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2010年10月01日
快眠生活のポイント朝の光が体を起こす、体内時計リセット
快眠生活のポイント
昼間の活動や運動が不可欠
やっと猛暑も一段落。ゆっくりと睡眠が取れるようになってきました。体をすっきりさせて昼間の仕事や生活を充実させるために快眠は欠かせません。睡眠のメカニズムを通して快眠のことを探りましょう。
Q&A、Q 17 にも載せてあります。←ここをクリックすると、教えてホーム長Q&Aを見ることができます。
1.眠りは、深く、浅くを繰り返す
満ち足りた睡眠、すっきり目覚めることができる眠りというものは、必ずしも時間の長さによって決まるものではありません。それは、睡眠時の脳波の周期性と深い関係があります。人は夢を見ているとき、脳は起きているのに、体は眠っている状態になり、眼球が頻繁に動きます。この状態をレム睡眠といいます。レムとは英語のRapid eye movement (急速眼球運動)の略です。
私たちは眠りに就くと、徐々に眠りが深まり、やがて脳がぐっすり眠った状態になります(ノンレム睡眠)。そこから今度は少しずつ眠りが浅くなって10~30分のレム睡眠に入ります。この1サイクルにかかる時間は90~120分です。これを4、5回、繰り返すうちに自然と目覚めるような睡眠が理想とされています。
ちなみに最近の研究によると、夢を見ている間は、昼間あった出来事を脳の中で整理して記憶し直しているともいわれています。また、全睡眠時間に占めるレム睡眠の割合は成人の場合は約20%に比べ、脳神経が急速に発達する乳児の場合、50%もあるといいます。
2.成長ホルモンが筋肉を収縮
睡眠が肉体的疲労の回復にも重要な役割を果たしていることは、いうまでもありません。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、疲労した筋肉を修復したり、軟骨の発育を促したり、脂肪を分解したりといった作用があります。質の良い睡眠とは、単なる休息ではなく、眠っている間に行われる、これらの重要な役割も担っているわけです。
そのために必要なのは適度な栄養とともに血液の循環です。日常的に行う軽い運動は、血液循環をよくする上で欠かせません。昼間、デスクワークや立ち仕事など、あまり動かないことが多い人は、それらが終わった後、ウォーキングなど軽い運動を心掛けたいものです。ただし就寝前に過度な運動を行うと、交感神経が活発化し、目が覚めて、かえって睡眠の妨げとなってしまうので注意しましょう。
3.体内時計をリセットする
快眠の秘訣は起床時間にある、ともいわれます。これは体内時計と朝の光が関係しています。体内時計の働きをするものは、脳の視床下部の中にあります。そこでは1日を25時間で刻んでいるといわれています。目に強い光を受けると、視神経が刺激されます。するとそばにある視床下部の目覚めのスイッチが入り、体が始動します。このとき、体内時計の1時間のずれもリセットされると考えられています。
このほか睡眠時の快適な環境づくりも、快眠に一役買います。たとえば、寝る前に半身浴をして血行を良くする、寝巻着は心地よいと感じるものを着用する。、布団や枕も硬さや肌触りを考えて選ぶ、就寝前は照明の工夫や音楽でリラックスする、などです。また、夜の睡眠以外に15分程度の昼寝も脳をリフレッシュさせ、集中力や仕事の効率をアップさせるのに有効であることがわかってきました。睡眠の仕組みや効果を理解し、工夫して、充実した実りの秋を過ごしましょう。

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昼間の活動や運動が不可欠
やっと猛暑も一段落。ゆっくりと睡眠が取れるようになってきました。体をすっきりさせて昼間の仕事や生活を充実させるために快眠は欠かせません。睡眠のメカニズムを通して快眠のことを探りましょう。
Q&A、Q 17 にも載せてあります。←ここをクリックすると、教えてホーム長Q&Aを見ることができます。
1.眠りは、深く、浅くを繰り返す
満ち足りた睡眠、すっきり目覚めることができる眠りというものは、必ずしも時間の長さによって決まるものではありません。それは、睡眠時の脳波の周期性と深い関係があります。人は夢を見ているとき、脳は起きているのに、体は眠っている状態になり、眼球が頻繁に動きます。この状態をレム睡眠といいます。レムとは英語のRapid eye movement (急速眼球運動)の略です。
私たちは眠りに就くと、徐々に眠りが深まり、やがて脳がぐっすり眠った状態になります(ノンレム睡眠)。そこから今度は少しずつ眠りが浅くなって10~30分のレム睡眠に入ります。この1サイクルにかかる時間は90~120分です。これを4、5回、繰り返すうちに自然と目覚めるような睡眠が理想とされています。
ちなみに最近の研究によると、夢を見ている間は、昼間あった出来事を脳の中で整理して記憶し直しているともいわれています。また、全睡眠時間に占めるレム睡眠の割合は成人の場合は約20%に比べ、脳神経が急速に発達する乳児の場合、50%もあるといいます。
2.成長ホルモンが筋肉を収縮
睡眠が肉体的疲労の回復にも重要な役割を果たしていることは、いうまでもありません。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、疲労した筋肉を修復したり、軟骨の発育を促したり、脂肪を分解したりといった作用があります。質の良い睡眠とは、単なる休息ではなく、眠っている間に行われる、これらの重要な役割も担っているわけです。
そのために必要なのは適度な栄養とともに血液の循環です。日常的に行う軽い運動は、血液循環をよくする上で欠かせません。昼間、デスクワークや立ち仕事など、あまり動かないことが多い人は、それらが終わった後、ウォーキングなど軽い運動を心掛けたいものです。ただし就寝前に過度な運動を行うと、交感神経が活発化し、目が覚めて、かえって睡眠の妨げとなってしまうので注意しましょう。
3.体内時計をリセットする
快眠の秘訣は起床時間にある、ともいわれます。これは体内時計と朝の光が関係しています。体内時計の働きをするものは、脳の視床下部の中にあります。そこでは1日を25時間で刻んでいるといわれています。目に強い光を受けると、視神経が刺激されます。するとそばにある視床下部の目覚めのスイッチが入り、体が始動します。このとき、体内時計の1時間のずれもリセットされると考えられています。
このほか睡眠時の快適な環境づくりも、快眠に一役買います。たとえば、寝る前に半身浴をして血行を良くする、寝巻着は心地よいと感じるものを着用する。、布団や枕も硬さや肌触りを考えて選ぶ、就寝前は照明の工夫や音楽でリラックスする、などです。また、夜の睡眠以外に15分程度の昼寝も脳をリフレッシュさせ、集中力や仕事の効率をアップさせるのに有効であることがわかってきました。睡眠の仕組みや効果を理解し、工夫して、充実した実りの秋を過ごしましょう。

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2010年10月01日
世界アルツハイマーデー松本一生先生の講演内容パート2
2010年世界アルツハイマーデー
「記念講演会」
認知症の予防と家族支援
地域でともに生きるために パート2
【一部講演内容より】
皆さんこんにちは。2010年世界アルツハイマー記念講演会、皆さんと共に一緒に勉強しましょう。地域の人と、どのように支援していくか共有していきましょう。
●若年性認知症について
若年性認知症は元気な方が多い。手がかかるというイメージがあり、差別が起こります。特別の病気ではない。ただただ若いだけ。20代で高血圧の人もいます。認知症も同じです。若年性認知症だと皆さん分かったとします。若年性認知症の家族の立場もわかってください。若いからこそ大変な症状で混乱します。30分で治まる人、1時間から2時間くらい混乱が続く人。家族の疲弊があります。若年性認知症家族は経済的危機がおきます。40歳以下ですと精神保健法ではカバーできますが、介護保険ではカバーできません。
●認知症の人の気持
(2443名の松本クリニックもの忘れ外来・初診データー記録より)
①.これまでの自分と違う
地域が気づいてくれるが
本人は家族に相談しない
周りが自分に接する目が変
②.何か変だ
③.私はどうなるのだろう
家族にストレスがかかる。
地域の人が目を向けて
家族にいえないことが言える。
ここが早期発見の見分けとなります。
④.これまであんなこともできたのに
⑤.誰か私に悪いことをする!
⑥.私はどこも悪くないのに 28% ①~④は72%
先生は私と20分お話なさいましたよ
注射も、聴診器もあてない。
私どこも悪くないのに
大学での医師のときはこの割合は逆転していました。
自分の病気 3割
気付かない人 7割
独居、高齢、若年ケアをしないことを虐待ネグレクトといいます。

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「記念講演会」
認知症の予防と家族支援
地域でともに生きるために パート2
2010年(平成22年)9月26日(日)
公益法人 認知症の人と家族の会 静岡県支部主催
認知症の人と家族の会常任理事
松本診療ものわすれクリニック 松本一生医師
公益法人 認知症の人と家族の会 静岡県支部主催
認知症の人と家族の会常任理事
松本診療ものわすれクリニック 松本一生医師
【一部講演内容より】
皆さんこんにちは。2010年世界アルツハイマー記念講演会、皆さんと共に一緒に勉強しましょう。地域の人と、どのように支援していくか共有していきましょう。
●若年性認知症について
若年性認知症は元気な方が多い。手がかかるというイメージがあり、差別が起こります。特別の病気ではない。ただただ若いだけ。20代で高血圧の人もいます。認知症も同じです。若年性認知症だと皆さん分かったとします。若年性認知症の家族の立場もわかってください。若いからこそ大変な症状で混乱します。30分で治まる人、1時間から2時間くらい混乱が続く人。家族の疲弊があります。若年性認知症家族は経済的危機がおきます。40歳以下ですと精神保健法ではカバーできますが、介護保険ではカバーできません。
●認知症の人の気持
(2443名の松本クリニックもの忘れ外来・初診データー記録より)
①.これまでの自分と違う
地域が気づいてくれるが
本人は家族に相談しない
周りが自分に接する目が変
②.何か変だ
③.私はどうなるのだろう
家族にストレスがかかる。
地域の人が目を向けて
家族にいえないことが言える。
ここが早期発見の見分けとなります。
④.これまであんなこともできたのに
⑤.誰か私に悪いことをする!
⑥.私はどこも悪くないのに 28% ①~④は72%
先生は私と20分お話なさいましたよ
注射も、聴診器もあてない。
私どこも悪くないのに
大学での医師のときはこの割合は逆転していました。
自分の病気 3割
気付かない人 7割
独居、高齢、若年ケアをしないことを虐待ネグレクトといいます。
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2010年09月27日
世界アルツハイマデー記念講演会・認知症の予防と家族支援
2010年世界アルツハイマーデー
「記念講演会」
認知症の予防と家族支援
地域でともに生きるために パート1
【一部講演内容より】
皆さんこんにちは。2010年世界アルツハイマー記念講演会、皆さんと共に一緒に勉強しましょう。地域の人と、どのように支援していくか共有していきましょう。
認知症サポターは100万人を越え400万人を今目指しています。認知症サポーターはどんどん増えていますが、認知症本人のネットワークは増えていません。地域の中でネットワークをつくろうとしていますが難しい。ご本人のネットワークは遅々として進まない。昨年より今年、今年より来年とネットワークが広がるよう、そのために皆さんが認知症の理解をしていただきたいのでおつき合い下さい。
10年前認知症の人と家族の会理事として活動、妻の母(家内はひとりっ子)を27年間、介護家族の一員として介護し今年の1月14日見送りました。介護家族である私は、たまたま医師免許がありました。最後は施設でした。母は86歳、内科医で今も現役で日に40人くらい診察しています。父は歯医者でした。物忘れクリニックを開所、日々認知症の方々を中心に診察しています。家族の支援なくしては認知症の支援はありえない。家族や親族と話し合うのがクリニックの特徴です。
高齢者の認知症の方が80%の方が虐待を受けているといわれています。手をあげる。言葉の(心理的)の虐待。私自身27年間結婚して以来、家内から経済的虐待を受けている。<笑い>若年性認知症とどう違うか。家族として考えれば大きな違いがある。100人の方が認知症になったとき何人認知症の方がいるか。100人の方で25人、4人に一人が病的物忘れがあります。
地域の皆さん、介護職の皆さん医療職の皆さん、私が大阪の下町でやっていることは、高齢になっても役割を見つけることができることです。80歳の人の話を聴いてあげられること。ただのもの忘れではない病気なのです。健忘は携帯電話をどこに置いたか分からないとき携帯電話を鳴らしてみると置いた場所を見つけることができます。あきらかに認知症の人は、ある時期までできていた知的機能が低下します。
私は今53歳です。一般の方が認知症というイメージをもたれる年齢は60~70歳以上。若い方でも認知症になる可能性があります。進行の弱い方もおられます。ある程度認知症が進行したら体力があるので進み方が遅い方もいます。
認知症とは
100人認知症の方が地域におられるとしたら90人の方は認知症と認識しません。うつなど他の病気と間違えます。知的障害とは違って、一般的レベルは保てれていますが、ある時期までできた知的機能が低下していきます。一般の方は18~20歳が一番知的能力が高く、徐々に下降線をたどります。ただし、人格の面ではどんどん上がっていきます。知的な面はどんな人でも低下していきます。皆さんに認識していただきたいのは、この知的機能が急な角度で低下していきます。この角度、今までできていたことができなくなる。400人の私の患者さん、7割の方が今までできたことができません。90歳の初期になったとたん、色々な方の名前を忘れる。しかし、若い人が認知症になることはとても辛いことです。
認知症で表面化する症状
中核症状と周辺症状があります。中核症状は多かれ少なかれ皆さんにも起こる症状です。軽い方、重度の方、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、どんな方でも中核症状はあります。(知的機能の低下)周辺症状の出ない方もいらっしゃる。周辺症状として不安や猜疑心等があります。気持が周りの方を疑ってしまいます。初診の方は不安、うつ、認知症分けずに診察しています。ちょっと進むと疑いの気持ちになります。その人に近く接すれば接するほど疑いの気持が強くなります。家内に対して、「今日は毒をもってないやろうなー」「一生さん私の通帳から一時的にお金を使いましたね」と、猜疑心は近い人に向けられます。家族として考えた場合、初期から中期が一番つらいのです。行動の障害、興奮、昼夜逆転、家族を支え、介護者をどう支えていくか、地域の力を発揮していただきたい。
―つづく―

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「記念講演会」
認知症の予防と家族支援
地域でともに生きるために パート1
2010年(平成22年)9月26日(日)
公益法人 認知症の人と家族の会 静岡県支部主催
認知症の人と家族の会常任理事
松本診療ものわすれクリニック 松本一生医師
公益法人 認知症の人と家族の会 静岡県支部主催
認知症の人と家族の会常任理事
松本診療ものわすれクリニック 松本一生医師
【一部講演内容より】
皆さんこんにちは。2010年世界アルツハイマー記念講演会、皆さんと共に一緒に勉強しましょう。地域の人と、どのように支援していくか共有していきましょう。
認知症サポターは100万人を越え400万人を今目指しています。認知症サポーターはどんどん増えていますが、認知症本人のネットワークは増えていません。地域の中でネットワークをつくろうとしていますが難しい。ご本人のネットワークは遅々として進まない。昨年より今年、今年より来年とネットワークが広がるよう、そのために皆さんが認知症の理解をしていただきたいのでおつき合い下さい。
10年前認知症の人と家族の会理事として活動、妻の母(家内はひとりっ子)を27年間、介護家族の一員として介護し今年の1月14日見送りました。介護家族である私は、たまたま医師免許がありました。最後は施設でした。母は86歳、内科医で今も現役で日に40人くらい診察しています。父は歯医者でした。物忘れクリニックを開所、日々認知症の方々を中心に診察しています。家族の支援なくしては認知症の支援はありえない。家族や親族と話し合うのがクリニックの特徴です。
高齢者の認知症の方が80%の方が虐待を受けているといわれています。手をあげる。言葉の(心理的)の虐待。私自身27年間結婚して以来、家内から経済的虐待を受けている。<笑い>若年性認知症とどう違うか。家族として考えれば大きな違いがある。100人の方が認知症になったとき何人認知症の方がいるか。100人の方で25人、4人に一人が病的物忘れがあります。
地域の皆さん、介護職の皆さん医療職の皆さん、私が大阪の下町でやっていることは、高齢になっても役割を見つけることができることです。80歳の人の話を聴いてあげられること。ただのもの忘れではない病気なのです。健忘は携帯電話をどこに置いたか分からないとき携帯電話を鳴らしてみると置いた場所を見つけることができます。あきらかに認知症の人は、ある時期までできていた知的機能が低下します。
私は今53歳です。一般の方が認知症というイメージをもたれる年齢は60~70歳以上。若い方でも認知症になる可能性があります。進行の弱い方もおられます。ある程度認知症が進行したら体力があるので進み方が遅い方もいます。
認知症とは
100人認知症の方が地域におられるとしたら90人の方は認知症と認識しません。うつなど他の病気と間違えます。知的障害とは違って、一般的レベルは保てれていますが、ある時期までできた知的機能が低下していきます。一般の方は18~20歳が一番知的能力が高く、徐々に下降線をたどります。ただし、人格の面ではどんどん上がっていきます。知的な面はどんな人でも低下していきます。皆さんに認識していただきたいのは、この知的機能が急な角度で低下していきます。この角度、今までできていたことができなくなる。400人の私の患者さん、7割の方が今までできたことができません。90歳の初期になったとたん、色々な方の名前を忘れる。しかし、若い人が認知症になることはとても辛いことです。
認知症で表面化する症状
中核症状と周辺症状があります。中核症状は多かれ少なかれ皆さんにも起こる症状です。軽い方、重度の方、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、どんな方でも中核症状はあります。(知的機能の低下)周辺症状の出ない方もいらっしゃる。周辺症状として不安や猜疑心等があります。気持が周りの方を疑ってしまいます。初診の方は不安、うつ、認知症分けずに診察しています。ちょっと進むと疑いの気持ちになります。その人に近く接すれば接するほど疑いの気持が強くなります。家内に対して、「今日は毒をもってないやろうなー」「一生さん私の通帳から一時的にお金を使いましたね」と、猜疑心は近い人に向けられます。家族として考えた場合、初期から中期が一番つらいのです。行動の障害、興奮、昼夜逆転、家族を支え、介護者をどう支えていくか、地域の力を発揮していただきたい。
―つづく―
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2010年09月26日
知らないと怖い!口の中の汚れパート7・美味しく食べましょう
口の中の汚れパート7
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
美味しく食べるための口腔ケア
口の中の状態に合わせた正しい歯みがき
歯がたくさんある人も、歯が数本しかない人も、総入れ歯で歯がない人も歯と歯ぐき(歯肉)をきれいにする必要があります。本人は「みがいている」と思っていても客観的に「みがいている」とはいえないケースが多く見られます。歯科衛生士に定期的に口のチェックをしてもらい、どこを、どうみがけばよいのか指導してもらうことも大切です。
ポイント1
夜寝ている間は、だ液の分泌が少ないので細菌が増殖しやすくなります。寝る前には必ず歯みがきしましょう。食事をした後に毎回みがくと細菌の増殖をおさえるのに効果的です。
ポイント2
歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、かみ合わせの面など、歯垢がつきやすい場所は、丁寧にみがきましょう。
ポイント3
歯みがき剤は少量。奥歯から、歯の裏側から、きき手側奥からみがくなど、順番を決めると、みがき残しが少なくなります。
ポイント4
歯ブラシの毛先が広がらない程度に歯にあて、軽く力を入れて小きざみに20回ほど動かします。
ポイント5
歯ブラシの毛は柔らかめ、毛先は小さめのものを選びます。歯間ブラシなど、自分の歯の状態に合うものを選びましょう。
舌の表面や上あごの汚れをとりましょう
舌の表面をおおう舌苔の中身は、食べかす、細菌、細菌の分泌物、舌からはがれた古い細胞などです。口臭の原因になるだけでなく、味がわかりにくくなる原因にもなります。ある程度の舌苔はだ液で洗い流されたり、舌を動かすことで落ちますが、だ液が少なかったり、口が乾燥していたり、舌の動きが悪かったりすると、舌苔がこびりついてしまいます。また、口の機能が、低下している高齢者は、上あごに食べかすや痰がくっつきやすいので注意しましょう。
舌苔と上あごの汚れのとり方
汚れは少しずつとりますが、やりすぎは禁物。舌や上あごをこすり過ぎると、粘膜を傷つけてしまいます。頑固な汚れは、歯科医や歯科衛生士に相談しましょう。歯の奥から手前に、やさしくこすります。乾燥して固まっているときは、水などで湿らせてから、少しずつこすりましょう。水で湿らせたガーゼやウエットティッシュなどで、上あごの奥から手前に、やさしくこすります。

