテゴリー(認知症のケア・ポイント)の記事
 医師の目・人の目 第43条 服薬拒否・要求には工夫 (2011-12-03 11:26)
 長谷川和夫先生の医学的知識パート3 (2011-12-01 11:42)
 長谷川和夫先生の医学的知識パート2 (2011-11-30 14:53)
 医師の目・人の目 第42条 薬で進行穏かに (2011-11-07 20:31)
 医師の目・人の目 第41条 専門的診断を受け改善も (2011-10-23 07:00)
 家族介護者の心理 パート2 (2011-09-20 14:07)

 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
長谷川和夫先生の講演より 認知症について パート1
    コメント(0)