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2011年01月08日

Q&Aアルツハイマー病で入院公費負担制度を利用できますか

Q 73  アルツハイマー型認知症の夫のBは64歳です。通院中は通院医療費公費負担制度を利用していましたが、最近、話がまとまらなくなり、時々徘徊も出てきたため、入院しました。入院時に使える公費負担制度はありますか?




A:ソーシャルワーカー長竹氏コメントより。64歳のBさんは入院して1ヶ月目。1年前まで妻と従業員2名で印刷の仕事をしていましたが、物忘れがひどくなり会社を整理。あるクリニックを受診し、クリニックでは、通院時医療費自己負担を軽減し通院医療を支える「通院医療費公費負担」の制度を利用していたので、入院時も利用できる公費負担制度はありませんかとというものでした。入院時の公費負担制度はない。しかし、経済的問題全般について社会資源概略の情報は提供ができます。それらは以下のことです。




1.高額療養費の返還制度
2.65歳以上の方を対象とした自治体独自の公費負担医療
3.65歳以上で重度身体障害者手帳保持者・障害手帳保持者や寝たきり状態になった場合などに適応される老人保健法に基づく老人医療制度
4.所得保障としての障害基礎年金、各種手当
5.生命保険にある高度障害を対象とした障害寄付金






これらのうち医療保険意外の年金保証。医療保険としての生命保険。各自治体による各種手当制度は障害の程度との関連を問われることが多いものです。障害程度は精神保健福祉法による障害者手帳制度に等級表を揚げていますが、基本的に「日常生活において支障をきたす」程度とはいかなる状態なのかが問われます。





妻によれば「食事ひとつをとってもその準備から配膳、後片付けのすべてを、妻が傍らで一緒に見ていなければならない」状態でした。国立精神・神経センター武蔵野病院ソーシャルワーカー長竹教夫氏は①単に「物理的」に食べることができるという基準で「食事が取れる」と判断されるものではない。仮にBさんが 単身アパートで生活したことを想像し、食事が食べることがどうかという「社会的な意味」で食事ができるかどうかを判断基準としている。





②このように各種診断書作成時にはBさん自身の社会生活能力をも反映して記載することが大切であるが、各種診断書作成要領にも詳細に記載されていないことが多い。したがって担当医から、渡された診断書に認知症の状態がより実際に即して表現できているかどうかを確認することも必要な場合もあります。








<ホーム長のつぶやき>


介護保険の主治医の意見書も上記の診断書のように詳細に診察していただいて記載してもらうことが大切です。きちんと見てくれる先生と、そうでない先生がいます。特に認知症の方の主治医の意見書は大きく加算に反映してきますので、詳細に観察し記載してもらいたいと思っています。診察を受けるのに一時間から二時間待ちの5分診療では十分な主治医の意見書は記載できるとは思えません。今、認知症の人と家族の会静岡県支部では若年性認知症の会を立ち上げようとしています。公費負担制度が最も必要な方々です。







Q&Aアルツハイマー病で入院公費負担制度を利用できますか





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この記事へのコメント
.主治医の診断書・意見書は本当に価値があると思います。

私の家内が3年前に調査を受けた時は要介護2に認定されましたが、此方に来て昨年の認定では要介護5にランクアップしました。フルに活用することはありませんが、『どんなに手がかかっても最高の介護を受けられる』と言う安心感は精神衛生上もよく、良かったと思っています。

12月17日に胃の調子が悪く入院した時も、主治医の書かれた紹介状が非常に優れていて、病院の担当医がそれを読みながら真剣に質問して来たり、私の希望を詳細に聞いてベターの診療をしてくれたことも主治医の力に負うところが多かったと思っています。

何より介護する自分が本気で介護していることを認めさせなければ、主治医は本気になりません。日頃から『どういう症状で、何が必要か、どうして欲しいか』をしっかり吹き込んでおかないと、望むような診断書・意見書はもらえないと思います。

お蔭様で家内は昨日退院しましたが、此方の主治医はもとより、看護師・ヘルパーまで病院からの連絡事項を確り頭に入れて介護して下さるのは、最初の、主治医の紹介状に負うところが大きいと思っております。

ホーム長さんのさりげないつぶやきを確り心に焼き付け、主治医を味方につけましょう。
Posted by 久保田 稔 79歳 at 2011年01月09日 21:57
久保田稔様

賀状で奥様が体調を崩されたことを知り心配しておりました。

退院できてよかったですね。要介護度2→5ですか。

このことからも介護の大変さが伝わってきます。

要介護1、2の方でも
介護がとっても大変な方がおります。認知症を判断するのには日ごろの記録がきめてとなることが多いです。介護調査員が介護保険の調査をしているときはご本人さんはシャキットして質問に答えることができる方がおります。

2人3脚では日ごろから医療連携が図れているため、紹介状作成時や主治医の意見書も2人3脚での様子をしっかりと聞いてくれます。ありがたいです。
Posted by 2人3脚2人3脚 at 2011年01月09日 22:56
 
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