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監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
美味しく食べるための口腔ケア
口の中の状態に合わせた正しい歯みがき
歯がたくさんある人も、歯が数本しかない人も、総入れ歯で歯がない人も歯と歯ぐき(歯肉)をきれいにする必要があります。本人は「みがいている」と思っていても客観的に「みがいている」とはいえないケースが多く見られます。歯科衛生士に定期的に口のチェックをしてもらい、どこを、どうみがけばよいのか指導してもらうことも大切です。
ポイント1
夜寝ている間は、だ液の分泌が少ないので細菌が増殖しやすくなります。寝る前には必ず歯みがきしましょう。食事をした後に毎回みがくと細菌の増殖をおさえるのに効果的です。
ポイント2
歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、かみ合わせの面など、歯垢がつきやすい場所は、丁寧にみがきましょう。
ポイント3
歯みがき剤は少量。奥歯から、歯の裏側から、きき手側奥からみがくなど、順番を決めると、みがき残しが少なくなります。
ポイント4
歯ブラシの毛先が広がらない程度に歯にあて、軽く力を入れて小きざみに20回ほど動かします。
ポイント5
歯ブラシの毛は柔らかめ、毛先は小さめのものを選びます。歯間ブラシなど、自分の歯の状態に合うものを選びましょう。
舌の表面や上あごの汚れをとりましょう
舌の表面をおおう舌苔の中身は、食べかす、細菌、細菌の分泌物、舌からはがれた古い細胞などです。口臭の原因になるだけでなく、味がわかりにくくなる原因にもなります。ある程度の舌苔はだ液で洗い流されたり、舌を動かすことで落ちますが、だ液が少なかったり、口が乾燥していたり、舌の動きが悪かったりすると、舌苔がこびりついてしまいます。また、口の機能が、低下している高齢者は、上あごに食べかすや痰がくっつきやすいので注意しましょう。
舌苔と上あごの汚れのとり方
汚れは少しずつとりますが、やりすぎは禁物。舌や上あごをこすり過ぎると、粘膜を傷つけてしまいます。頑固な汚れは、歯科医や歯科衛生士に相談しましょう。歯の奥から手前に、やさしくこすります。乾燥して固まっているときは、水などで湿らせてから、少しずつこすりましょう。水で湿らせたガーゼやウエットティッシュなどで、上あごの奥から手前に、やさしくこすります。

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2010年09月20日
知らないと怖い!口の中の汚れパート6・口腔ケアの基本
口の中の汚れパート6
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
口腔ケアの基本
口腔ケア、目的によって2つにわけられます。
●気質的口腔ケア
口の中や入れ歯をきれいにして、細菌の増殖を防ぎ、虫歯や歯周病、誤嚥性肺炎、感染症など防ぐことが目的です。歯や歯茎(歯肉)、舌、ほおなどの粘膜、入れ歯などについた歯垢(バイオフィルム)をこすり落とすために歯磨き、うがい、いればの清掃、舌や口の粘膜などの清掃をなどを行ないます。
●機能的口腔ケア
歯石は、唾液中のカルシウムなどを吸着して歯垢が固まったもの。歯磨きで歯取れないので、歯科医や歯科衛生士にとってもらいましょう。
バイオフィルムとは・・・
口に中で細菌が増えると、歯や歯茎の溝にさまざまな細菌が集落を作り出します。この集落をおおう膜のようなものをバイオフィルムといい、非常に強い力で歯に付着します。はみがきとともに、専門的な歯のクリーニングが必要です。
かむ・飲み込む・はなす・呼吸するといった口の中の機能低下を防ぎ、増進させることが目的。噛む力や飲み込む力強くする大層、唾液腺のマッサージ、ほおや舌、歯肉のマッサージなどを行ないます。
知っておこう
頑固な歯の汚れはプロの手で!
☆歯石とは
歯石は唾液中のカルシウムなどを吸着して歯垢がかたまったもの。歯磨きではとれないので、歯科医や歯科衛生士にとってもらいましょう。
*今2人3脚では訪問歯科医と歯科衛生士が週1回来ています。今後定期的に歯科衛生士さんに来訪していただけるように検討中です。口腔ケアは病気の合併症予防の為にも、また、ADL(日常生活動作)低下予防のためにも大切です。

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監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
口腔ケアの基本
口腔ケア、目的によって2つにわけられます。
●気質的口腔ケア
口の中や入れ歯をきれいにして、細菌の増殖を防ぎ、虫歯や歯周病、誤嚥性肺炎、感染症など防ぐことが目的です。歯や歯茎(歯肉)、舌、ほおなどの粘膜、入れ歯などについた歯垢(バイオフィルム)をこすり落とすために歯磨き、うがい、いればの清掃、舌や口の粘膜などの清掃をなどを行ないます。
●機能的口腔ケア
歯石は、唾液中のカルシウムなどを吸着して歯垢が固まったもの。歯磨きで歯取れないので、歯科医や歯科衛生士にとってもらいましょう。
バイオフィルムとは・・・
口に中で細菌が増えると、歯や歯茎の溝にさまざまな細菌が集落を作り出します。この集落をおおう膜のようなものをバイオフィルムといい、非常に強い力で歯に付着します。はみがきとともに、専門的な歯のクリーニングが必要です。
かむ・飲み込む・はなす・呼吸するといった口の中の機能低下を防ぎ、増進させることが目的。噛む力や飲み込む力強くする大層、唾液腺のマッサージ、ほおや舌、歯肉のマッサージなどを行ないます。
知っておこう
頑固な歯の汚れはプロの手で!
☆歯石とは
歯石は唾液中のカルシウムなどを吸着して歯垢がかたまったもの。歯磨きではとれないので、歯科医や歯科衛生士にとってもらいましょう。
*今2人3脚では訪問歯科医と歯科衛生士が週1回来ています。今後定期的に歯科衛生士さんに来訪していただけるように検討中です。口腔ケアは病気の合併症予防の為にも、また、ADL(日常生活動作)低下予防のためにも大切です。

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2010年09月12日
知らないと怖い口の中の汚れパート5・嚥下障害を早期発見
知らないと恐い!
口の中の汚れパート5
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
摂食・嚥下障害を早期に発見して改善する
脳卒中などの脳の血管障害や認知症などがあると、脳の運動機能や認知機能、感覚機能といった機能がダメージを受けるため、先行期から口腔期において、さまざまな症状が現れます。厳密には、検査が必要ですが、次のような方法でわかることもあります。
●コップの水をストローでふくことができるかチェックする
●水を飲ませたときにむせるかどうかチェックする
●うがいができるかチェックする
●聴診器をのどぼとけにあて、飲み込むときの音を聞く
*ゴボゴボと泡立つような音、ヒューヒューという音はNG
咽頭期から食道期の障害は、見た目や症状だけで判断できません。疑わしいときは、すぐに歯科医に相談しましょう。ビデオ内視鏡検査(VE検査)嚥下ビデオレントゲン検査(VF)で専門的に調べます。早期に対処し、摂食・嚥下障害を改善することが大事です。
口腔ケアって、なあに?
健康でイキイキした人生を送るために必要な口腔ケア
口の中を清潔にするだけでなく、口の機能を維持改善し、全身的な感染症を防ぐために必要なのが口腔ケアです。口腔ケアによって食べ物を噛んだり、飲み込んだりできるようになると、体力や体の抵抗力がつき、全身の健康状態がよくなるのでQOL(クオリティ・オブ・ライフ生活の質)が向上します。
さらに、親しい仲間と楽しく会話をしながら食事をすると、脳の血流が増えて、脳の働きを活発にします。何かにチャレンジしようといういう意欲も出てくるので、閉じこもりや認知症の予防にもなります。
口腔ケアのおもな効果
●口の中を清潔に保ち、細菌の増殖を防ぐ
●唇やほお、舌の動きをよくする
●唾液の分泌を促し、口の乾燥を防ぐ
●自分の口で美味しく食べる喜びを持つ
●味覚を保ち、食欲を増進させる
●体力や体の抵抗力をつける
●会話などコミュニケーションをよくする
●虫歯や歯周病を予防・改善する
●誤嚥性肺炎をなど、全身的な感染症を防ぐ
●閉じこもりや認知症を防ぐ

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口の中の汚れパート5
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
摂食・嚥下障害を早期に発見して改善する
脳卒中などの脳の血管障害や認知症などがあると、脳の運動機能や認知機能、感覚機能といった機能がダメージを受けるため、先行期から口腔期において、さまざまな症状が現れます。厳密には、検査が必要ですが、次のような方法でわかることもあります。
●コップの水をストローでふくことができるかチェックする
●水を飲ませたときにむせるかどうかチェックする
●うがいができるかチェックする
●聴診器をのどぼとけにあて、飲み込むときの音を聞く
*ゴボゴボと泡立つような音、ヒューヒューという音はNG
咽頭期から食道期の障害は、見た目や症状だけで判断できません。疑わしいときは、すぐに歯科医に相談しましょう。ビデオ内視鏡検査(VE検査)嚥下ビデオレントゲン検査(VF)で専門的に調べます。早期に対処し、摂食・嚥下障害を改善することが大事です。
口腔ケアって、なあに?
健康でイキイキした人生を送るために必要な口腔ケア
口の中を清潔にするだけでなく、口の機能を維持改善し、全身的な感染症を防ぐために必要なのが口腔ケアです。口腔ケアによって食べ物を噛んだり、飲み込んだりできるようになると、体力や体の抵抗力がつき、全身の健康状態がよくなるのでQOL(クオリティ・オブ・ライフ生活の質)が向上します。
さらに、親しい仲間と楽しく会話をしながら食事をすると、脳の血流が増えて、脳の働きを活発にします。何かにチャレンジしようといういう意欲も出てくるので、閉じこもりや認知症の予防にもなります。
口腔ケアのおもな効果
●口の中を清潔に保ち、細菌の増殖を防ぐ
●唇やほお、舌の動きをよくする
●唾液の分泌を促し、口の乾燥を防ぐ
●自分の口で美味しく食べる喜びを持つ
●味覚を保ち、食欲を増進させる
●体力や体の抵抗力をつける
●会話などコミュニケーションをよくする
●虫歯や歯周病を予防・改善する
●誤嚥性肺炎をなど、全身的な感染症を防ぐ
●閉じこもりや認知症を防ぐ

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2010年09月05日
歯は生き抜く力の象徴・欠損の2大原因は虫歯と歯周病
歯は生き抜く力の象徴
(東京大学医学部文部教官助手を経て現在」浦崎歯科院長・浦崎聡明氏)
虫歯と歯周病が2大原因
1989年(平成元年)に航路賞と日本しか医師会が提唱して、8020運動(80歳になっても、自分の歯を20本以上保ち、健康生活を維持しようという運動)ガスターとて、早20年が経過しました。ちなみに現在の達成度は、25%超えとなっています。歯がなくなる2大原因は、虫歯と歯周病です。従って虫歯と歯周病の信仰を予防する生活習慣の確立が大事なのです。
人間にとって歯とは何でしょうか。前歯が1本ないだけで、人に会うのも恥ずかしいし、精神的に落ち込んでしまうこともあります。機能的には食べ物を口中に取り込もうとしても、ぽろぽろこぼしてしまいます。顔が見えないからと、電話で話しても、空気がもれて、発音が不明瞭になり相手に奇異な感じを与えます。奥歯が1本なければ、食べ物をかみ砕いたり、飲み込む運動に支障をきたします。歯は“おしくらまんじゅう”をしていますから、抜けたままにしておくと歯列が悪くなります。
さらに言えばかみ砕いて、唾液中の酵素と混ざり、化学的消化により食材を味わうことができるのは人間だけかもしれません。人間は乳歯と永久歯と2回、生えてきます。永久歯が抜けたら、生えてきません。ネズミやウサギのように前歯が生え続けたり、サメのように折れても歯の奥にある予備歯が生えてきたり、ゾウのように60年から70年の間に6回も生えてきたらいいのに、と思うのですが・・・。
病気と密接に関係
ダラダラ食いは飲食の不節制にあ当たります。こらは虫歯のリスクを高めます。理由は唾液緩衝能(酸を中和する能力、この力が強いと歯の再石灰化を促し、虫歯の発生を抑制する)の低下につながるからです。
もう一つたばこと口中の関係です。まず、口臭の元になります。さらにニコチンは、虫歯の原因である、ミュータンス菌を増殖させます。間接(受動)喫煙は、唾液の緩衝作用や自浄作用を低下させますし、血清中のビタミンCを減少させます。
私たちの口中には、300種類を超える細菌がいると言われます。歯頚部や歯周ポケットの周囲に塊となって付着したのが、デンタルプラーク(歯垢)と呼ばれるものです。約80%は細菌の集まりです。この中には毒素を持つ嫌気性菌などもいて、局所では歯周病の原因となります。全身期には唾液に取り込まれて、様々な疾患の原因となります。歯周病がひどいと、早産や低体重児出産のリスクが高くなります。さらに合併症として糖尿病が起こり、心臓病、脳卒中、肺炎に影響があると指摘されています。
<ホーム長のつぶやき>
歯の大切は十分承知されていますが、ブログ中に口腔ケアの必要性をくどいくらい載せている理由のひとつに唾液の働きの重要性に注目しています。しっかりとした歯があり、しっくり合った義歯を装着していると、噛むことによって唾液が分泌されます。2人3脚では口腔体操を重要視しています。
口腔体操のメリット
ゴックン体操で嚥下反射の低下を予防したり
顔面体操で口の機能を向上したり
摂食嚥下体操で背筋伸ばしから首や口の運動や舌の運動をしましょう。
唾液の分泌量をアップさせます。唾液は唾液腺から口腔内に分泌される分泌液です。水、電解質、粘液、多くの種類の酵素からなっています。1日に1~1.5リットル程度分泌されます。(安静時は700~800ミリリットル程度)分泌されます。成分の99.5%は水分です。残り0.5%は無機質と有機質からできており、食べ物を飲み込みやすくしたり、口腔粘膜の保護や洗浄、殺菌や抗菌作用があります。

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(東京大学医学部文部教官助手を経て現在」浦崎歯科院長・浦崎聡明氏)
虫歯と歯周病が2大原因
1989年(平成元年)に航路賞と日本しか医師会が提唱して、8020運動(80歳になっても、自分の歯を20本以上保ち、健康生活を維持しようという運動)ガスターとて、早20年が経過しました。ちなみに現在の達成度は、25%超えとなっています。歯がなくなる2大原因は、虫歯と歯周病です。従って虫歯と歯周病の信仰を予防する生活習慣の確立が大事なのです。
人間にとって歯とは何でしょうか。前歯が1本ないだけで、人に会うのも恥ずかしいし、精神的に落ち込んでしまうこともあります。機能的には食べ物を口中に取り込もうとしても、ぽろぽろこぼしてしまいます。顔が見えないからと、電話で話しても、空気がもれて、発音が不明瞭になり相手に奇異な感じを与えます。奥歯が1本なければ、食べ物をかみ砕いたり、飲み込む運動に支障をきたします。歯は“おしくらまんじゅう”をしていますから、抜けたままにしておくと歯列が悪くなります。
さらに言えばかみ砕いて、唾液中の酵素と混ざり、化学的消化により食材を味わうことができるのは人間だけかもしれません。人間は乳歯と永久歯と2回、生えてきます。永久歯が抜けたら、生えてきません。ネズミやウサギのように前歯が生え続けたり、サメのように折れても歯の奥にある予備歯が生えてきたり、ゾウのように60年から70年の間に6回も生えてきたらいいのに、と思うのですが・・・。
病気と密接に関係
ダラダラ食いは飲食の不節制にあ当たります。こらは虫歯のリスクを高めます。理由は唾液緩衝能(酸を中和する能力、この力が強いと歯の再石灰化を促し、虫歯の発生を抑制する)の低下につながるからです。
もう一つたばこと口中の関係です。まず、口臭の元になります。さらにニコチンは、虫歯の原因である、ミュータンス菌を増殖させます。間接(受動)喫煙は、唾液の緩衝作用や自浄作用を低下させますし、血清中のビタミンCを減少させます。
私たちの口中には、300種類を超える細菌がいると言われます。歯頚部や歯周ポケットの周囲に塊となって付着したのが、デンタルプラーク(歯垢)と呼ばれるものです。約80%は細菌の集まりです。この中には毒素を持つ嫌気性菌などもいて、局所では歯周病の原因となります。全身期には唾液に取り込まれて、様々な疾患の原因となります。歯周病がひどいと、早産や低体重児出産のリスクが高くなります。さらに合併症として糖尿病が起こり、心臓病、脳卒中、肺炎に影響があると指摘されています。
<ホーム長のつぶやき>
歯の大切は十分承知されていますが、ブログ中に口腔ケアの必要性をくどいくらい載せている理由のひとつに唾液の働きの重要性に注目しています。しっかりとした歯があり、しっくり合った義歯を装着していると、噛むことによって唾液が分泌されます。2人3脚では口腔体操を重要視しています。
口腔体操のメリット
ゴックン体操で嚥下反射の低下を予防したり
顔面体操で口の機能を向上したり
摂食嚥下体操で背筋伸ばしから首や口の運動や舌の運動をしましょう。
唾液の分泌量をアップさせます。唾液は唾液腺から口腔内に分泌される分泌液です。水、電解質、粘液、多くの種類の酵素からなっています。1日に1~1.5リットル程度分泌されます。(安静時は700~800ミリリットル程度)分泌されます。成分の99.5%は水分です。残り0.5%は無機質と有機質からできており、食べ物を飲み込みやすくしたり、口腔粘膜の保護や洗浄、殺菌や抗菌作用があります。

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2010年08月30日
知らないと恐い!口の中の汚れ・「口腔ケア」ガイドパート4
知らないと恐い!
口の中の汚れパート4
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
摂食・嚥下障害ってなあに?
噛みくだく機能や飲み込む機能に異常がおこる
食べ物を口に運び、噛みくだいてゴックンと飲み込むまでの一連の過程を摂食・嚥下といい、くちびるや歯、舌、のどや食道の筋肉など、さまざまな機能がかかわり、とても複雑な動きをしています。これらの機能が低下した状態が摂食障害です。
また、摂食・嚥下は、先行期から食道まで5つの段階にわけられ、どの段階で障害がおこっているのか、重症度はどのくらいかといった問題によって対処の仕方は異なります。
食べる楽しみがなくなり生きる気力を失う
脳卒中や認知症、パーキンソン病などの病気や老化によって摂食・嚥下障害がおこると、食べられなくなるために栄養状態が低下したり(低栄養)、水分や塩分(電解質)が不足して脱水状態が引きおこしたりします。誤って食物が気道に入ったり(誤嚥)、窒息する危険が高くなります。さらに食べる楽しみが失われるとともに、生きる気力もしだいに低下してしまいます。
1.先行期
目で見て、においをかいで食べ物を認知する
食べ物を口に入れる前に、目で見たり、においをかいだりして、食べ物を認知する段階です。視覚や臭覚、触覚などの五感を通して得た情報は脳に伝わり、何をどのくらい、どのように食べるかを判断します。認知症などで、脳の認知機能が低下していると、目の前にあるものが食べ物であることを理解できないので、食べようとしなかったり、逆に一度に大量に食べたりします。
2.準備期
食べ物をよくかんで、唾液とまぜる
上下の歯、舌やほおの筋肉を使って食べ物を飲み込める大きさにする(食塊)段階です。かみくだくだけでなく、舌で上あごに押しつけてつぶしたり、唾液とよく混ぜ合わせます。。唇を閉じることができないと、食べ物をこぼしてしまいます。下やほおの機能が低下していると、食塊を上手くつくれないので、いつまでも口の中でモグモグしたりします。
かんでいると軟口蓋は舌の後方と接しているので、食塊が咽頭に入りません。
3.口腔期
食べ物をのどに送りこむ
舌を動かして、食べ物(食塊)をのどに送りこむ段階です。ゴックンと飲み込む瞬間、舌は口の中の天井の部分(口蓋)にピタッとくっつきます。また、食塊が鼻に入らないように、軟口蓋が後ろに持ち上がり、同時に周囲の筋肉が収縮して通り道をふさぎます。唇の動きや開閉が悪いと、食塊がのどの奥にいつまでも残ってしまいます。
4.咽頭期
食べ物をのどから食道に送りこむ
食べもの(食塊)がのどを通るとき、気管に入らないように、喉頭(のどぼとけのあるところ)のフタを閉じて気管の入口をふさぎます。このフタの動きが悪くなると、誤嚥をおこします。また、食道の筋肉がゆるんで、普段は閉じている食道の入り口が開くと同時に、喉頭が持ち上がり、食塊は食道へ送られていきます。
5.食道期
食べ物を食道から胃へ送りこむ
食道に入った食塊は、食道のぜん動運動(収縮を繰り返して移動させる運動)によって胃へ送られていきます。また、胃に入った食塊が、食道に逆流しないように、通常は胃と食道の境にある筋肉(下部食道括約筋)が閉じていますが、この筋肉の働きが悪いと、逆流性食道炎をおこします。

