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2009年09月20日

小坂憲司先生が語る認知症への対応

認知症への対応
                   (ぼけ予防協会・新時代より)
                 小坂先生はレビー小体病の発見者です

わが国の認知症患者は全国で220万人アルツハイマー型認知症(発症頻度50%)、レビー小体型認知症(同20%)、脳血管性認知症(同15%)が3大認知症です。最近では早期発見・早期診断が重要視されるようになってきています。



その理由は早期に発見・診断し、早期の介入することで患者や介護者のQOL(生活の質)を高めることができるからです。さらに一歩進め、ッ予防ができればもっとベターなわけです。



最も高頻度なアルツハイマー型認知症は、海馬を中心として脳が着実に萎縮、ベータータンパクからなる老人斑とタウタンパクからなる神経原腺維変化が脳にたくさん出現し、神経細胞が脱落することが特徴です。発症メカニズムが解明されつつあり、治療法も開発されています。



レビー小体型認知症は、私の研究グループの一連の研究で1976年以降、国際的に知られるようになった比較的新しい疾患です。
特有な幻視などの精神症状や認知の変動、パーキンソン症状と自律神経症状などが起こり介護の上で最も大変な認知症ともいえます。大脳皮質と呼ばれる部分にレビー小体が多数出現することが大きな特徴です。



最近は診断技術の向上で認知症の早期発見・早期診断が可能になっています。中核症状である認知機能障害への対応は重要ですが、医療や介護の現場では周辺症状といわれるBPSD(行動心理額的症候)への対応に苦慮し、それらが患者や介護者のQOLを障害していることが多い。



早期に発見・診断・介入することで認知機能の低下をできるだけ遅くし、BPSDを予防、解消することで患者と介護にかかわる方々のQOLを向上させることができます。将来、認知症そのものへの本質的治療が可能になればますます早期介入が重要になります。



認知症、特にアルツハイマー型認知症の最初期に見られる「物忘れ」と加齢古くから注目されてきました加齢による生理的なそれとの鑑別は、古くから注目されてきましたが、最近は軽度認知障害(MCI)が注目されています。



アルツハイマー型認知症がの根治療法となる可能性をもつ新療法は早期であるほど効果があり、早期なら予防も可能であるという期待があります。そこでアルツハイマー型認知症の早期発見・診断・治療が重視されるようになってきたのです。



予防に関し、一番大切なことは危険因子の対応です。脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症では最近、生活習慣病やメタボリックシンドロームが重要な危険因子として指摘されています。




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