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口の中の汚れパート4
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔ケアの必要性について学んでみましょう!
摂食・嚥下障害ってなあに?
噛みくだく機能や飲み込む機能に異常がおこる
食べ物を口に運び、噛みくだいてゴックンと飲み込むまでの一連の過程を摂食・嚥下といい、くちびるや歯、舌、のどや食道の筋肉など、さまざまな機能がかかわり、とても複雑な動きをしています。これらの機能が低下した状態が摂食障害です。
また、摂食・嚥下は、先行期から食道まで5つの段階にわけられ、どの段階で障害がおこっているのか、重症度はどのくらいかといった問題によって対処の仕方は異なります。
食べる楽しみがなくなり生きる気力を失う
脳卒中や認知症、パーキンソン病などの病気や老化によって摂食・嚥下障害がおこると、食べられなくなるために栄養状態が低下したり(低栄養)、水分や塩分(電解質)が不足して脱水状態が引きおこしたりします。誤って食物が気道に入ったり(誤嚥)、窒息する危険が高くなります。さらに食べる楽しみが失われるとともに、生きる気力もしだいに低下してしまいます。
1.先行期
目で見て、においをかいで食べ物を認知する
食べ物を口に入れる前に、目で見たり、においをかいだりして、食べ物を認知する段階です。視覚や臭覚、触覚などの五感を通して得た情報は脳に伝わり、何をどのくらい、どのように食べるかを判断します。認知症などで、脳の認知機能が低下していると、目の前にあるものが食べ物であることを理解できないので、食べようとしなかったり、逆に一度に大量に食べたりします。
2.準備期
食べ物をよくかんで、唾液とまぜる
上下の歯、舌やほおの筋肉を使って食べ物を飲み込める大きさにする(食塊)段階です。かみくだくだけでなく、舌で上あごに押しつけてつぶしたり、唾液とよく混ぜ合わせます。。唇を閉じることができないと、食べ物をこぼしてしまいます。下やほおの機能が低下していると、食塊を上手くつくれないので、いつまでも口の中でモグモグしたりします。
かんでいると軟口蓋は舌の後方と接しているので、食塊が咽頭に入りません。
3.口腔期
食べ物をのどに送りこむ
舌を動かして、食べ物(食塊)をのどに送りこむ段階です。ゴックンと飲み込む瞬間、舌は口の中の天井の部分(口蓋)にピタッとくっつきます。また、食塊が鼻に入らないように、軟口蓋が後ろに持ち上がり、同時に周囲の筋肉が収縮して通り道をふさぎます。唇の動きや開閉が悪いと、食塊がのどの奥にいつまでも残ってしまいます。
4.咽頭期
食べ物をのどから食道に送りこむ
食べもの(食塊)がのどを通るとき、気管に入らないように、喉頭(のどぼとけのあるところ)のフタを閉じて気管の入口をふさぎます。このフタの動きが悪くなると、誤嚥をおこします。また、食道の筋肉がゆるんで、普段は閉じている食道の入り口が開くと同時に、喉頭が持ち上がり、食塊は食道へ送られていきます。
5.食道期
食べ物を食道から胃へ送りこむ
食道に入った食塊は、食道のぜん動運動(収縮を繰り返して移動させる運動)によって胃へ送られていきます。また、胃に入った食塊が、食道に逆流しないように、通常は胃と食道の境にある筋肉(下部食道括約筋)が閉じていますが、この筋肉の働きが悪いと、逆流性食道炎をおこします。

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2010年08月28日
知らないと怖い!口の中の汚れ 「口腔ケアガイド」パート3
知らないと恐い!
口の中の汚れパート3
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
口の中で増えた細菌がトラブルを引きおこす
●風邪やインフルエンザにかかりやすくなる
悪玉の細菌が出す酵素によって口やのどの粘膜がダメージを受けると、カゼやインフルエンザのウイルスが体内に侵入。免疫力が低下していると発症します。また、唾液には、病原性のある細菌やウイルスを死滅させる成分が含まれていますが、唾液が少ないと力を発揮できません。
●口臭が強くなる
老人臭といわれる独特の臭いの正体は、実は口臭です。唾液の分泌の減少、口の中の乾燥などで細菌がふえると、口臭が多くなります。また、虫歯が進行したり、歯周病で歯肉(歯ぐき)の炎症が進むと、強い悪臭になります。
●虫歯や歯周病で歯を失う
虫歯や歯周病や、細菌が原因で起こる感染症です。口の中が汚れていたり、体の抵抗力が低下すると急速に進行し、最悪の場合、歯を失うことになります。また、歯周病菌を誤嚥すると、肺炎を起こす危険が高くなります。歯周病菌や菌の出す毒素が血液に入ると、動脈硬化や心筋梗塞、骨粗鬆症などを発症することもわかっています。
むせるのは誤嚥したものを吐き出す防御反応
私たちの体には、誤嚥を防ぐ2つの防御反応が備わっています。1つは、食べ物を飲み込むときに働く嚥下反射。嚥下反射によって、喉頭蓋というフタが気管の入り口をふさぎ、食べ物は食道へと送りこまれていきます。もう1つは、セキ反射です。食事中にむせるのは、気管に落ちそうななった食べ物を追い出そうとする防御反応です。この2つの反射の働きが弱まると、誤嚥が起こりやすくなり、肺炎や窒息による死亡につながります。
こんな症状があったら摂食・嚥下障害を疑いましょう
>
□食事中や食後に、むせたりセキ込んだりする
□お茶やみそ汁などの水分でむせる
□口から食べ物がこぼれる
□口の中に食べ物が残る
□食べ物がのどにつまる
□食後に声がかれる
□食欲がなくなり体重が減る

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口の中の汚れパート3
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
口の中で増えた細菌がトラブルを引きおこす
●風邪やインフルエンザにかかりやすくなる
悪玉の細菌が出す酵素によって口やのどの粘膜がダメージを受けると、カゼやインフルエンザのウイルスが体内に侵入。免疫力が低下していると発症します。また、唾液には、病原性のある細菌やウイルスを死滅させる成分が含まれていますが、唾液が少ないと力を発揮できません。
●口臭が強くなる
老人臭といわれる独特の臭いの正体は、実は口臭です。唾液の分泌の減少、口の中の乾燥などで細菌がふえると、口臭が多くなります。また、虫歯が進行したり、歯周病で歯肉(歯ぐき)の炎症が進むと、強い悪臭になります。
●虫歯や歯周病で歯を失う
虫歯や歯周病や、細菌が原因で起こる感染症です。口の中が汚れていたり、体の抵抗力が低下すると急速に進行し、最悪の場合、歯を失うことになります。また、歯周病菌を誤嚥すると、肺炎を起こす危険が高くなります。歯周病菌や菌の出す毒素が血液に入ると、動脈硬化や心筋梗塞、骨粗鬆症などを発症することもわかっています。
むせるのは誤嚥したものを吐き出す防御反応
私たちの体には、誤嚥を防ぐ2つの防御反応が備わっています。1つは、食べ物を飲み込むときに働く嚥下反射。嚥下反射によって、喉頭蓋というフタが気管の入り口をふさぎ、食べ物は食道へと送りこまれていきます。もう1つは、セキ反射です。食事中にむせるのは、気管に落ちそうななった食べ物を追い出そうとする防御反応です。この2つの反射の働きが弱まると、誤嚥が起こりやすくなり、肺炎や窒息による死亡につながります。
こんな症状があったら摂食・嚥下障害を疑いましょう
>
□食事中や食後に、むせたりセキ込んだりする
□お茶やみそ汁などの水分でむせる
□口から食べ物がこぼれる
□口の中に食べ物が残る
□食べ物がのどにつまる
□食後に声がかれる
□食欲がなくなり体重が減る

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2010年08月27日
足腰の負担が軽くすむ運動・水中歩行の利点と注意点
足腰のへの負担が軽くすむ運動
水中歩行の利点と注意点
心肺機能高め血液循環よくする
水中での歩行運動は、足腰への負担を軽くして行なうことができます。最近は公共プールなど施設も増え、身近に行なえるような環境が整ってきました。簡単な水中歩行運動の利点と注意すべき点についてまとめてみました。
準備運動とクールダウンを入念に
水中では水の浮力により、体重による負荷は10分の1にまで減少するといわれています。そのため、足腰の筋肉に負担をかけることなく運動できるという利点があります。腰や膝、股関節に不安を抱える人でも、水中なら無理なく運動することが可能です。
また陸上では、立っているだけで姿勢を維持するために、無意識のうちに緊張状態のある抗重力筋も、水中ではリラックスさせ、解放させることができます。転倒による怪我の心配のないことも、水中運動の利点です。陸上に比べ思いっきり体を動かすことができるので、有酸素運動によって心肺機能を高めることができます。
さらに血液の循環もよくする効果ができます。体の表面に水圧が一様に加わるので、体の末端から心臓に向かって戻る静脈還流がよくなります。その結果、心拍数や血圧が、陸上にいるときよりも1割程度、好転するといわれています。
●水の抵抗少ない順で
誰でもカンタンに行うことができるのが水中歩行ですが、水に入る前には、必ず準備運動を行いましょう。徐々に水に慣れるためにプールサイドに腰掛けて、膝下を水につけた状態で、、足をぶらぶらさせたり手を上げ下げしたりといった運動も行います。準備運動が終わったら、いよいよ水中歩行を始めましょう。以下に紹介するのは一例です。
最初は水の抵抗から横歩きから。両手を広げてカニ歩き。慣れてきたら、足を交差するようにして横歩きをします。次に、他の人とぶつからないように注意しながら、後ろ歩きを行います。こうすると体の前後の筋肉のバランスがよくなり、猫背や骨盤のゆがみといった悪い姿勢を直す効果も期待できます。
最後は前方向に歩きます。このとき、歩幅を意識的に変えてみたり、腰を落として腕を振ったりするなど、わざと水の抵抗を強くするのも一つの方法です。水中歩行のほかにも、足裏タッチや軽いスクワット、水の抵抗を利用した腕の上げ下げなどをしてみるのも良いでしょう。
●浮き具で漂いリラックス
運動後は、クールダウンを入念に行いたいものです。思っている以上に、水中での運動は疲れます。すぐにプールから上がるのではなく、心拍を整えるように、少しずつ運度を減らしていきます。浮き具は体に任せ、目を閉じて水面に漂いながらリラックスして、体と脳を、水中から陸上生活に戻るように準備させます。
また、手のひらに収まるようなゴム製のごろごろした道具を使い、互いに背中に押し当てるようにすると、、マッサージ効果も。プールからあがったら、水分補給も忘れずに行いましょう。なお万が一の事故を防ぐためできれば日ごろからの管理とともに、開始前後の血圧と心拍数に自己管理も行いたいものです。
少しでも体に異常を感じたら決して無理をしないことです。疲れているときや睡眠不足のときは、運度を控えるべきです。病気の医療や、リハビリとして行う場合は、必ず専門家に相談しながら、行いましょう。
ほとんどのプールでは、歩く方向や帽子の着用など細かい規則が決められています。事前に十分確認することが、トラブル回避につながります。いずれにしても、みけんにしわを寄せながら行うのではなく、友達同士で話をしながら楽しく行うことが大切です。

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水中歩行の利点と注意点
心肺機能高め血液循環よくする
水中での歩行運動は、足腰への負担を軽くして行なうことができます。最近は公共プールなど施設も増え、身近に行なえるような環境が整ってきました。簡単な水中歩行運動の利点と注意すべき点についてまとめてみました。
準備運動とクールダウンを入念に
水中では水の浮力により、体重による負荷は10分の1にまで減少するといわれています。そのため、足腰の筋肉に負担をかけることなく運動できるという利点があります。腰や膝、股関節に不安を抱える人でも、水中なら無理なく運動することが可能です。
また陸上では、立っているだけで姿勢を維持するために、無意識のうちに緊張状態のある抗重力筋も、水中ではリラックスさせ、解放させることができます。転倒による怪我の心配のないことも、水中運動の利点です。陸上に比べ思いっきり体を動かすことができるので、有酸素運動によって心肺機能を高めることができます。
さらに血液の循環もよくする効果ができます。体の表面に水圧が一様に加わるので、体の末端から心臓に向かって戻る静脈還流がよくなります。その結果、心拍数や血圧が、陸上にいるときよりも1割程度、好転するといわれています。
●水の抵抗少ない順で
誰でもカンタンに行うことができるのが水中歩行ですが、水に入る前には、必ず準備運動を行いましょう。徐々に水に慣れるためにプールサイドに腰掛けて、膝下を水につけた状態で、、足をぶらぶらさせたり手を上げ下げしたりといった運動も行います。準備運動が終わったら、いよいよ水中歩行を始めましょう。以下に紹介するのは一例です。
最初は水の抵抗から横歩きから。両手を広げてカニ歩き。慣れてきたら、足を交差するようにして横歩きをします。次に、他の人とぶつからないように注意しながら、後ろ歩きを行います。こうすると体の前後の筋肉のバランスがよくなり、猫背や骨盤のゆがみといった悪い姿勢を直す効果も期待できます。
最後は前方向に歩きます。このとき、歩幅を意識的に変えてみたり、腰を落として腕を振ったりするなど、わざと水の抵抗を強くするのも一つの方法です。水中歩行のほかにも、足裏タッチや軽いスクワット、水の抵抗を利用した腕の上げ下げなどをしてみるのも良いでしょう。
●浮き具で漂いリラックス
運動後は、クールダウンを入念に行いたいものです。思っている以上に、水中での運動は疲れます。すぐにプールから上がるのではなく、心拍を整えるように、少しずつ運度を減らしていきます。浮き具は体に任せ、目を閉じて水面に漂いながらリラックスして、体と脳を、水中から陸上生活に戻るように準備させます。
また、手のひらに収まるようなゴム製のごろごろした道具を使い、互いに背中に押し当てるようにすると、、マッサージ効果も。プールからあがったら、水分補給も忘れずに行いましょう。なお万が一の事故を防ぐためできれば日ごろからの管理とともに、開始前後の血圧と心拍数に自己管理も行いたいものです。
少しでも体に異常を感じたら決して無理をしないことです。疲れているときや睡眠不足のときは、運度を控えるべきです。病気の医療や、リハビリとして行う場合は、必ず専門家に相談しながら、行いましょう。
ほとんどのプールでは、歩く方向や帽子の着用など細かい規則が決められています。事前に十分確認することが、トラブル回避につながります。いずれにしても、みけんにしわを寄せながら行うのではなく、友達同士で話をしながら楽しく行うことが大切です。

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2010年08月20日
まだまだ猛暑が続くこの夏・熱中症と夏バテから身を守ろう
まだまだ猛暑が続くこの夏
熱中症と夏バテから身を守る
猛暑続きのこの夏、夏バテ気味という人もいることでしょう。今年は残暑も長く厳しいと予測され、熱中症への注意もまだまだ必要です。猛暑のダメージをす少しでも和らげるために、熱中症を予防し、夏バテに負けないポイントを確認しておきましょう。
●約半数が高齢者
総務省消防庁の集計によると、この夏、熱中症で搬送された人の数は8月15日までですでに3万人を突破。そのうち死亡した人は、132人にも上ることが分かりました。都道府県別に見ると、愛知、東京、埼玉、大阪、など人口が密集する大都市圏多いことが判明。しかし、人工10万人あたりの人数で見ると、新潟、鳥取、群馬の順で多くなっています。これは、ほぼ全国どこの地域でも熱中症を発症する危険性があることを示しています。今(8月20日21時)、NHKテレビで死亡した人は307人だそうです。
8月9日~15日の1週間に搬送された人を年代別で見ると、65歳以上の高齢者が約半数を占め、18才以上65歳未満の成人が4割弱、18才未満が1割強となっています。特に今年、目立つのは、高齢者が自宅で倒れた状態で見つかるケースです。また、農作業など屋外での作業中に倒れるケースも多く見られます。
●就寝中も要注意
小まめな水分補給と適温対策を
こうしたことから屋外での作業は極力避けたいものですが、どうしても長時間作業を強いられる場合、必ず定期的に休憩を取って、体を冷やすなど注意する必要があります。また、就寝中、普段の年なら電気代や、体の影響を配慮し、夜はエアコンを使用しないという家庭も多いと思います。
しかし、昼夜を問わず、異常な猛暑が続く今年の場合、そうも言っては、いられません。就寝中もタイマーを長めに設定してエアコンを使用したり、扇風機を併用したりしながら、室内を適温に保つ必要があります。同時に小まめな水分補給と適度な塩分補給を心がけ、枕元に水分を用意するなど、とにかく体に異変が起きる前から予防に努めていきたいものです。
●特に効果的な食品
十分な栄養と睡眠が不可欠
猛暑が続くと体もバテてしまいがちに。夏バテ対策には十分な栄養をバランスよく取ることが欠かせません。特に以下のような食品が効果的だといわれています。
◎豚肉→疲労回復に効果があるビタミンB1.豚肉はビタミンB1を含む食品の代表格といえる。 ◎ニンニクなど→ニンニク、ニラ、玉ネギなどに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を助ける。◎枝豆→大豆の未熟豆である枝豆は、ビタミンB1のほか、たんぱく質、カルシウム、食物繊維、ビタミンC・Aなども含む。◎トマト→ストレスへの抵抗力を増加させるビタミンCを多く含む。◎キュウリ→栄養素はほとんど含まないが、利尿作用や体を冷ます作用がある。◎トウモロコシ→栄養素がバランスよく含まれるほか、食物繊維による整腸作用が期待できる。
夏は食欲も減退しがちです。その場合、香辛料や味付けなどで工夫するのも一つの手です。また、水分補給の際に冷たい物ばかり飲んでいると、胃腸の消化機能が低下します。冷たい物の取りすぎは避けるようにしましょう。
●自立神経を保つ
夏バテには自律神経の乱れが深く関わっています。暑くなると交感神経が活発になり、毛穴を開いて汗をかいて体温を下げようとします。逆に暑い外から冷えた室内に入ると、副交感神経が働き、体温を下げすぎないようにします。こうしたことを何度も繰り返していくと、やがて自立神経がおいつかなくなって乱れが生じ、睡眠不足や体調不良に陥りやすくなるのです。
自立神経の機能を保つためには、規則正しい生活と睡眠がとても大切です。その一つの方法として、シャワーと入浴の使い分けがあります。朝、シャワーを浴びると、皮膚のマッサージ効果などから交感神経が活発化し、体を目ざめさせる効果が期待できます。
夜は、ぬるめの半身浴で体温をすこし上昇させておくと、床に就いた時、体は睡眠に入りやすいいといわれています。賢く知恵をめぐらせて熱中症や夏バテから身を守りましょう。

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熱中症と夏バテから身を守る
猛暑続きのこの夏、夏バテ気味という人もいることでしょう。今年は残暑も長く厳しいと予測され、熱中症への注意もまだまだ必要です。猛暑のダメージをす少しでも和らげるために、熱中症を予防し、夏バテに負けないポイントを確認しておきましょう。
●約半数が高齢者
総務省消防庁の集計によると、この夏、熱中症で搬送された人の数は8月15日までですでに3万人を突破。そのうち死亡した人は、132人にも上ることが分かりました。都道府県別に見ると、愛知、東京、埼玉、大阪、など人口が密集する大都市圏多いことが判明。しかし、人工10万人あたりの人数で見ると、新潟、鳥取、群馬の順で多くなっています。これは、ほぼ全国どこの地域でも熱中症を発症する危険性があることを示しています。今(8月20日21時)、NHKテレビで死亡した人は307人だそうです。
8月9日~15日の1週間に搬送された人を年代別で見ると、65歳以上の高齢者が約半数を占め、18才以上65歳未満の成人が4割弱、18才未満が1割強となっています。特に今年、目立つのは、高齢者が自宅で倒れた状態で見つかるケースです。また、農作業など屋外での作業中に倒れるケースも多く見られます。
●就寝中も要注意
小まめな水分補給と適温対策を
こうしたことから屋外での作業は極力避けたいものですが、どうしても長時間作業を強いられる場合、必ず定期的に休憩を取って、体を冷やすなど注意する必要があります。また、就寝中、普段の年なら電気代や、体の影響を配慮し、夜はエアコンを使用しないという家庭も多いと思います。
しかし、昼夜を問わず、異常な猛暑が続く今年の場合、そうも言っては、いられません。就寝中もタイマーを長めに設定してエアコンを使用したり、扇風機を併用したりしながら、室内を適温に保つ必要があります。同時に小まめな水分補給と適度な塩分補給を心がけ、枕元に水分を用意するなど、とにかく体に異変が起きる前から予防に努めていきたいものです。
●特に効果的な食品
十分な栄養と睡眠が不可欠
猛暑が続くと体もバテてしまいがちに。夏バテ対策には十分な栄養をバランスよく取ることが欠かせません。特に以下のような食品が効果的だといわれています。
◎豚肉→疲労回復に効果があるビタミンB1.豚肉はビタミンB1を含む食品の代表格といえる。 ◎ニンニクなど→ニンニク、ニラ、玉ネギなどに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を助ける。◎枝豆→大豆の未熟豆である枝豆は、ビタミンB1のほか、たんぱく質、カルシウム、食物繊維、ビタミンC・Aなども含む。◎トマト→ストレスへの抵抗力を増加させるビタミンCを多く含む。◎キュウリ→栄養素はほとんど含まないが、利尿作用や体を冷ます作用がある。◎トウモロコシ→栄養素がバランスよく含まれるほか、食物繊維による整腸作用が期待できる。
夏は食欲も減退しがちです。その場合、香辛料や味付けなどで工夫するのも一つの手です。また、水分補給の際に冷たい物ばかり飲んでいると、胃腸の消化機能が低下します。冷たい物の取りすぎは避けるようにしましょう。
●自立神経を保つ
夏バテには自律神経の乱れが深く関わっています。暑くなると交感神経が活発になり、毛穴を開いて汗をかいて体温を下げようとします。逆に暑い外から冷えた室内に入ると、副交感神経が働き、体温を下げすぎないようにします。こうしたことを何度も繰り返していくと、やがて自立神経がおいつかなくなって乱れが生じ、睡眠不足や体調不良に陥りやすくなるのです。
自立神経の機能を保つためには、規則正しい生活と睡眠がとても大切です。その一つの方法として、シャワーと入浴の使い分けがあります。朝、シャワーを浴びると、皮膚のマッサージ効果などから交感神経が活発化し、体を目ざめさせる効果が期待できます。
夜は、ぬるめの半身浴で体温をすこし上昇させておくと、床に就いた時、体は睡眠に入りやすいいといわれています。賢く知恵をめぐらせて熱中症や夏バテから身を守りましょう。

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2010年08月14日
防ごう守ろう!たかせクリニック院長の高齢者の脱水パート3
たかせクリニック院長の高齢者の脱水
パート3
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
脱水に関する素朴な疑問
Q脱水かどうかカンタンにチェックする方法は?
①.脇の下が乾いている
②.口の中や唇が乾燥している
③.腕の皮膚を持ち上げて放したとき、しわができたままになっている
このようなときは、脱水を起こしている可能性があります。
Q寝ているだけなら、そんなに水分をとらなくていいの?
じっとしていても、皮膚や呼吸から失うことを不感蒸泄といいます。大人の場合、体重1キロ当たり約20mℓ。体重50キロでは約1000mℓの水分が失われています。適切な水分を補給しましょう。
Q1日に取る水分量の目安は?
1汁3菜の食事を3食とって約1000mℓ。水やお茶、牛乳などコップ5~6杯で約1000mℓ。高齢者の場合は1日2000mℓを目安にしましょう。
Qスポーツドリンクでも 脱水は改善できますか?
一般にスポーツドリンクの場合、経口補水液よりも電解室濃度が低く、糖分が多めです。健康の人や軽いスポーツ時には適していますが、脱水の予防や改善には、経口補水液が適していることが海外のガイドラインに示されています。
水分の収支は1日2.5ℓ(一般成人の場合)
IN(補給) OUT(排泄)
飲み水から
1.0ℓ 汗や呼吸で
1.2ℓ
食事から
1.2ℓ 2.5ℓ 尿や便で
1.3ℓ
体内でつられる
0.3ℓ
合計 2.5ℓ 合計 2.5ℓ

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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パート3
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
脱水に関する素朴な疑問
Q脱水かどうかカンタンにチェックする方法は?
①.脇の下が乾いている
②.口の中や唇が乾燥している
③.腕の皮膚を持ち上げて放したとき、しわができたままになっている
このようなときは、脱水を起こしている可能性があります。
Q寝ているだけなら、そんなに水分をとらなくていいの?
じっとしていても、皮膚や呼吸から失うことを不感蒸泄といいます。大人の場合、体重1キロ当たり約20mℓ。体重50キロでは約1000mℓの水分が失われています。適切な水分を補給しましょう。
Q1日に取る水分量の目安は?
1汁3菜の食事を3食とって約1000mℓ。水やお茶、牛乳などコップ5~6杯で約1000mℓ。高齢者の場合は1日2000mℓを目安にしましょう。
Qスポーツドリンクでも 脱水は改善できますか?
一般にスポーツドリンクの場合、経口補水液よりも電解室濃度が低く、糖分が多めです。健康の人や軽いスポーツ時には適していますが、脱水の予防や改善には、経口補水液が適していることが海外のガイドラインに示されています。
水分の収支は1日2.5ℓ(一般成人の場合)
IN(補給) OUT(排泄)
飲み水から
1.0ℓ 汗や呼吸で
1.2ℓ
食事から
1.2ℓ 2.5ℓ 尿や便で
1.3ℓ
体内でつられる
0.3ℓ
合計 2.5ℓ 合計 2.5ℓ

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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2010年08月11日
知らないと恐い!口の中の汚れ・「口腔ケア」ガイド パート2
知らないと恐い!
口の中の汚れパート2
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
汚れる原因 2
口の機能(口腔機能)が低下する
食べ物を飲みこむ為には、歯で噛みくだくだけでなく、くちびるやほお、舌の動きなど口の機能が大きくかかわっています。口の機能が低下すると、唾液腺への刺激が減って唾液の分泌が減少。唾液が減ってきて、さらに口の機能が低下するという悪循環もおこり、口の中が汚れやすくなります。
かみ合わせが悪い
↓
かみ合わせが悪いと、食べ物がかみにくいだけでなく、あごに悪影響をおよぼし、くちが開けにくくなることもあります
飲みこむ力が弱まる
↓
飲食物をゴックンと飲みこむ機能(嚥下機能)が低下すると、食べ物のかすが残ったり、気管に入りやすくなったりします。
舌の動きが悪い
↓
舌の動きが悪いと、食べ物をのどの奥へ運べません。モグモグ口を動かすだけで、食べ物が口の中に残りやすくなります。
こんな人は口の中が汚れやすい!!
●食後の歯磨きをしない人
●虫歯や歯周病がある人
●入れ歯が汚れている人
●一日中ベットの上で生活している人
●肩麻痺や認知症がある人
●あまり話さない人
口の中が汚れていると、どうなるの?
口の中で増えた細菌がトラブルを引きおこす
口の中が汚れたり唾液の分泌量が少ないと、悪玉の細菌が爆発的に増加。食べ物や唾液に混ざって体内に入りこみ、全身にトラブルを引きおこします。特に身体の抵抗力(免疫力)が低下している高齢者は、細菌に感染しやすいので要注意です。
誤嚥性肺炎をおこす
現在、日本人の死因の第4位は肺炎で、そのうちの90%は65歳以上の高齢者。中でも多いのが誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎は、細菌に汚染された食べ物や唾液が、誤って気管から肺に入る(誤嚥という)ことで起こります。高齢者の場合、嚥下反射や咳反射がおこりにくいので、誤嚥しやすく、繰り返し誤嚥するうちに肺炎を発症してしまいます。
●睡眠中、本人が気がつかないうちに、細菌を含む唾液や逆流した胃液を誤嚥して発症することもあります。
●年を取って嚥下機能が低下している人、脳卒中の後遺症がある人は要注意!!

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口の中の汚れパート2
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
汚れる原因 2
口の機能(口腔機能)が低下する
食べ物を飲みこむ為には、歯で噛みくだくだけでなく、くちびるやほお、舌の動きなど口の機能が大きくかかわっています。口の機能が低下すると、唾液腺への刺激が減って唾液の分泌が減少。唾液が減ってきて、さらに口の機能が低下するという悪循環もおこり、口の中が汚れやすくなります。
かみ合わせが悪い
↓
かみ合わせが悪いと、食べ物がかみにくいだけでなく、あごに悪影響をおよぼし、くちが開けにくくなることもあります
飲みこむ力が弱まる
↓
飲食物をゴックンと飲みこむ機能(嚥下機能)が低下すると、食べ物のかすが残ったり、気管に入りやすくなったりします。
舌の動きが悪い
↓
舌の動きが悪いと、食べ物をのどの奥へ運べません。モグモグ口を動かすだけで、食べ物が口の中に残りやすくなります。
こんな人は口の中が汚れやすい!!
●食後の歯磨きをしない人
●虫歯や歯周病がある人
●入れ歯が汚れている人
●一日中ベットの上で生活している人
●肩麻痺や認知症がある人
●あまり話さない人
口の中が汚れていると、どうなるの?
口の中で増えた細菌がトラブルを引きおこす
口の中が汚れたり唾液の分泌量が少ないと、悪玉の細菌が爆発的に増加。食べ物や唾液に混ざって体内に入りこみ、全身にトラブルを引きおこします。特に身体の抵抗力(免疫力)が低下している高齢者は、細菌に感染しやすいので要注意です。
誤嚥性肺炎をおこす
現在、日本人の死因の第4位は肺炎で、そのうちの90%は65歳以上の高齢者。中でも多いのが誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎は、細菌に汚染された食べ物や唾液が、誤って気管から肺に入る(誤嚥という)ことで起こります。高齢者の場合、嚥下反射や咳反射がおこりにくいので、誤嚥しやすく、繰り返し誤嚥するうちに肺炎を発症してしまいます。
●睡眠中、本人が気がつかないうちに、細菌を含む唾液や逆流した胃液を誤嚥して発症することもあります。
●年を取って嚥下機能が低下している人、脳卒中の後遺症がある人は要注意!!

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2010年08月10日
知らないと恐い!口の中の汚れ・「口腔ケア」ガイドパート1
知らないと恐い!
口の中の汚れ
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
「口から食べると言うこと」は、
元気に生きるということ。
何時までもイキイキと暮らすためには「口からたべること」が大事。そのためには、歯だけでなく、ほおや舌、あごの動き、唾液の分泌を良くすることが必要ですが、そうした口の健康をおびやかすものが、口の中の汚れです。
口の中が汚れたままだと細菌が増殖し、歯を失うことになるうえ、全身にさまざまな病気をもたらします。特に身体の抵抗力が衰えている高齢者は、細菌が原因でおこる誤嚥性肺炎にかかりやすく、生命の危険を伴うので要注意が必要です。自分の口の中がどうなっているのかを知り、適切なケアを行いましょう。
お口の中はどんな状態?
お口の中は、汚れやすい場所。
自分の口がどんな状態になっているか知っていますか?
〇歯垢がびっしりついている(バイオフィルムともいいます。葉の表面についた細菌の塊。爪で金をこすったときについてくるネバネバした付着物が歯垢です)
〇口臭がする
〇舌の動きが悪い
〇飲みこむ力が弱まる
〇唾液が少ない
〇かみ合わせが悪い
〇舌にコケがついている
〇いればのバネのまわりが汚れている
〇入れ歯が汚れている
〇食べかすが残っている
〇歯が抜けたままになっている
どうして高齢者の口の中は汚れやすいの?
口の中は細菌が増えやすい場所
口の中には、たくさんの細菌が生息しています。年をとるにつれて、かむ力や飲み込む力が弱まったり、唾液が減少すると、口の中は細菌が増殖しやすい環境になり、舌やあご、ほおの粘膜などにかたまりとなってこびりつきます。
汚れる原因 1
きちんと歯磨きをしていると思っていても、歯と歯のすき間や上あご、舌の表面など、口の中は汚れがのこりやすいもの。口の中の清掃が不十分だと、細菌のすみかを作ってしまいます。
歯と歯の間
歯と歯の間に、食べかすがつまりやすい
上あご
食べかすや乾いた痰がくっつきやすい
ほおの粘膜
食べかすやはがれ落ちた角質が残りやすい
舌の上
舌の表面に舌苔(ぜったい)と呼ばれるコケ状の汚れがつきやすい
歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)
歯と歯ぐきのあいだにできたすきまに、食べかすが残りやすい
口腔前庭
歯ぐきの外側とくちびるの粘膜との間に食べかすがたまりやすい

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口の中の汚れ
監修 医療法人社団 高輪会
理事長/医学博士 深井眞樹
歯科衛生士室長 大塚博子
「口腔ケア」ガイドブックよりお届けします。2人3脚でも口腔ケアは特に重要視し食後の歯磨きや口腔体操を行っています。合わない義歯や歯が欠損しますとADL(日常生活自立度)が低下します。今回は口腔愛のケアの必要性について学んでみましょう!
「口から食べると言うこと」は、
元気に生きるということ。
何時までもイキイキと暮らすためには「口からたべること」が大事。そのためには、歯だけでなく、ほおや舌、あごの動き、唾液の分泌を良くすることが必要ですが、そうした口の健康をおびやかすものが、口の中の汚れです。
口の中が汚れたままだと細菌が増殖し、歯を失うことになるうえ、全身にさまざまな病気をもたらします。特に身体の抵抗力が衰えている高齢者は、細菌が原因でおこる誤嚥性肺炎にかかりやすく、生命の危険を伴うので要注意が必要です。自分の口の中がどうなっているのかを知り、適切なケアを行いましょう。
お口の中はどんな状態?
お口の中は、汚れやすい場所。
自分の口がどんな状態になっているか知っていますか?
〇歯垢がびっしりついている(バイオフィルムともいいます。葉の表面についた細菌の塊。爪で金をこすったときについてくるネバネバした付着物が歯垢です)
〇口臭がする
〇舌の動きが悪い
〇飲みこむ力が弱まる
〇唾液が少ない
〇かみ合わせが悪い
〇舌にコケがついている
〇いればのバネのまわりが汚れている
〇入れ歯が汚れている
〇食べかすが残っている
〇歯が抜けたままになっている
どうして高齢者の口の中は汚れやすいの?
口の中は細菌が増えやすい場所
口の中には、たくさんの細菌が生息しています。年をとるにつれて、かむ力や飲み込む力が弱まったり、唾液が減少すると、口の中は細菌が増殖しやすい環境になり、舌やあご、ほおの粘膜などにかたまりとなってこびりつきます。
汚れる原因 1
きちんと歯磨きをしていると思っていても、歯と歯のすき間や上あご、舌の表面など、口の中は汚れがのこりやすいもの。口の中の清掃が不十分だと、細菌のすみかを作ってしまいます。
歯と歯の間
歯と歯の間に、食べかすがつまりやすい
上あご
食べかすや乾いた痰がくっつきやすい
ほおの粘膜
食べかすやはがれ落ちた角質が残りやすい
舌の上
舌の表面に舌苔(ぜったい)と呼ばれるコケ状の汚れがつきやすい
歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)
歯と歯ぐきのあいだにできたすきまに、食べかすが残りやすい
口腔前庭
歯ぐきの外側とくちびるの粘膜との間に食べかすがたまりやすい

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2010年08月03日
たかせクリニック院長の高齢者の脱水についてパート2
たかせクリニック院長の高齢者の脱水
パート2
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
脱水を回復させる経口補水療法
軽度~中等度の脱水(熱中症を含む)が起こったときに、すぐに役立つのが経口補水療法(ORT:OralRehydration Therapy)。塩分(電解質)と糖分をバランスよく配合した経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)を飲ませ、失われた水分や電解質を速やかに補給するというシンプルな治療法です。
欧米ではガイドラインもつくられ、高齢者の経口摂取不足や発熱、過度の発汗、嘔吐、下痢による脱水状態の改善に適している療法として、一般にも認知されています。重度の脱水の場合は、点滴(経静脈輸液療法)を行なった後、状態が安定してから経口補水療法に切り替えるとよいとされています。
脱水の予防と改善の基本
〇食事をきちんととる
〇こまめに水分をとる
〇寝る前後、入浴する前後、運動をする前、運動中、運動をした後、飲酒後は、必ず水分をとる
〇脱水状態のときは、水分と塩分、糖分も一緒にとる(糖分のとりすぎに注意)
脱水は治療よりも予防が大切!!
正しい水分補給をして脱水を予防することが一番大切ですが、イザというときのために、経口補水液(ORS)を準備しておくとよいでしょう。塩と砂糖などを用いて代用ORS をつくることもできます。
〇作り方
①.水・・・・・1リットル
②.塩・・・・・3グラム(小さじ1/2杯)
③.砂糖・・・40グラム(大匙4と1/2杯)
①~③をかき混ぜます。
水1リットルの変わりにトマトジュース(300mlに水700ml)を使ってもよいでしょう。
〇経口補水液(ORS)のメリット
口から飲む方法で、水分と塩分(電解質)を自然に補給できる。点滴の器具や技術を必要としない。
*市販されている経口補水液(OS- 1)オーエスワンは、ペットボトル(200ml、500ml)とゼリータイプがある。医療機関の売店や、調剤薬局、薬局などで購入できる。
訪問看護師の声
脱水状態になった認知症の人のケース
老人性認知症が進行したAさん(94歳・女性)、10年前にアルツハイマー病による認知症を発症し、現在はグループホームに入所しているBさん(60歳・女性)は愕くほど水やお茶は全く飲みません。夕方になると微熱が出るため、家族は毎日水分補給しようとしますが、口をあけない、無理に飲ませば、口から出す始末、点滴をすれば力まかせに暴れて、管を抜いてしまいます。
そこで補水液を手作りしたりOS-1を試したところ、A さんも Bさんも「おいしい」と言って毎日のように飲むようになり、心身の状態が安定、家族も「点滴のときの苦しそうな表情見ないですむし、脱水予防になる」と喜ばれています。

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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パート2
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
脱水を回復させる経口補水療法
軽度~中等度の脱水(熱中症を含む)が起こったときに、すぐに役立つのが経口補水療法(ORT:OralRehydration Therapy)。塩分(電解質)と糖分をバランスよく配合した経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)を飲ませ、失われた水分や電解質を速やかに補給するというシンプルな治療法です。
欧米ではガイドラインもつくられ、高齢者の経口摂取不足や発熱、過度の発汗、嘔吐、下痢による脱水状態の改善に適している療法として、一般にも認知されています。重度の脱水の場合は、点滴(経静脈輸液療法)を行なった後、状態が安定してから経口補水療法に切り替えるとよいとされています。
脱水の予防と改善の基本
〇食事をきちんととる
〇こまめに水分をとる
〇寝る前後、入浴する前後、運動をする前、運動中、運動をした後、飲酒後は、必ず水分をとる
〇脱水状態のときは、水分と塩分、糖分も一緒にとる(糖分のとりすぎに注意)
脱水は治療よりも予防が大切!!
正しい水分補給をして脱水を予防することが一番大切ですが、イザというときのために、経口補水液(ORS)を準備しておくとよいでしょう。塩と砂糖などを用いて代用ORS をつくることもできます。
〇作り方
①.水・・・・・1リットル
②.塩・・・・・3グラム(小さじ1/2杯)
③.砂糖・・・40グラム(大匙4と1/2杯)
①~③をかき混ぜます。
水1リットルの変わりにトマトジュース(300mlに水700ml)を使ってもよいでしょう。
〇経口補水液(ORS)のメリット
口から飲む方法で、水分と塩分(電解質)を自然に補給できる。点滴の器具や技術を必要としない。
*市販されている経口補水液(OS- 1)オーエスワンは、ペットボトル(200ml、500ml)とゼリータイプがある。医療機関の売店や、調剤薬局、薬局などで購入できる。
訪問看護師の声
脱水状態になった認知症の人のケース
老人性認知症が進行したAさん(94歳・女性)、10年前にアルツハイマー病による認知症を発症し、現在はグループホームに入所しているBさん(60歳・女性)は愕くほど水やお茶は全く飲みません。夕方になると微熱が出るため、家族は毎日水分補給しようとしますが、口をあけない、無理に飲ませば、口から出す始末、点滴をすれば力まかせに暴れて、管を抜いてしまいます。
そこで補水液を手作りしたりOS-1を試したところ、A さんも Bさんも「おいしい」と言って毎日のように飲むようになり、心身の状態が安定、家族も「点滴のときの苦しそうな表情見ないですむし、脱水予防になる」と喜ばれています。

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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2010年08月01日
たかせクリニック院長の高齢者の脱水について学んでみよう
たかせクリニック院長の高齢者の脱水
パート1
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
水分の補給だけだと脱水が改善されない!!
〇水分だけを補給しても脱水は改善しない
「水やスポーツ飲料をよく飲むので水分補給は十分」と思っている人は多いようですが、脱水状態になりかけているときは危険です。激しい発汗、発熱による発汗や嘔吐、下痢などで水分と塩分(電解質)が大量に失われ脱水状態になっているときに、電解質がほとんど入っていない飲料(水、お茶、ソフトドリンク)や電解質濃度の低いスポーツドリンクを飲むと体液が薄くなってしまいます。そうなると、水分と電解質濃度バランスを保つために利尿作用が促されて、水分と一緒に電解質も排泄されてしまうため脱水状態が改善されません。
〇脳梗塞や心筋梗塞、熱中症で命を落とす危険代大
脱水が怖いのは、血液が濃くなって固まりやすくなること、血液のかたまり(血栓)が脳の血管に詰まれば脳梗塞、心臓の血管に詰まれば心筋梗塞を発症し、生命の危険を伴います。また、高齢者は、室内でも熱中症を起こすことがあります。短時間で症状が悪化し、命を落とすこともあるので注意が必要です。
脱水とせん妄の負のスパイラルを断ち切ろう!!
〇脱水によるせん妄は見逃されやすい
せん妄の原因の一として、体内の電解質濃度が異常になり、脳の神経細胞の活動が妨げられることがあげられます。突然わけのわからないことを叫んだり、ウロウロ歩きまわったり、いるはずのない人や物が見えたり(幻覚)、聞こえるはずのない音が聞こえたり(幻聴)します。病気の悪化や服用している薬の副作用、手術後などにせん妄が起こることはよく知られていますが、脱水によるせん妄は見逃されやすいので要注意です。
〇脱水とせん妄はともに悪化する
脱水が進行するとせん妄が起こります。せん妄が起こると、さらに脱水が悪化するとともに、せん妄も重症化。命を失うこともあります。こうした脱水とせん妄の負のスパイラルを断ち切ることが大事です。
認知症の人は、脱水になってることが理解できません 危険!!
呼吸や消化、体温などを調整しているのは、自立神経の働きによるもの。認知症の場合、脳の働きが低下して自立神経の働きが悪くなっていることもあり脱水を起こしやすくなっています。また、判断力が衰えているため、脱水症状があっても自覚できません。「水やお茶を飲んでいるから大丈夫」と安易に考えず、脱水になっていないかどうか、周囲の人は常に観察を。

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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パート1
(高瀬義昌監修高齢者の脱水小冊子より)
昨日先生の講演を聴きました。高齢者や特に認知症に対して在宅療養医療専門のクリニックを昨年大田区で立ち上げテレビ放映され注目を浴びている医師です。認知症治療とケア・地域連携の必要性について講演されました。250名の患者さんを訪問診療されています。働く医師は10名で各々専門分野で発揮されているそうです。あるときは、自転車で、あるときはバイクで、遠いところは車でと365日24時間の往診診療です。詳しくはトラックバックの許可を得ましたので、ホームページをご覧下さい。今新しい医療連携が始まっています。
水分の補給だけだと脱水が改善されない!!
〇水分だけを補給しても脱水は改善しない
「水やスポーツ飲料をよく飲むので水分補給は十分」と思っている人は多いようですが、脱水状態になりかけているときは危険です。激しい発汗、発熱による発汗や嘔吐、下痢などで水分と塩分(電解質)が大量に失われ脱水状態になっているときに、電解質がほとんど入っていない飲料(水、お茶、ソフトドリンク)や電解質濃度の低いスポーツドリンクを飲むと体液が薄くなってしまいます。そうなると、水分と電解質濃度バランスを保つために利尿作用が促されて、水分と一緒に電解質も排泄されてしまうため脱水状態が改善されません。
〇脳梗塞や心筋梗塞、熱中症で命を落とす危険代大
脱水が怖いのは、血液が濃くなって固まりやすくなること、血液のかたまり(血栓)が脳の血管に詰まれば脳梗塞、心臓の血管に詰まれば心筋梗塞を発症し、生命の危険を伴います。また、高齢者は、室内でも熱中症を起こすことがあります。短時間で症状が悪化し、命を落とすこともあるので注意が必要です。
脱水とせん妄の負のスパイラルを断ち切ろう!!
〇脱水によるせん妄は見逃されやすい
せん妄の原因の一として、体内の電解質濃度が異常になり、脳の神経細胞の活動が妨げられることがあげられます。突然わけのわからないことを叫んだり、ウロウロ歩きまわったり、いるはずのない人や物が見えたり(幻覚)、聞こえるはずのない音が聞こえたり(幻聴)します。病気の悪化や服用している薬の副作用、手術後などにせん妄が起こることはよく知られていますが、脱水によるせん妄は見逃されやすいので要注意です。
〇脱水とせん妄はともに悪化する
脱水が進行するとせん妄が起こります。せん妄が起こると、さらに脱水が悪化するとともに、せん妄も重症化。命を失うこともあります。こうした脱水とせん妄の負のスパイラルを断ち切ることが大事です。
認知症の人は、脱水になってることが理解できません 危険!!
呼吸や消化、体温などを調整しているのは、自立神経の働きによるもの。認知症の場合、脳の働きが低下して自立神経の働きが悪くなっていることもあり脱水を起こしやすくなっています。また、判断力が衰えているため、脱水症状があっても自覚できません。「水やお茶を飲んでいるから大丈夫」と安易に考えず、脱水になっていないかどうか、周囲の人は常に観察を。

1956年兵庫県生まれ。1984年信州大学医学部卒業。麻酔科、小児科研修を経て以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索する中、民間病院小児科部長、民間病院院長などを経験。2004年東京都大田区に在宅を中心とした医院を開業。認知症などの画像解析、社会ソリューションを学ぶため東京医大霞ヶ浦病院で週1回外来診療をおこなっている。
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2010年07月17日
熱中症の備えを万全に・異常を感じたら早めに対処
熱中症の備えを万全に
小まめに水分・塩分・休憩を
そろそろ全国的に梅雨が明ける時期。真夏はそこまで来ています。そこで注意しなければならないのが熱中症です。予防や対処法を確認しておきましょう。
頭痛、吐き気、めまい、けいれん
人は暑いと、体に熱をためない為に汗をかき、熱を放出します。そのときに必要となるのが水分と塩分です。大量の汗をかき、体内に水分や塩分が不足してくると、熱を放出する機能も落ちてきて、体に熱がたまってしまいます。こうした水分や塩分の不足、体温の上昇などにより引き起こされる体や脳の異常のことを熱中症といいます。
熱中症は症状によっていくつかに分類されます。頭痛吐き気、めまいだるさなどが起こる「熱虚脱」、手足や胃などけいれんが起きる「熱けいれん」、体内に熱をたまった熱を放出する機能が低下して高熱に落ちる「熱射病」などです。
熱虚脱がもっともおこりやすく、熱射病までいくと命に危険が及びます。その場合、すぐに救急車を呼ぶ必要があリます。
梅雨明け時期は特に注意
体が暑さに慣れて発汗や体温調節などの機能が活発になることを「署熱順化」といます。梅雨明けを迎えるこの時期、体はまだまだ真夏の強い日差しにさらされていません。そのため体は熱中症を起こしやすい状態といえます。意識して予防を心がけることが大切です。まづ外出に際しては日傘や帽子で直射日光を避けましょう。
小まめな水分補給も大切です。時々塩分を補給することも忘れずに。汗と共に大量のナトリウムが体内に排出され、不足しがちになるからです。ただし、日頃から塩分や糖分を制限する必要のある人は、補給する飲料の種類について、あらかじめ医師に指導を受けておくようにしましょう。体が暑いと感じたら日陰に入ったり、エアコンが効いた室内に入ったりして、陽ざしを避け、体を冷やして、定期的に休憩を取りましょう。
室内にいても油断しない
また、以下のような人たちや状況においては、特に注意が必要です。
▼高齢者
自宅にいても熱中症になる場合があります。のどが渇く、頭がボートする、といった症状を自覚したら、水分や塩分の補給をし、無理をせずエアコンを使用して適切な環境を整えましょう。
▼子ども
舗装された路上では、道路からの照り返しや輻射熱が強く、路面からの高さが低ければ低いほど気温も高い状態に。大人の頭の高さで感じる以上に、子どもの体や頭付近の温度は高くなっていることを考慮しましょう。
運動・屋外労働スポーツをしているとき、特に学校の部活動の場合、練習の最後に行う軽いランニングの時心拍数と体温が上昇しやすく倒れてしまうことがよくあります。指導者の適切な配慮が求められます。また、屋外で働く人の管理者による備えが重要ですが、個人でも十分な備えを忘れずに。
▼車内
炎天下、自動車の中は、想像をはるかに超える高温状態になります。たとえエアコンをかけながらでも車内に子どもだけを残してその場を離れることは危険です。絶対に避けましょう。
異常を感じたら早めに対処
日陰に移動し体を冷やす
万一熱中症に陥ったら、以下のような点に注意し、速やかに対処しましょう。
▼室内・日陰に移動
室内に移動するか、それが無理な場合は日陰に移動し衣服を緩め、横になって回復を待ちます。
▼水分・塩分を補給
水分と塩分の補給も。緊急の場合スポーツドリンクがあれば便利です。必要な成分と共に適度な糖分も含まれていて、吸収されやすいような工夫がされているからです。
▼体を冷やす
水でぬらしたタオルが、氷枕、なければ冷たいペットボトル飲料を使って、首、脇の下、太ももの付け根の内側周辺(鼠径部)など、特に太い血管が通っている周りを冷やすと、血液の温度が下がります。タオルをぬらしてあおぐことも体の熱を奪うのに有効です。
▼救急車を呼びましょう
意識や返答がないなど熱射病が疑われたら一刻を争います。迷わず救急車を呼びましょう。熱中症の場合、事態が急転してしまうことも少なくありません。そうなる前に、こまめに休憩と水分補給、適度な塩分補給で、未然に防ぐことこそ大切です。

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小まめに水分・塩分・休憩を
そろそろ全国的に梅雨が明ける時期。真夏はそこまで来ています。そこで注意しなければならないのが熱中症です。予防や対処法を確認しておきましょう。
頭痛、吐き気、めまい、けいれん
人は暑いと、体に熱をためない為に汗をかき、熱を放出します。そのときに必要となるのが水分と塩分です。大量の汗をかき、体内に水分や塩分が不足してくると、熱を放出する機能も落ちてきて、体に熱がたまってしまいます。こうした水分や塩分の不足、体温の上昇などにより引き起こされる体や脳の異常のことを熱中症といいます。
熱中症は症状によっていくつかに分類されます。頭痛吐き気、めまいだるさなどが起こる「熱虚脱」、手足や胃などけいれんが起きる「熱けいれん」、体内に熱をたまった熱を放出する機能が低下して高熱に落ちる「熱射病」などです。
熱虚脱がもっともおこりやすく、熱射病までいくと命に危険が及びます。その場合、すぐに救急車を呼ぶ必要があリます。
梅雨明け時期は特に注意
体が暑さに慣れて発汗や体温調節などの機能が活発になることを「署熱順化」といます。梅雨明けを迎えるこの時期、体はまだまだ真夏の強い日差しにさらされていません。そのため体は熱中症を起こしやすい状態といえます。意識して予防を心がけることが大切です。まづ外出に際しては日傘や帽子で直射日光を避けましょう。
小まめな水分補給も大切です。時々塩分を補給することも忘れずに。汗と共に大量のナトリウムが体内に排出され、不足しがちになるからです。ただし、日頃から塩分や糖分を制限する必要のある人は、補給する飲料の種類について、あらかじめ医師に指導を受けておくようにしましょう。体が暑いと感じたら日陰に入ったり、エアコンが効いた室内に入ったりして、陽ざしを避け、体を冷やして、定期的に休憩を取りましょう。
室内にいても油断しない
また、以下のような人たちや状況においては、特に注意が必要です。
▼高齢者
自宅にいても熱中症になる場合があります。のどが渇く、頭がボートする、といった症状を自覚したら、水分や塩分の補給をし、無理をせずエアコンを使用して適切な環境を整えましょう。
▼子ども
舗装された路上では、道路からの照り返しや輻射熱が強く、路面からの高さが低ければ低いほど気温も高い状態に。大人の頭の高さで感じる以上に、子どもの体や頭付近の温度は高くなっていることを考慮しましょう。
運動・屋外労働スポーツをしているとき、特に学校の部活動の場合、練習の最後に行う軽いランニングの時心拍数と体温が上昇しやすく倒れてしまうことがよくあります。指導者の適切な配慮が求められます。また、屋外で働く人の管理者による備えが重要ですが、個人でも十分な備えを忘れずに。
▼車内
炎天下、自動車の中は、想像をはるかに超える高温状態になります。たとえエアコンをかけながらでも車内に子どもだけを残してその場を離れることは危険です。絶対に避けましょう。
異常を感じたら早めに対処
日陰に移動し体を冷やす
万一熱中症に陥ったら、以下のような点に注意し、速やかに対処しましょう。
▼室内・日陰に移動
室内に移動するか、それが無理な場合は日陰に移動し衣服を緩め、横になって回復を待ちます。
▼水分・塩分を補給
水分と塩分の補給も。緊急の場合スポーツドリンクがあれば便利です。必要な成分と共に適度な糖分も含まれていて、吸収されやすいような工夫がされているからです。
▼体を冷やす
水でぬらしたタオルが、氷枕、なければ冷たいペットボトル飲料を使って、首、脇の下、太ももの付け根の内側周辺(鼠径部)など、特に太い血管が通っている周りを冷やすと、血液の温度が下がります。タオルをぬらしてあおぐことも体の熱を奪うのに有効です。
▼救急車を呼びましょう
意識や返答がないなど熱射病が疑われたら一刻を争います。迷わず救急車を呼びましょう。熱中症の場合、事態が急転してしまうことも少なくありません。そうなる前に、こまめに休憩と水分補給、適度な塩分補給で、未然に防ぐことこそ大切です。

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2010年07月12日
脳脊髄液減少症の症状を知り早期発見するために早めに受診
症状を知り早めに受診
脳脊髄液減少症を早期発見するために
以前治る認知症「正常圧水頭症」をブログに載せたことがあります。脳や脊髄の周囲にある脳脊髄液の循環障害による病気で認知症や歩行障害、失禁が主な症状です。早期に脳室(脳の内部にある空間)~腹腔まで、皮膚の下に細いチューブを埋めて循環を改善する処置を行なうと、認知症が治ることがあります。今日はその反対に脳脊髄液減少症のお話です。以前苦しんでいる患者さんをテレビでも観たことがあります。発見が早ければ治癒率が上がります。「脳脊髄液減少症の診断と治療」守山英二編集・執筆・金芳堂
頭痛、めまい、倦怠感、首や手足の痛み、脳の機能障害などが症状となる脳脊髄液減少症は、病気自体への認識が広まっていないため、発見が遅れがちです。その上、精神的な問題などと誤解されやすく、そのことが患者にとっては病状のつらさと共に重い負担となっています。患者とその家族の方の手記を紹介します。
【体験手記】
「行きたくても行けない」
(熊本市・女性・57歳)
3年前の9月、自転車で登校途中だった当事13歳の息子が、軽乗用車との衝突事故に遭いました。最初は打撲や頭蓋内出血の疑いなどと診断されましたが、その後、脳脊髄液減少症と診断されました。事故の翌年2月に1回目のブラッドパッチ(脊髄の硬膜外に自分の血液を注入し髄液の漏れを修復する治療)を実施。昨年1月と9月にも行なったところ、改善の兆しが表れ、頭痛、吐き気、めまいが、ほとんどなくなってきました。
まだ天候に左右される日もありますが、体調的には70%程度の改善ではないかと言っています。体調がよくなるまでの間、一番つらかったのは、周囲の目にはただ怠けていることしか映らなかったことだそうです。「いつも明日は学校へ行こうと思うんだ。でも体が動かないんだ。行きたくても行けないつらさ、分かる?」と。身近にいるものが支え、一番の理解者になってあげることが心身のケアにつながると痛感しています。
ブラットパッチで回復
(北海道・女性・・49歳)
息子が9歳のときのこと。ある日突然、寝ている間に強い頭痛に襲われ、あまりりの強さに転げ回り、泡を吹いてしまったのです。以後、頭痛のほか、全身倦怠感、アレルギー症状の悪化、睡眠リズムの乱れや急に寒がるようになるなどの症状が起きてきました。痛みは関節や筋肉にも及び、記憶力も低下。中学時代は二年近く寝たきりの状態でした。
脳脊髄液減少症との診断が出たのは、2007年4月のこと。08年12月から現在までに3回のブラトパッチを受けました。幸い重症の割りに経過は順調で、2回目の術後半年にはバス通学ができるまでに回復しました。昨年再発しましたが再度の(3回目)で乗り越え、高校3年生の現在は、授業日数も少ないことから、、特別支援学校へ転校し、大学受験に挑戦しています。
ネットで初めて知った
(大阪府・男性・28歳)
6歳の時、木のブロックで後頭部を強打した私は、その数年後から頭痛、めまいはきけ、体に力が入らない、といった症状がありました。大学に入学し、18歳で状況。そのときに自転車での転倒事故により全身を強打。時を経るにしたがって痛みが増し、起き上がれなくなりました。大学卒業後痛みが耐え難くなってきたため、本格的に治療を受けようと実家に戻りました。
帰郷後インターネットで「脳脊髄液減少症」という病名を始めて目にしました。詳しく調べてみると、私が長年抱えていた症状と合致。さらに患者や家族の方と連絡を取って話しを聞くと、自分はこの病気に間違いないと確信しました。その後専門医の検査を受け、1年後にブラットパッチを実施。一時悪化しましたが、現在は日常生活も送れるようになり、仕事への復帰に向けて努力しています。
具合が悪く学校も休みがち
(大阪市・女性・36歳)
私は中学3年生の就学旅行で、バスに乗車中衝突事故に遭いました。むち打ち症との診断でしたが、首の痛み、頭痛、吐き気、めまい、肩こり、手に力が入らないといった症状が次々と現れました。どの病院へ行っても原因は不明。精神的なものと片付けられてしまうこともありました。高校を中退し、しばらく安静にしていたら、動けるようになったので別の高校に再度入学しましたが、症状が悪化し、休みがちに。その後進学した大学でも講義に出られない日が多く、空き教室のいすに体を横たえて、ひたすら体が回復するのを待つといった状態でした。
脳脊髄液減少症と診断されたのは、事故から十数年が経ってからのこと。以後ブラットパッチを6回行ないましたが、長い年月が過ぎているためか、思ったほどの効果は現れていません。今後は少しでも早く診断や治療ができるようになり、同じ病気で苦しむ人が減ることを願っています。
遊具から落下し頭を強打
(千葉県・男性・31歳)
小学3年生の時、学校の遊具から落下し、頭を打ちました。直後から嘔吐と物が何重にも見えだし、首も約半年間曲がったままでした。その後もひどい肩こりと起立性の吐き気。中学時代には乱視や飛蚊症、倦怠感、又高校時代には、高次脳機能障害に悩まされました。
衰弱が進み23歳で寝たきりになっていた頃、初めてこの病気のことを知り、自分の病名が判明。そのときは家族とともにどれほど喜んだことでしょう。ブラッドパッチなどの治療を続けることにより、病状も徐々に好転。冷や汗が止まり、食事も普通に取れ、歩けるようになりました。今では車の運転も可能になるまでに回復しています。

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脳脊髄液減少症を早期発見するために
以前治る認知症「正常圧水頭症」をブログに載せたことがあります。脳や脊髄の周囲にある脳脊髄液の循環障害による病気で認知症や歩行障害、失禁が主な症状です。早期に脳室(脳の内部にある空間)~腹腔まで、皮膚の下に細いチューブを埋めて循環を改善する処置を行なうと、認知症が治ることがあります。今日はその反対に脳脊髄液減少症のお話です。以前苦しんでいる患者さんをテレビでも観たことがあります。発見が早ければ治癒率が上がります。「脳脊髄液減少症の診断と治療」守山英二編集・執筆・金芳堂
頭痛、めまい、倦怠感、首や手足の痛み、脳の機能障害などが症状となる脳脊髄液減少症は、病気自体への認識が広まっていないため、発見が遅れがちです。その上、精神的な問題などと誤解されやすく、そのことが患者にとっては病状のつらさと共に重い負担となっています。患者とその家族の方の手記を紹介します。
【体験手記】
「行きたくても行けない」
(熊本市・女性・57歳)
3年前の9月、自転車で登校途中だった当事13歳の息子が、軽乗用車との衝突事故に遭いました。最初は打撲や頭蓋内出血の疑いなどと診断されましたが、その後、脳脊髄液減少症と診断されました。事故の翌年2月に1回目のブラッドパッチ(脊髄の硬膜外に自分の血液を注入し髄液の漏れを修復する治療)を実施。昨年1月と9月にも行なったところ、改善の兆しが表れ、頭痛、吐き気、めまいが、ほとんどなくなってきました。
まだ天候に左右される日もありますが、体調的には70%程度の改善ではないかと言っています。体調がよくなるまでの間、一番つらかったのは、周囲の目にはただ怠けていることしか映らなかったことだそうです。「いつも明日は学校へ行こうと思うんだ。でも体が動かないんだ。行きたくても行けないつらさ、分かる?」と。身近にいるものが支え、一番の理解者になってあげることが心身のケアにつながると痛感しています。
ブラットパッチで回復
(北海道・女性・・49歳)
息子が9歳のときのこと。ある日突然、寝ている間に強い頭痛に襲われ、あまりりの強さに転げ回り、泡を吹いてしまったのです。以後、頭痛のほか、全身倦怠感、アレルギー症状の悪化、睡眠リズムの乱れや急に寒がるようになるなどの症状が起きてきました。痛みは関節や筋肉にも及び、記憶力も低下。中学時代は二年近く寝たきりの状態でした。
脳脊髄液減少症との診断が出たのは、2007年4月のこと。08年12月から現在までに3回のブラトパッチを受けました。幸い重症の割りに経過は順調で、2回目の術後半年にはバス通学ができるまでに回復しました。昨年再発しましたが再度の(3回目)で乗り越え、高校3年生の現在は、授業日数も少ないことから、、特別支援学校へ転校し、大学受験に挑戦しています。
ネットで初めて知った
(大阪府・男性・28歳)
6歳の時、木のブロックで後頭部を強打した私は、その数年後から頭痛、めまいはきけ、体に力が入らない、といった症状がありました。大学に入学し、18歳で状況。そのときに自転車での転倒事故により全身を強打。時を経るにしたがって痛みが増し、起き上がれなくなりました。大学卒業後痛みが耐え難くなってきたため、本格的に治療を受けようと実家に戻りました。
帰郷後インターネットで「脳脊髄液減少症」という病名を始めて目にしました。詳しく調べてみると、私が長年抱えていた症状と合致。さらに患者や家族の方と連絡を取って話しを聞くと、自分はこの病気に間違いないと確信しました。その後専門医の検査を受け、1年後にブラットパッチを実施。一時悪化しましたが、現在は日常生活も送れるようになり、仕事への復帰に向けて努力しています。
具合が悪く学校も休みがち
(大阪市・女性・36歳)
私は中学3年生の就学旅行で、バスに乗車中衝突事故に遭いました。むち打ち症との診断でしたが、首の痛み、頭痛、吐き気、めまい、肩こり、手に力が入らないといった症状が次々と現れました。どの病院へ行っても原因は不明。精神的なものと片付けられてしまうこともありました。高校を中退し、しばらく安静にしていたら、動けるようになったので別の高校に再度入学しましたが、症状が悪化し、休みがちに。その後進学した大学でも講義に出られない日が多く、空き教室のいすに体を横たえて、ひたすら体が回復するのを待つといった状態でした。
脳脊髄液減少症と診断されたのは、事故から十数年が経ってからのこと。以後ブラットパッチを6回行ないましたが、長い年月が過ぎているためか、思ったほどの効果は現れていません。今後は少しでも早く診断や治療ができるようになり、同じ病気で苦しむ人が減ることを願っています。
遊具から落下し頭を強打
(千葉県・男性・31歳)
小学3年生の時、学校の遊具から落下し、頭を打ちました。直後から嘔吐と物が何重にも見えだし、首も約半年間曲がったままでした。その後もひどい肩こりと起立性の吐き気。中学時代には乱視や飛蚊症、倦怠感、又高校時代には、高次脳機能障害に悩まされました。
衰弱が進み23歳で寝たきりになっていた頃、初めてこの病気のことを知り、自分の病名が判明。そのときは家族とともにどれほど喜んだことでしょう。ブラッドパッチなどの治療を続けることにより、病状も徐々に好転。冷や汗が止まり、食事も普通に取れ、歩けるようになりました。今では車の運転も可能になるまでに回復しています。

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2010年07月10日
知らないと恐い・口の中の汚れ・「口腔ケア」ガイド パート1
知らないと恐い
口の中の汚れ
「口腔ケア」ガイド パート1
監修 医療法人社団 高輪会理事長・歯学博士 深井眞樹
歯学衛生士室長 大塚博子
2人3脚では口腔ケアに力をそそいでいます。もちろん口腔体操も毎日かかせません。歯の大切さはADL(日常生活自立度)にも大きく関連しています。今回冊子を頂きましたので、ブログに掲載していきます。
「口から食べること」は、
元気に生きるということ
いつまでもイキイキとクラスためめには「口から食べること」が大事。そのためには、歯だけでなく、ほおや舌、あごの動き、唾液の分泌をよくすることが必要ですが、そうした口の健康を、おびやかすのが、口の中の汚れです。
口の中が汚れたままだと、細菌が増殖し、歯を失うことになるうえ、全身に様々な病気をもたらします。特に体の抵抗力が衰えている高齢者は、細菌が原因で起こる誤嚥性肺炎にかかりやすく、生命の危険を伴うので要注意です。自分の口の中がどうなっているのかを知り、適切なケアを行ないましょう。
お口の中はどんな状態?
お口の中は、汚れやすい場所。
自分の口の中がどんな状態になっているか知っていますか?
〇歯垢がびっしりくっついている。
歯垢(バイオフィルムともいう)派の表面についた細菌の塊。爪で歯をこすったときについてくる」ネバネバ」した付着物が歯垢です。
〇口臭がする
〇舌の動きが悪い飲み込む力が弱まる
〇唾液が少ない。かみ合わせが悪い
〇舌にコケがついている
いればのばねのマラ理がとごれている
〇入れ歯が汚れている
〇食べ春日の請っている
〇歯が抜けたままになっている

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口の中の汚れ
「口腔ケア」ガイド パート1
監修 医療法人社団 高輪会理事長・歯学博士 深井眞樹
歯学衛生士室長 大塚博子
2人3脚では口腔ケアに力をそそいでいます。もちろん口腔体操も毎日かかせません。歯の大切さはADL(日常生活自立度)にも大きく関連しています。今回冊子を頂きましたので、ブログに掲載していきます。
「口から食べること」は、
元気に生きるということ
いつまでもイキイキとクラスためめには「口から食べること」が大事。そのためには、歯だけでなく、ほおや舌、あごの動き、唾液の分泌をよくすることが必要ですが、そうした口の健康を、おびやかすのが、口の中の汚れです。
口の中が汚れたままだと、細菌が増殖し、歯を失うことになるうえ、全身に様々な病気をもたらします。特に体の抵抗力が衰えている高齢者は、細菌が原因で起こる誤嚥性肺炎にかかりやすく、生命の危険を伴うので要注意です。自分の口の中がどうなっているのかを知り、適切なケアを行ないましょう。
お口の中はどんな状態?
お口の中は、汚れやすい場所。
自分の口の中がどんな状態になっているか知っていますか?
〇歯垢がびっしりくっついている。
歯垢(バイオフィルムともいう)派の表面についた細菌の塊。爪で歯をこすったときについてくる」ネバネバ」した付着物が歯垢です。
〇口臭がする
〇舌の動きが悪い飲み込む力が弱まる
〇唾液が少ない。かみ合わせが悪い
〇舌にコケがついている
いればのばねのマラ理がとごれている
〇入れ歯が汚れている
〇食べ春日の請っている
〇歯が抜けたままになっている

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2010年06月22日
杉山ドクターの優しい医学講座・6/27アザレアで講演します
6月27日(日)アザレア(静岡市)において杉山孝博先生の医学講座の講演会が行なわれます。まだ席に余裕がございます。是非講演を聴いてみませんか?問い合わせはこちらまで→0545-63-3130 佐野三四子代表 お電話お待ちしています!
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
15.両側の膝関節又は
股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
股関節、膝関節や足関節は、体重のほぼ全体を受ける荷重関節とも呼ばれています。しかも、歩行するためには、荷重を受けながら、特徴的で大きな関節運動をしなければなりません。このためには、互いに接する関節面が平滑で過度の弾力性を持っている必要があります。
関節軟骨は非常にすべりやすくできていますが、加齢などの影響で変性が進むと、軟骨にふくまれている水分が減少して、すりへって表面が平滑でなくなり、すべりにくい状態になります。このときの自覚症状としては、動きはじめに関節の痛みが発生して、歩き続けると痛みが軽くなります。長時間歩行で再び関節痛が強くなります。さらに進行すると、安静時でも痛みを感じるようになり、関節の可動域も制限されるようになります。
X線検査では、骨棘形成(骨の異常増殖)、関節裂隙の狭小化(軟骨が磨り減って骨と骨の感覚が狭くなり、遂にはくっついてしまう)、軟骨下骨の骨硬化(軟骨に接する部分の骨が変形し硬くなる)、骨のう胞の形成(骨が破壊されて穴があく)などの変化が見られるようになります。
関節の変化が進行すると、関節の変化だけでなく、筋肉も萎縮して力が弱くなります。期肉が低下して関節の固定が悪くなると、関節の痛みや変形が一層進行する、という悪循環に陥ることになります。
上記の膝関節や股関節にX線写真の変化があって、疼痛や歩行障害、関節の運動制限などが見られた場合は、介護保険で第2号被保険者の特定疾病として認められます。加齢による変化が背景にあり、起こってしまった変形をもとに戻すことは難しい為、治療は鎮痛を目的とした対症療法が中心となります。鎮痛薬、湿布の使用、温熱療法などの理学療法、マッサージやリハビリテーション、あるいは装具の作成など行われています。関節の炎症が強く、激痛などがあるときには、関節内注射や関節穿刺、さらに人工関節置換術などが行われることがあります。
関節の変形は、過剰な荷重がかかり続けることや、筋力低下により関節の固定が弱くなることによって早く進行します。したがって体重を適正体重に近づけること、筋力増強すること、少なくても低下させないことが必要です。筆者の経験では体重を3kg減量すると膝や腰の痛みは自覚できる程度に軽減します。
関節の固定が悪いと関節痛が強くなります。膝や腰に痛みがあるときには、動きが少なくなって、筋力低下を促進しがちです。痛みが像悪しない程度の歩行や荷重運動は必要です。関節痛が強いときでもすわりながら膝を伸ばすような大腿四頭筋強化は可能です。私は、患者にいつも、『大切にするとは、使うこと」と話しています。日常生活での動きが訓練と治療そのものなのです。
16.がん(がん末期)
医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られます。悪性新生物であると診断され、かつ、治療を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治療困難な状態にあるもの。ここでいう、治癒困難な状態とは、概ね、余命が6ヶ月間程度であると判断される場合を指します。なお、現に抗がん剤などによる治療が行なわれている場合であっても、症状緩和など直接治癒を目的としていない治療の場合は治癒困難な状態にあるものと考えます。
これで杉山ドクターの医学講座は終了です。カテゴリーの中の目次欄に医学講座が載っています。クリックすると杉山先生のやさしい医学講座をすべて見ることができます。どうぞもう一度学んでみてください。

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第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
15.両側の膝関節又は
股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
股関節、膝関節や足関節は、体重のほぼ全体を受ける荷重関節とも呼ばれています。しかも、歩行するためには、荷重を受けながら、特徴的で大きな関節運動をしなければなりません。このためには、互いに接する関節面が平滑で過度の弾力性を持っている必要があります。
関節軟骨は非常にすべりやすくできていますが、加齢などの影響で変性が進むと、軟骨にふくまれている水分が減少して、すりへって表面が平滑でなくなり、すべりにくい状態になります。このときの自覚症状としては、動きはじめに関節の痛みが発生して、歩き続けると痛みが軽くなります。長時間歩行で再び関節痛が強くなります。さらに進行すると、安静時でも痛みを感じるようになり、関節の可動域も制限されるようになります。
X線検査では、骨棘形成(骨の異常増殖)、関節裂隙の狭小化(軟骨が磨り減って骨と骨の感覚が狭くなり、遂にはくっついてしまう)、軟骨下骨の骨硬化(軟骨に接する部分の骨が変形し硬くなる)、骨のう胞の形成(骨が破壊されて穴があく)などの変化が見られるようになります。
関節の変化が進行すると、関節の変化だけでなく、筋肉も萎縮して力が弱くなります。期肉が低下して関節の固定が悪くなると、関節の痛みや変形が一層進行する、という悪循環に陥ることになります。
上記の膝関節や股関節にX線写真の変化があって、疼痛や歩行障害、関節の運動制限などが見られた場合は、介護保険で第2号被保険者の特定疾病として認められます。加齢による変化が背景にあり、起こってしまった変形をもとに戻すことは難しい為、治療は鎮痛を目的とした対症療法が中心となります。鎮痛薬、湿布の使用、温熱療法などの理学療法、マッサージやリハビリテーション、あるいは装具の作成など行われています。関節の炎症が強く、激痛などがあるときには、関節内注射や関節穿刺、さらに人工関節置換術などが行われることがあります。
関節の変形は、過剰な荷重がかかり続けることや、筋力低下により関節の固定が弱くなることによって早く進行します。したがって体重を適正体重に近づけること、筋力増強すること、少なくても低下させないことが必要です。筆者の経験では体重を3kg減量すると膝や腰の痛みは自覚できる程度に軽減します。
関節の固定が悪いと関節痛が強くなります。膝や腰に痛みがあるときには、動きが少なくなって、筋力低下を促進しがちです。痛みが像悪しない程度の歩行や荷重運動は必要です。関節痛が強いときでもすわりながら膝を伸ばすような大腿四頭筋強化は可能です。私は、患者にいつも、『大切にするとは、使うこと」と話しています。日常生活での動きが訓練と治療そのものなのです。
16.がん(がん末期)
医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られます。悪性新生物であると診断され、かつ、治療を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治療困難な状態にあるもの。ここでいう、治癒困難な状態とは、概ね、余命が6ヶ月間程度であると判断される場合を指します。なお、現に抗がん剤などによる治療が行なわれている場合であっても、症状緩和など直接治癒を目的としていない治療の場合は治癒困難な状態にあるものと考えます。
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2010年06月20日
杉山ドクターの優しい医学講座・6/27アザレアで講演します
6月27日(日)アザレア(静岡市)において杉山孝博先生の医学講座の講演会が行なわれます。まだ席に余裕がございます。是非講演を聴いてみませんか?問い合わせはこちらまで→0545-63-3130 佐野三四子代表 お電話お待ちしています!
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
14.慢性閉塞性肺疾患
介護保険で第2号被保険者の特定疾病のひとつに、慢性閉塞性肺疾患があります。医学的には、慢性気管支炎及び肺気腫を合わせて慢性閉塞性肺疾患と呼びますが、介護保険ではさらに、気管支喘息やびまん性汎細気管支炎も含めています。
慢性の咳・痰・呼吸困難を伴い、中高年以降に発症する疾患群ですが、初めは咳や痰、一時的な呼吸困難などの症状であっても、慢性化すると、呼吸機能が低下して日常生活が大きく障害されることになります。家に閉じこもる原因のひとつになります。痰の切れが悪いときや呼吸困難が強いときには、生理食塩水、去痰剤や気管支拡張剤の吸入が行なわれる場合があります。
痰の量が多くなり自力で喀出することが困難になると、吸引機による痰の吸引が必要になります。症状がさらに進行すると、肺の働きが慢性的に低下してきて、動脈血液中の酸素の濃度が一定以下に下がり、慢性呼吸不全の状態になります。在宅酸素療法や在宅人工呼吸療法が必要になる場合があります。
(1)慢性気管支炎
痰を伴う咳が1年に3ヶ月以上続き、それが2ヵ年(2冬連続)続いている状態を慢性気管支炎と呼びます。喫煙、埃の多い職場での就労、急性気管支炎の慢性化、慢性鼻副鼻腔炎や低栄養状態、寝たきりなどが背景となって、発症し、悪化していきます。去痰剤、鎮咳剤などが処方され、発熱、膿状の痰など感染症の徴候がでれば抗生物質が処方されます。
(2)肺気腫
細気管支や肺胞壁が破壊され拡張して、換気障害が著しくなった状態が肺気腫です。強い息切れが最も大きな特徴で、わずかな体動でも息切れを感じるようになります。喫煙が最も重要なリスク要因ですが、気管支炎、気管支喘息、塵肺などの呼吸器疾患が持続することによって抹消の気道破壊が進行して、最終的に肺気腫の状態になっていくことが考えられます。
(3)気管支喘息
種々の刺激に対して気道の過敏性が亢進した状態で広範な気道の狭窄を特徴とし、この閉塞性障害が自然にあるいは治療により変化するものを気管支喘息と呼びます。小児喘息の場合はアレルギー型が多いのですが、高齢者の場合は、感染型が多いのが特徴です。
風邪など呼吸器感染症がきっかけになって、咳や痰が強くなって、喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難が出現する場合が高齢者に多く見られます。したがって、気管支喘息の体質を持っている高齢者では、呼吸器感染症の早めの治療が必要です。治療としては、気管支拡張剤、去痰剤、鎮咳剤、症状によりステロイドホルモンなどの薬剤が使われます。気道の炎症を抑え、全身投与の副作用を避けるため吸入ステロイド薬が、現在標準的な治療法になっています。
(4)びまん性汎細気管支炎
慢性に持続する咳と痰、労作時息切れが主症状で、量が多い膿性の痰がみられます。慢性鼻副鼻腔炎を効率に合併しているのも大きな特徴です。したがって、鼻汁、鼻閉、臭覚障害などの慢性鼻副鼻腔炎の症状を伴う場合が少なくありません。エリスロマシンなどの抗生物質の長期投与が行なわれ、良い治療成績が得られるようになりました。

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第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
14.慢性閉塞性肺疾患
介護保険で第2号被保険者の特定疾病のひとつに、慢性閉塞性肺疾患があります。医学的には、慢性気管支炎及び肺気腫を合わせて慢性閉塞性肺疾患と呼びますが、介護保険ではさらに、気管支喘息やびまん性汎細気管支炎も含めています。
慢性の咳・痰・呼吸困難を伴い、中高年以降に発症する疾患群ですが、初めは咳や痰、一時的な呼吸困難などの症状であっても、慢性化すると、呼吸機能が低下して日常生活が大きく障害されることになります。家に閉じこもる原因のひとつになります。痰の切れが悪いときや呼吸困難が強いときには、生理食塩水、去痰剤や気管支拡張剤の吸入が行なわれる場合があります。
痰の量が多くなり自力で喀出することが困難になると、吸引機による痰の吸引が必要になります。症状がさらに進行すると、肺の働きが慢性的に低下してきて、動脈血液中の酸素の濃度が一定以下に下がり、慢性呼吸不全の状態になります。在宅酸素療法や在宅人工呼吸療法が必要になる場合があります。
(1)慢性気管支炎
痰を伴う咳が1年に3ヶ月以上続き、それが2ヵ年(2冬連続)続いている状態を慢性気管支炎と呼びます。喫煙、埃の多い職場での就労、急性気管支炎の慢性化、慢性鼻副鼻腔炎や低栄養状態、寝たきりなどが背景となって、発症し、悪化していきます。去痰剤、鎮咳剤などが処方され、発熱、膿状の痰など感染症の徴候がでれば抗生物質が処方されます。
(2)肺気腫
細気管支や肺胞壁が破壊され拡張して、換気障害が著しくなった状態が肺気腫です。強い息切れが最も大きな特徴で、わずかな体動でも息切れを感じるようになります。喫煙が最も重要なリスク要因ですが、気管支炎、気管支喘息、塵肺などの呼吸器疾患が持続することによって抹消の気道破壊が進行して、最終的に肺気腫の状態になっていくことが考えられます。
(3)気管支喘息
種々の刺激に対して気道の過敏性が亢進した状態で広範な気道の狭窄を特徴とし、この閉塞性障害が自然にあるいは治療により変化するものを気管支喘息と呼びます。小児喘息の場合はアレルギー型が多いのですが、高齢者の場合は、感染型が多いのが特徴です。
風邪など呼吸器感染症がきっかけになって、咳や痰が強くなって、喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難が出現する場合が高齢者に多く見られます。したがって、気管支喘息の体質を持っている高齢者では、呼吸器感染症の早めの治療が必要です。治療としては、気管支拡張剤、去痰剤、鎮咳剤、症状によりステロイドホルモンなどの薬剤が使われます。気道の炎症を抑え、全身投与の副作用を避けるため吸入ステロイド薬が、現在標準的な治療法になっています。
(4)びまん性汎細気管支炎
慢性に持続する咳と痰、労作時息切れが主症状で、量が多い膿性の痰がみられます。慢性鼻副鼻腔炎を効率に合併しているのも大きな特徴です。したがって、鼻汁、鼻閉、臭覚障害などの慢性鼻副鼻腔炎の症状を伴う場合が少なくありません。エリスロマシンなどの抗生物質の長期投与が行なわれ、良い治療成績が得られるようになりました。

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2010年06月19日
杉山ドクターのやさしい医学講座・もうすぐ講演会がアザレアで
6月27日(日)アザレア(静岡)において杉山孝博先生の医学講座の講演会が行なわれます。まだ席に余裕がございます。是非講演を聴いてみませんか?問い合わせはこちらまで→0545-63-3130 佐野三四子代表 お電話お待ちしています!
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
13.慢性関節リウマチ
慢性関節リウマチとは、前進の関節、とくに四肢の関節に腫脹、疼痛、変形などを起こして、運動機障害をもたらす病気です。慢性関節リウマチ患者の約20%は自然に軽快し、約70%は関節症状が断続的に続くものの変形は軽度に始まり、約10%が治療しても関節の症状が激しく進行して身体の行動が不自由になります。
最初に現れる症状としては、朝のこわばり、関節の腫れや痛み、だるさ、発熱などです。朝起きたとき手指関節がこわばって動かしにくくなるのが朝のこわばりで、リウマチに特徴的な症状です。指を動かしているとこわばりが軽くなっていきます。こわばりに伴って関節の痛みが出てきます。動かしたときに出ていた痛みが進行すると、動かさなくても感じられるようになります。
関節も腫れてきて圧迫すると痛みが感じられます。37~38℃の発熱やだるさを伴うことがあります。感染症状もないのに発熱が続き、朝のこわばりや大きな関節の痛みなどの症状を伴えばこの病気を疑います。リウマチ反応・炎症反応などの血液検査や関節X線検査などにより診断を進めて、治療を開始すると劇的に改善することがあります。
関節の炎症が長く続くと、動きが悪くなり、変形が進み関節を曲げる筋肉が萎縮し筋力が低下し、ついには関節が硬くなって動かせなくなってしまいます。これを拘縮と呼びます。関節が破壊されて脱臼しひどい変形をきたすと、日常生活上にも困難をきたします。寝たきりのリウマチ患者は国内に2万人いると推定されていますが非常に深刻な問題です。
リウマチに対しては、非ステロイド消炎剤、ステロイド剤、免疫抑制剤などさまざまな薬物療法が行なわれています。関節の破壊が進まない早期に治療を開始することが大切です。
突然出現する脳卒中や交通事故と違って、慢性関節リウマチによる運動機能障害は徐々に進行します。軽快・増悪を繰り返しながら関節の動きが次第に悪くなっていくので、筋肉の萎縮を防止し、関節の運動範囲を確保することがリハビリテーションの第1の目標です。そのための関節をできるだけ動かすことです。
しかし、痛みがあると関節を動かさなくなりますから薬剤、湿布、温熱療法などで痛みを抑えたりプールなど利用して関節にかかる体重をし少なくして動きやすくすることが行なわれています。しかし、関節障害がさらに進行すると筋力回復訓練だけで改善が期待できなくなります。この場合歩行器、車椅子、スプーンなどの福祉機器をうまく利用して、日常生活の維持を努めることが積極的なリハビリテーションといえます。ケアマネージャーや医療職・介護職はさまざまな福祉機器を普段から知っておき、患者や家族に適切なアドバイスをすることが大切です。

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第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
13.慢性関節リウマチ
慢性関節リウマチとは、前進の関節、とくに四肢の関節に腫脹、疼痛、変形などを起こして、運動機障害をもたらす病気です。慢性関節リウマチ患者の約20%は自然に軽快し、約70%は関節症状が断続的に続くものの変形は軽度に始まり、約10%が治療しても関節の症状が激しく進行して身体の行動が不自由になります。
最初に現れる症状としては、朝のこわばり、関節の腫れや痛み、だるさ、発熱などです。朝起きたとき手指関節がこわばって動かしにくくなるのが朝のこわばりで、リウマチに特徴的な症状です。指を動かしているとこわばりが軽くなっていきます。こわばりに伴って関節の痛みが出てきます。動かしたときに出ていた痛みが進行すると、動かさなくても感じられるようになります。
関節も腫れてきて圧迫すると痛みが感じられます。37~38℃の発熱やだるさを伴うことがあります。感染症状もないのに発熱が続き、朝のこわばりや大きな関節の痛みなどの症状を伴えばこの病気を疑います。リウマチ反応・炎症反応などの血液検査や関節X線検査などにより診断を進めて、治療を開始すると劇的に改善することがあります。
関節の炎症が長く続くと、動きが悪くなり、変形が進み関節を曲げる筋肉が萎縮し筋力が低下し、ついには関節が硬くなって動かせなくなってしまいます。これを拘縮と呼びます。関節が破壊されて脱臼しひどい変形をきたすと、日常生活上にも困難をきたします。寝たきりのリウマチ患者は国内に2万人いると推定されていますが非常に深刻な問題です。
リウマチに対しては、非ステロイド消炎剤、ステロイド剤、免疫抑制剤などさまざまな薬物療法が行なわれています。関節の破壊が進まない早期に治療を開始することが大切です。
突然出現する脳卒中や交通事故と違って、慢性関節リウマチによる運動機能障害は徐々に進行します。軽快・増悪を繰り返しながら関節の動きが次第に悪くなっていくので、筋肉の萎縮を防止し、関節の運動範囲を確保することがリハビリテーションの第1の目標です。そのための関節をできるだけ動かすことです。
しかし、痛みがあると関節を動かさなくなりますから薬剤、湿布、温熱療法などで痛みを抑えたりプールなど利用して関節にかかる体重をし少なくして動きやすくすることが行なわれています。しかし、関節障害がさらに進行すると筋力回復訓練だけで改善が期待できなくなります。この場合歩行器、車椅子、スプーンなどの福祉機器をうまく利用して、日常生活の維持を努めることが積極的なリハビリテーションといえます。ケアマネージャーや医療職・介護職はさまざまな福祉機器を普段から知っておき、患者や家族に適切なアドバイスをすることが大切です。

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2010年06月18日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
12.閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症は、四肢、特に下肢の動脈硬化が進行して、動脈が狭窄・閉塞を起こして、血行障害を起こす疾患です。慣れない正座を続けた時、足がしびれてきて痛みが出てきます。また、立ち上がろうとしても力が入らないことがあります。これは正座より下肢の動脈が圧迫されて血行障害がおこったためです。
この場合足を伸ばせば症状が消失しますが、閉塞性動脈硬化症は、冷感、しびれ感、疼痛などの症状が持続します。その結果、足の切断の可能性もある怖い病気です。
「人は血管とともに老いる」といわれるように、動脈硬化は年齢とともに進行しますが、促進要因としては、喫煙、糖尿病、高血圧症、高脂血症などがあげられます。予防と悪化防止のためんは促進要因の対策は重要です。最も特徴的な症状は、ある程度歩くと下肢に筋肉痛が出現し、しばらく休むと痛みが消失して歩けるようになるというような間歇性歩行です。
このような症状が出現した場合には閉塞性動脈硬化症を念頭においた詳しい検査や治療が必要です。症状・状態により、重症度は4段階に分類されます。(Fontaineの分類)。介護保険の特定疾病では、Ⅱ度以上に該当するものを対象としています。 Ⅰ度 冷汗、しびれ感 Ⅱ度 間歇性跛行(びっこを引く) Ⅲ度 安静時痛 Ⅳ度 潰瘍、壊死
安静時の下肢痛や潰瘍形成、壊死は動脈の血流が著しく低下した状態です。指趾の壊死部には痛みがありませんが、そのやや中枢側では激烈な痛みが発生してモルヒネなどの鎮痛剤が必要になったり、下肢の切断がおこなわれる場合があります。診断方法には、動脈拍動の減弱消失、皮膚温の低下、チアノーゼの出現、皮膚の黒色化などの理学的な所見や、四肢の血圧を測定するABI法、ドップラー検査、血管造影法などの検査があります。
治療法としては、禁煙の徹底、適度な運動など生活習慣を整えること、糖尿病、高脂血症、高血圧などの合併症の治療につとめることが基本で、次に、薬物療法や、外科的治療を行ないます。薬物療法には、血管拡張薬や抗凝固薬があります。抗凝固薬を使っている場合には、鼻や歯茎、消化管などからの出血に注意することが大切です。
重症例には、人工血管や自己静脈を利用したバイパス術、カテーテルを利用した経皮血管拡張術やステント留置術などの外科的治療が行なわれます。四肢の切断(指趾の小切断も含めれば)にいたる例は全体の5~10%といわれています。筆者の経験でも、切断手術が1回に留まらずに、何回か繰り返して大腿部以下を切断した例もあります。患肢は血流が少ないので、感染に対する抵抗力や創傷治癒力が低下していますから清潔保持やけが予防に気をつけなければなりません。

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12.閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症は、四肢、特に下肢の動脈硬化が進行して、動脈が狭窄・閉塞を起こして、血行障害を起こす疾患です。慣れない正座を続けた時、足がしびれてきて痛みが出てきます。また、立ち上がろうとしても力が入らないことがあります。これは正座より下肢の動脈が圧迫されて血行障害がおこったためです。
この場合足を伸ばせば症状が消失しますが、閉塞性動脈硬化症は、冷感、しびれ感、疼痛などの症状が持続します。その結果、足の切断の可能性もある怖い病気です。
「人は血管とともに老いる」といわれるように、動脈硬化は年齢とともに進行しますが、促進要因としては、喫煙、糖尿病、高血圧症、高脂血症などがあげられます。予防と悪化防止のためんは促進要因の対策は重要です。最も特徴的な症状は、ある程度歩くと下肢に筋肉痛が出現し、しばらく休むと痛みが消失して歩けるようになるというような間歇性歩行です。
このような症状が出現した場合には閉塞性動脈硬化症を念頭においた詳しい検査や治療が必要です。症状・状態により、重症度は4段階に分類されます。(Fontaineの分類)。介護保険の特定疾病では、Ⅱ度以上に該当するものを対象としています。 Ⅰ度 冷汗、しびれ感 Ⅱ度 間歇性跛行(びっこを引く) Ⅲ度 安静時痛 Ⅳ度 潰瘍、壊死
安静時の下肢痛や潰瘍形成、壊死は動脈の血流が著しく低下した状態です。指趾の壊死部には痛みがありませんが、そのやや中枢側では激烈な痛みが発生してモルヒネなどの鎮痛剤が必要になったり、下肢の切断がおこなわれる場合があります。診断方法には、動脈拍動の減弱消失、皮膚温の低下、チアノーゼの出現、皮膚の黒色化などの理学的な所見や、四肢の血圧を測定するABI法、ドップラー検査、血管造影法などの検査があります。
治療法としては、禁煙の徹底、適度な運動など生活習慣を整えること、糖尿病、高脂血症、高血圧などの合併症の治療につとめることが基本で、次に、薬物療法や、外科的治療を行ないます。薬物療法には、血管拡張薬や抗凝固薬があります。抗凝固薬を使っている場合には、鼻や歯茎、消化管などからの出血に注意することが大切です。
重症例には、人工血管や自己静脈を利用したバイパス術、カテーテルを利用した経皮血管拡張術やステント留置術などの外科的治療が行なわれます。四肢の切断(指趾の小切断も含めれば)にいたる例は全体の5~10%といわれています。筆者の経験でも、切断手術が1回に留まらずに、何回か繰り返して大腿部以下を切断した例もあります。患肢は血流が少ないので、感染に対する抵抗力や創傷治癒力が低下していますから清潔保持やけが予防に気をつけなければなりません。

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2010年06月17日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
11.パーキンソン病関連疾患
「パーキンソン病」「進行性核上性麻痺」「大脳皮質基底核変性症」が含まれます。手足の動きがぎこちなくなり、ふるえが出る、小刻みに歩くようになり、前かがみの歩き方になる、顔の表情が乏しくなる。―などの症状が出現した場合には、パーキンソン病あるいはパーキンソン症候群をまず疑って、医療機関に受診する必要があります。パーキンソン病の治療方法は薬物治療が有効で、放置すると寝たきりや認知症になる怖い病気だからです。
1817年にイギリスのジェームス・パーキンソンさんが初めて報告した病気で、後に中脳の黒質と呼ばれる部位の神経細胞の変性・萎縮により、筋肉の緊張状態を調整する神経の状態が乱れて症状が現れることが分かりました。同様の症状は、脳炎、脳血管障害、一酸化炭素中毒、脳腫瘍、梅毒、ある種の薬物によって引き起こされます。これを総称してパーキンソン症候群と呼びます。
主な症状は手のふるえと筋肉のこわばりです。手のふるえは、1秒間に4~8回位の比較的ゆっくりしたふるえで、、安静にしているときにも見られるのが特徴です。筋肉がこわばって動作に時間がかかるため衣服の着脱、会話、食事など日常生活への障害が少なくありません。顔の表情は乏しくなって、仮面をかぶったように見えます。動き始めが困難で、第一歩を踏み出すのに時間がかかりますが、一旦歩き始めると立ち止まったり方向を変えることが難しく、転倒や骨折の原因になります。立ちくらみ、よだれ、便秘、物を飲み込むことが困難な嚥下障害、言語障害、うつ症状など多彩な症状が頻繁にみられます。
数ある神経疾患の中で、病気の原因の究明と治療がしっかり結びついて成果をあげた代表的な病気が、パーキンソン病です。ドーパミンと言う物質が神経細胞の中で足りなくなって起こるのが病気ですから、Lドーパという薬を内服すると、脳で代謝されてドーパミンに代わり、症状を改善させます。劇的という言葉が決して大げさではないような効果が見られる場合もあります。
しかし、Lドーパの効果が得られるのは、パーキンソン病のみで、パーキンソン症候群には一時的に効くことがあっても大きな効果は期待できないのです。L-ドーパは 副作用も多く、使用するときには注意が必要な薬物です。胃腸障害、起立性低血圧、口をもぐもぐさせる不随運動などがよく起こります。長期間服用で精神の錯乱などの症状や、すくみ足のようにパーキンソン病と同じような症状の副作用も出ます。
薬の有効期間がしだいにに短くなることもあります。L-ドーパの副作用を短くしてできるだけ長期間の使用ができるようにするために別の作用を持つ薬などを併せて使うことがよく行なわれます。
精神科などで出されている強力トランキライザーや、ある種の降圧剤、抗うつ剤などがパーキンソン症候群を起こしやすいので注意が必要です。このような場合、薬の中止や減量が必要ですから、是非主治医にお年寄りの状態を報告してください。

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(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
11.パーキンソン病関連疾患
「パーキンソン病」「進行性核上性麻痺」「大脳皮質基底核変性症」が含まれます。手足の動きがぎこちなくなり、ふるえが出る、小刻みに歩くようになり、前かがみの歩き方になる、顔の表情が乏しくなる。―などの症状が出現した場合には、パーキンソン病あるいはパーキンソン症候群をまず疑って、医療機関に受診する必要があります。パーキンソン病の治療方法は薬物治療が有効で、放置すると寝たきりや認知症になる怖い病気だからです。
1817年にイギリスのジェームス・パーキンソンさんが初めて報告した病気で、後に中脳の黒質と呼ばれる部位の神経細胞の変性・萎縮により、筋肉の緊張状態を調整する神経の状態が乱れて症状が現れることが分かりました。同様の症状は、脳炎、脳血管障害、一酸化炭素中毒、脳腫瘍、梅毒、ある種の薬物によって引き起こされます。これを総称してパーキンソン症候群と呼びます。
主な症状は手のふるえと筋肉のこわばりです。手のふるえは、1秒間に4~8回位の比較的ゆっくりしたふるえで、、安静にしているときにも見られるのが特徴です。筋肉がこわばって動作に時間がかかるため衣服の着脱、会話、食事など日常生活への障害が少なくありません。顔の表情は乏しくなって、仮面をかぶったように見えます。動き始めが困難で、第一歩を踏み出すのに時間がかかりますが、一旦歩き始めると立ち止まったり方向を変えることが難しく、転倒や骨折の原因になります。立ちくらみ、よだれ、便秘、物を飲み込むことが困難な嚥下障害、言語障害、うつ症状など多彩な症状が頻繁にみられます。
数ある神経疾患の中で、病気の原因の究明と治療がしっかり結びついて成果をあげた代表的な病気が、パーキンソン病です。ドーパミンと言う物質が神経細胞の中で足りなくなって起こるのが病気ですから、Lドーパという薬を内服すると、脳で代謝されてドーパミンに代わり、症状を改善させます。劇的という言葉が決して大げさではないような効果が見られる場合もあります。
しかし、Lドーパの効果が得られるのは、パーキンソン病のみで、パーキンソン症候群には一時的に効くことがあっても大きな効果は期待できないのです。L-ドーパは 副作用も多く、使用するときには注意が必要な薬物です。胃腸障害、起立性低血圧、口をもぐもぐさせる不随運動などがよく起こります。長期間服用で精神の錯乱などの症状や、すくみ足のようにパーキンソン病と同じような症状の副作用も出ます。
薬の有効期間がしだいにに短くなることもあります。L-ドーパの副作用を短くしてできるだけ長期間の使用ができるようにするために別の作用を持つ薬などを併せて使うことがよく行なわれます。
精神科などで出されている強力トランキライザーや、ある種の降圧剤、抗うつ剤などがパーキンソン症候群を起こしやすいので注意が必要です。このような場合、薬の中止や減量が必要ですから、是非主治医にお年寄りの状態を報告してください。

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2010年06月04日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
10.脳卒中
脳に送られていて脳の活発な活動を支えています。血液の流れが瞬時でも途絶えると、脳の働きが落ちて、時には取り返しのつかない状態に陥ります。たとえ命を取りとめたとしても、手足や言葉が不自由になり、意識が障害されるなど日常生活に大きな困難をもたらすのは脳卒中です。いわゆる「寝たきり」の原因の35%を占めるといわれています。
●脳卒中の3つのタイプ
脳卒中は、脳の血管がつまったり、破れたりして起こる病気です。脳梗塞、脳出血および、くも膜下出血の3つに分類されます。脳梗塞は、脳の血管が動脈硬化を起こして狭くなり閉塞するか、太い動脈や心臓でできた血液のかたまりが脳の動脈をふさぐことによって起きます
脳出血は、動脈硬化の起こった血管が高い血圧などのために破れて起きます。高血圧の人に多いのが特徴です。
くも膜下出血は、脳の表面の動脈が破れて起こります。突然の頭痛、吐き気、意識障害、などが起こった場合にはまず疑うべきでしょう。
「卒然(そつぜん)と中(あた)る」、つまり「突然起こる」のが、脳卒中ですが、手足がしびれる、力が入らない、舌がもつれるなどの症状が一時的に現れ、、24時間以内に消えることがあります。これは、一過性脳虚血発作といって脳血栓の前触れの場合がありますので、必ず医療機関を受診して大事に至らないように気をつけることが大切です。
●脳卒中のさまざまな症状
脳卒中の症状は、病変の部位、広がり、変化の早さなどによって変わります。半身麻痺、言語障害・嚥下障害(利き手側に麻痺が起こった場合にみられる)、意識障害、めまい、視力障害など様々な症状が出てきます。大きないびきをかいて昏睡となり、呼吸が止まることもあります。たとえ軽い症状であっても、このような症状が見られたら速やかに医療機関を受診すべきです。たちまち危篤状態になることもあります。早く診断して治療を開始することで、後遺症を軽くすることができます。意識状態を確認して昏睡状態であれば、吐物を肺に吸い込まないように顔を横向きにさせたうえで、救急車を呼ぶか、かかりつけ医に往診を依頼するのがよいでしょう。
コンピューターの断層撮影法(CTスキャン)やMRIによって診断は容易になりました。24時間以内であれば脳外科的なすばやい対応が出来る場合があります。とくにくも膜下出血では一刻も早い診断が決定的となります。
●脳卒中のリハビリテーション
脳神経細胞は再生しないので、脳卒中は何らかの後遺症が残るのが普通です。リハビリテーションはそのような後遺症を軽くして、家庭生活・社会生活がスムーズに行われる為に実施しています。意欲がリハビリ効果の7~8割を決定付けるともいわれほど、患者自身の気持が大切です。周囲のものは患者さんの気持を理解し、支えてあげてほしいものです。

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(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
10.脳卒中
脳に送られていて脳の活発な活動を支えています。血液の流れが瞬時でも途絶えると、脳の働きが落ちて、時には取り返しのつかない状態に陥ります。たとえ命を取りとめたとしても、手足や言葉が不自由になり、意識が障害されるなど日常生活に大きな困難をもたらすのは脳卒中です。いわゆる「寝たきり」の原因の35%を占めるといわれています。
●脳卒中の3つのタイプ
脳卒中は、脳の血管がつまったり、破れたりして起こる病気です。脳梗塞、脳出血および、くも膜下出血の3つに分類されます。脳梗塞は、脳の血管が動脈硬化を起こして狭くなり閉塞するか、太い動脈や心臓でできた血液のかたまりが脳の動脈をふさぐことによって起きます
脳出血は、動脈硬化の起こった血管が高い血圧などのために破れて起きます。高血圧の人に多いのが特徴です。
くも膜下出血は、脳の表面の動脈が破れて起こります。突然の頭痛、吐き気、意識障害、などが起こった場合にはまず疑うべきでしょう。
「卒然(そつぜん)と中(あた)る」、つまり「突然起こる」のが、脳卒中ですが、手足がしびれる、力が入らない、舌がもつれるなどの症状が一時的に現れ、、24時間以内に消えることがあります。これは、一過性脳虚血発作といって脳血栓の前触れの場合がありますので、必ず医療機関を受診して大事に至らないように気をつけることが大切です。
●脳卒中のさまざまな症状
脳卒中の症状は、病変の部位、広がり、変化の早さなどによって変わります。半身麻痺、言語障害・嚥下障害(利き手側に麻痺が起こった場合にみられる)、意識障害、めまい、視力障害など様々な症状が出てきます。大きないびきをかいて昏睡となり、呼吸が止まることもあります。たとえ軽い症状であっても、このような症状が見られたら速やかに医療機関を受診すべきです。たちまち危篤状態になることもあります。早く診断して治療を開始することで、後遺症を軽くすることができます。意識状態を確認して昏睡状態であれば、吐物を肺に吸い込まないように顔を横向きにさせたうえで、救急車を呼ぶか、かかりつけ医に往診を依頼するのがよいでしょう。
コンピューターの断層撮影法(CTスキャン)やMRIによって診断は容易になりました。24時間以内であれば脳外科的なすばやい対応が出来る場合があります。とくにくも膜下出血では一刻も早い診断が決定的となります。
●脳卒中のリハビリテーション
脳神経細胞は再生しないので、脳卒中は何らかの後遺症が残るのが普通です。リハビリテーションはそのような後遺症を軽くして、家庭生活・社会生活がスムーズに行われる為に実施しています。意欲がリハビリ効果の7~8割を決定付けるともいわれほど、患者自身の気持が大切です。周囲のものは患者さんの気持を理解し、支えてあげてほしいものです。

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2010年05月30日
過敏性肺炎を防ぐ・環境により悪化も改善
過敏性肺炎を防ぐ
環境により悪化も改善する
夏になり、自宅に帰ると、なぜか咳が止まらなくなる―。もしかしたら、、それは過敏性肺炎の一種かもしれません。主にカビなどの原因物質を繰り返し吸い続けることで症状が悪化します。これは意外と身近な環境が原因であることも。過敏性肺炎の原因と対策についてまとめました。
古い木造家屋は要注意
せき、たん、発熱、頭痛、呼吸困難
過敏性肺炎とは、真菌(カビ)や細菌、動物性たんぱく質、化学物質などを繰り返し吸い込むことで起きる、アレルギー性肺炎のことをいいます。主な症状としては、せきやたん、発熱、だるさ、頭痛、呼吸困難などがあります。多くの場合、原因となる場所や物質から離れると、その症状が治まるのが特徴です。
過敏性肺炎は原因となる物質によっていくつかの種類があり、呼び方も変わります。日本で最も多いとされているのが、住環境に由来する「夏型過敏性肺炎」です。これは湿気が多くなる春から秋にかけて発症しやすくなります。過敏性肺炎の7割以上を占めるといわれています。
原因はトリコスポロンというカビです。特に、カビが好んで繁殖する、古い木造家屋に住んでいる人は注意が必要です。外出中は発症しないのに、帰宅すると咳に悩まされる、などといった場合は、夏型過敏性肺炎が疑われます。
サトウキビでも発症
エアコン、鳥、干し草なども
「空調病」「加湿器肺炎」などと呼ばれる過敏性肺炎もあります。これはエアコンや加湿器の内部に発生したカビ類が原因と考えられています。「鳥飼育病」「愛鳥家病」などと呼ばれるものもあります。ペットや家畜として飼っている鳥類から排出されて、空気中を漂っている、ふんや尿、唾液などを繰り返し吸引し続けることが原因です。
また最近では、羽毛布団の使用との関連が疑われる過敏性肺炎もあるといいます。一方、北海道や東北地方の酪農従事者に多く見られる過敏性肺炎もあります。家畜の餌となる干し草の中に発生する好熱性放線菌というカビが原因です。これに対し、南日本のサトウキビ農家の人たちに見られるのが「サトウキビ肺」です。そのほかポリウレタンの原料や、塗料に含まれる化学物質、イソシアネートが原因となるものもあります。
水回りや風通しに留意
過敏性肺炎は、これらの原因となる物質から離れると症状が回復することがあります。例えば、自宅が古い木造家屋で、夏になると症状が出る、帰宅すると、咳が止まらなくなる、といった人は、夏型過敏性肺炎かも知れません。その場合、住環境が原因なので日ごろから水周りを清潔にしておく、掃除をこまめにする、畳を干したり張り替えたりする。、風通しをよくしておく、といった日常的な対策が効果的です。しかし、どうしても症状が治まらなかったり、ひどかったりする場合、原因を特定した上で、部屋のリフォームを検討する必要があるかも知れません。
気付いたら早めに受診を
夏が近づいてきて久しぶりにエアコンの冷房機能を使用する前には、必ずエアコンの内部の掃除を行い、換気をしながら十分な試運転をするように心がけたいものです。一方、干し草やサトウキビが原因の場合、呼吸器を保護するマスクが有効なこともあります。
過敏性肺炎は、慢性化しすると、症状がたびたび現れる様になり、進行していくこともあります。まれに呼吸困難など危険な状態に陥ることもあります。アレルギー科や呼吸器内科で、原因物質を特定できる場合もあるので、症状に気付いたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

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環境により悪化も改善する
夏になり、自宅に帰ると、なぜか咳が止まらなくなる―。もしかしたら、、それは過敏性肺炎の一種かもしれません。主にカビなどの原因物質を繰り返し吸い続けることで症状が悪化します。これは意外と身近な環境が原因であることも。過敏性肺炎の原因と対策についてまとめました。
古い木造家屋は要注意
せき、たん、発熱、頭痛、呼吸困難
過敏性肺炎とは、真菌(カビ)や細菌、動物性たんぱく質、化学物質などを繰り返し吸い込むことで起きる、アレルギー性肺炎のことをいいます。主な症状としては、せきやたん、発熱、だるさ、頭痛、呼吸困難などがあります。多くの場合、原因となる場所や物質から離れると、その症状が治まるのが特徴です。
過敏性肺炎は原因となる物質によっていくつかの種類があり、呼び方も変わります。日本で最も多いとされているのが、住環境に由来する「夏型過敏性肺炎」です。これは湿気が多くなる春から秋にかけて発症しやすくなります。過敏性肺炎の7割以上を占めるといわれています。
原因はトリコスポロンというカビです。特に、カビが好んで繁殖する、古い木造家屋に住んでいる人は注意が必要です。外出中は発症しないのに、帰宅すると咳に悩まされる、などといった場合は、夏型過敏性肺炎が疑われます。
サトウキビでも発症
エアコン、鳥、干し草なども
「空調病」「加湿器肺炎」などと呼ばれる過敏性肺炎もあります。これはエアコンや加湿器の内部に発生したカビ類が原因と考えられています。「鳥飼育病」「愛鳥家病」などと呼ばれるものもあります。ペットや家畜として飼っている鳥類から排出されて、空気中を漂っている、ふんや尿、唾液などを繰り返し吸引し続けることが原因です。
また最近では、羽毛布団の使用との関連が疑われる過敏性肺炎もあるといいます。一方、北海道や東北地方の酪農従事者に多く見られる過敏性肺炎もあります。家畜の餌となる干し草の中に発生する好熱性放線菌というカビが原因です。これに対し、南日本のサトウキビ農家の人たちに見られるのが「サトウキビ肺」です。そのほかポリウレタンの原料や、塗料に含まれる化学物質、イソシアネートが原因となるものもあります。
水回りや風通しに留意
過敏性肺炎は、これらの原因となる物質から離れると症状が回復することがあります。例えば、自宅が古い木造家屋で、夏になると症状が出る、帰宅すると、咳が止まらなくなる、といった人は、夏型過敏性肺炎かも知れません。その場合、住環境が原因なので日ごろから水周りを清潔にしておく、掃除をこまめにする、畳を干したり張り替えたりする。、風通しをよくしておく、といった日常的な対策が効果的です。しかし、どうしても症状が治まらなかったり、ひどかったりする場合、原因を特定した上で、部屋のリフォームを検討する必要があるかも知れません。
気付いたら早めに受診を
夏が近づいてきて久しぶりにエアコンの冷房機能を使用する前には、必ずエアコンの内部の掃除を行い、換気をしながら十分な試運転をするように心がけたいものです。一方、干し草やサトウキビが原因の場合、呼吸器を保護するマスクが有効なこともあります。
過敏性肺炎は、慢性化しすると、症状がたびたび現れる様になり、進行していくこともあります。まれに呼吸困難など危険な状態に陥ることもあります。アレルギー科や呼吸器内科で、原因物質を特定できる場合もあるので、症状に気付いたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

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2010年05月28日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
9.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
糖尿病とは、身体を構成している細胞のエネルギー源であるブドウ糖を細胞内に取り入れるため欠くことのできないインスリンの働きが低下して起こる病気です。血液中にはブドウ糖が余っているのに、(高血糖)、細胞内は飢餓状態なのです。このような状態が長く続くと、細胞や組織の機能に特徴的な障害が出てきます。
特に最小動脈の変性が進行して、3大合併症といわれる、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症が発症します。さらに、全身の動脈硬化が進行して、虚血性心疾患、脳血管性障害、下肢の閉塞性動脈硬化症なども問題になります。
今回は、特定疾病の1つとして上げられている、3大合併症を取り上げます。
1)糖尿病性神経障害
糖尿病発症後比較的早くから認められる合併症で、知覚神経や自立神経が障害され安いため、足先や足底のしびれ感、痛み、冷や汗、胃腸障害、残尿感、下痢、便秘、インポテンスなどがあります。
心臓自立神経障害では致死的な不整脈を引き起こすことがあります。スリッパが脱げても分からない、つまづきやすく転倒しやすい、立ちくらみが起こることのため、転倒防止に注意しなければなりません。感覚低下のため低温やけどや褥創を起こしやすいので、アンカなどを使うとき直接身体に接触しないように注意することが必要です。
2)糖尿病性腎症
腎臓血管の臓器といわれるほど毛細血管が豊富です。糖尿病になって10~15年経過しますと、毛細血管が変化を受けて糖尿病性腎症が発症します。はじめは蛋白尿が出てきます。(尿があわ立ちやすい)が、この段階では自覚症状はありません。次第に進行しますと、浮腫、体重増加、高血圧、全身倦怠感、などの腎不全症状が出てきます。
最終的に尿毒症の状態になったら、人工透析療法を受けることになります。人工透析療法の原因疾患としてかつては慢性腎炎が圧倒的に多かったのですが、最近は糖尿病腎症が第1位になりました。腹膜透析(CAPD)は自宅で透析ができますが、血液透析は原則として週3回透析施設に通院して治療を受けなければなりません。他の合併症を併発しているケースが多いため、通院介助が必要となる場合が少なくありません。
3)糖尿病性網膜症
糖尿病性網膜症は成人における失明の原因の上位を占めているため、その対策は非常に重要です。血糖の厳密なコントロールと網膜症を早期に診断して光凝固術などの眼科的な治療を適切に実施することで、多くの場合失明を防ぐことが出来るようになりました。
網膜の毛細血管に変化が起こると血管が破れたり詰まりやすくなります。閉塞した血管を補うように新生血管が作られますが、この新生血管は破れやぶれやすいためさらに出血を起こしやすくなります。このような悪循環が進むと、網膜の病変は急速に進行します。物を見るとき焦点が合わされる黄斑部に出血が及ぶと、視力が低下する、視界がぼやける、目の前を虫が飛んでいるように見える、物がゆがんで見えるなどの症状が出てきて、最終的には失明に至るのです。

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(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
9.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
糖尿病とは、身体を構成している細胞のエネルギー源であるブドウ糖を細胞内に取り入れるため欠くことのできないインスリンの働きが低下して起こる病気です。血液中にはブドウ糖が余っているのに、(高血糖)、細胞内は飢餓状態なのです。このような状態が長く続くと、細胞や組織の機能に特徴的な障害が出てきます。
特に最小動脈の変性が進行して、3大合併症といわれる、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症が発症します。さらに、全身の動脈硬化が進行して、虚血性心疾患、脳血管性障害、下肢の閉塞性動脈硬化症なども問題になります。
今回は、特定疾病の1つとして上げられている、3大合併症を取り上げます。
1)糖尿病性神経障害
糖尿病発症後比較的早くから認められる合併症で、知覚神経や自立神経が障害され安いため、足先や足底のしびれ感、痛み、冷や汗、胃腸障害、残尿感、下痢、便秘、インポテンスなどがあります。
心臓自立神経障害では致死的な不整脈を引き起こすことがあります。スリッパが脱げても分からない、つまづきやすく転倒しやすい、立ちくらみが起こることのため、転倒防止に注意しなければなりません。感覚低下のため低温やけどや褥創を起こしやすいので、アンカなどを使うとき直接身体に接触しないように注意することが必要です。
2)糖尿病性腎症
腎臓血管の臓器といわれるほど毛細血管が豊富です。糖尿病になって10~15年経過しますと、毛細血管が変化を受けて糖尿病性腎症が発症します。はじめは蛋白尿が出てきます。(尿があわ立ちやすい)が、この段階では自覚症状はありません。次第に進行しますと、浮腫、体重増加、高血圧、全身倦怠感、などの腎不全症状が出てきます。
最終的に尿毒症の状態になったら、人工透析療法を受けることになります。人工透析療法の原因疾患としてかつては慢性腎炎が圧倒的に多かったのですが、最近は糖尿病腎症が第1位になりました。腹膜透析(CAPD)は自宅で透析ができますが、血液透析は原則として週3回透析施設に通院して治療を受けなければなりません。他の合併症を併発しているケースが多いため、通院介助が必要となる場合が少なくありません。
3)糖尿病性網膜症
糖尿病性網膜症は成人における失明の原因の上位を占めているため、その対策は非常に重要です。血糖の厳密なコントロールと網膜症を早期に診断して光凝固術などの眼科的な治療を適切に実施することで、多くの場合失明を防ぐことが出来るようになりました。
網膜の毛細血管に変化が起こると血管が破れたり詰まりやすくなります。閉塞した血管を補うように新生血管が作られますが、この新生血管は破れやぶれやすいためさらに出血を起こしやすくなります。このような悪循環が進むと、網膜の病変は急速に進行します。物を見るとき焦点が合わされる黄斑部に出血が及ぶと、視力が低下する、視界がぼやける、目の前を虫が飛んでいるように見える、物がゆがんで見えるなどの症状が出てきて、最終的には失明に至るのです。

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2010年05月22日
水虫の予防のポイント
水虫の予防のポイント
悪化しやすい季節を前に
早めに治しましょう
水虫は白癬菌というカビによる感染症の一種です。白癬菌は高温多湿を好むため、とくに梅雨から夏にかけて増殖しやすくそれにともなって、痒みなどの症状も現れやすくなります。認知症の方は痒みや痛みを訴えることが出来ません。入浴時にスタッフが水虫が出来る好発部位をチェックするようにしましょう。水虫を予防するための注意点をまとめました。
「白癬菌」が原因の感染症
水虫の原因菌である白癬菌は、皮膚の角質層であるケラチンというたんぱく質に好んですみ着きます。ケラチナーゼという酵素を出して皮膚を侵食すると同時に、そこをすみかとしています。
特に多く発症するのが、足です。一般に水虫というと、足の水虫のことをいいます。これには大きく分けて3つのタイプがあります。
●指間型(足の指と指の間にできるもので、特に薬指と小指の間にできやすい)
●小水庖型(土踏まずなどに赤い小さな水庖ができ、痒みを伴うことが多い)
●角質増殖型(かかとなどの角質層が硬く厚くなるもので、特にかゆみもない)
このほか、爪が厚くなって変形したり白く変色したりする爪水虫もありますが、これは手の爪にもできることがあります。
24時間以内なら洗い流せる
水虫は白癬菌を伴った他人のあか(皮膚のかす)を介して感染します。具体的にはスリッパ、床やじゅうたん、ペットなどです。そこで水虫予防のためには、これらを常に清潔に保っておくことが大切です。バスマット、スリッパ、靴下等は常に清潔なものを使用するように心がけましょう。自宅の床やじゅうたんの掃除も、こまめに行ないます。
ペットを飼っている家庭では、ペットから感染するケースもあります。ペットの皮膚に異常が見られたら獣医に診てもらいしましょう。注意しなければならないのは、公衆浴場や温泉、スポーツジム、プールなど不特定多数の人が出入りする場所での感染です。
そのような場所では、靴下は履く直前にタオルで足をふき取り、自宅に帰ってからも足をきれいに洗えば感染を防ぐことができます。白癬菌が皮膚についても、そこにすみ着くまでには、少なくとも24時間程度はかかるといわれています。つまり白癬菌が付着したとしても、皮膚にすみ着くまでに洗い流せば、感染を防ぐことは可能です。
ゴシゴシこすらず丁寧に
そのためにも、帰宅後は必ず足を洗う習慣を身に付けたいものです。この時、あかすりや、軽石といった道具を使ってゴシゴシ洗うと、かえって皮膚に細かい傷がついて白癬菌が付きやすくなります。泡立てた石鹸を素手に取り、足の指や、その間を丁寧に洗うのがよいとされています。洗い終わったら乾燥した清潔なタオルで水分をふき取り足を完全に乾かします。白癬菌は高温多湿を好みます。日ごろ履く靴は数種類用意し、それらを十分乾燥させて、毎日別のものを履くように心がけたいものです。
皮膚科で飲み薬を処方されることがありますが、もらった抗菌剤は、決められた数と期間をまもり、きっちりと飲み続けることが大切です。症状が治まったからといって途中でやめてしまうと、完全に白癬菌が死滅せずに潜在化してしまい、再発する恐れがあるからです。
水虫は低温乾燥の冬の間は“じっと冬眠”しながら行き続けます。そして増殖しやすい季節になるまで待っています。皮膚を掻き壊すなど悪化してから、対処するよりも症状が治まっている間に治療しましょう。水虫は症状や外見だけでは、判別できません。皮膚科で行う顕微鏡検査によって判明します。自己判断せず、皮膚科で正しく診断してもらうようにしましょう。
以前皮膚科に勤務していた時、毎日のように顕微鏡とにらめっこしていました。目で見て治っているなーと思っていても、白癬菌がプラスに出ることが多かったです。硬い角質や爪は寒天培地という検査に出していました。 -参考までー

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悪化しやすい季節を前に
早めに治しましょう
水虫は白癬菌というカビによる感染症の一種です。白癬菌は高温多湿を好むため、とくに梅雨から夏にかけて増殖しやすくそれにともなって、痒みなどの症状も現れやすくなります。認知症の方は痒みや痛みを訴えることが出来ません。入浴時にスタッフが水虫が出来る好発部位をチェックするようにしましょう。水虫を予防するための注意点をまとめました。
「白癬菌」が原因の感染症
水虫の原因菌である白癬菌は、皮膚の角質層であるケラチンというたんぱく質に好んですみ着きます。ケラチナーゼという酵素を出して皮膚を侵食すると同時に、そこをすみかとしています。
特に多く発症するのが、足です。一般に水虫というと、足の水虫のことをいいます。これには大きく分けて3つのタイプがあります。
●指間型(足の指と指の間にできるもので、特に薬指と小指の間にできやすい)
●小水庖型(土踏まずなどに赤い小さな水庖ができ、痒みを伴うことが多い)
●角質増殖型(かかとなどの角質層が硬く厚くなるもので、特にかゆみもない)
このほか、爪が厚くなって変形したり白く変色したりする爪水虫もありますが、これは手の爪にもできることがあります。
24時間以内なら洗い流せる
水虫は白癬菌を伴った他人のあか(皮膚のかす)を介して感染します。具体的にはスリッパ、床やじゅうたん、ペットなどです。そこで水虫予防のためには、これらを常に清潔に保っておくことが大切です。バスマット、スリッパ、靴下等は常に清潔なものを使用するように心がけましょう。自宅の床やじゅうたんの掃除も、こまめに行ないます。
ペットを飼っている家庭では、ペットから感染するケースもあります。ペットの皮膚に異常が見られたら獣医に診てもらいしましょう。注意しなければならないのは、公衆浴場や温泉、スポーツジム、プールなど不特定多数の人が出入りする場所での感染です。
そのような場所では、靴下は履く直前にタオルで足をふき取り、自宅に帰ってからも足をきれいに洗えば感染を防ぐことができます。白癬菌が皮膚についても、そこにすみ着くまでには、少なくとも24時間程度はかかるといわれています。つまり白癬菌が付着したとしても、皮膚にすみ着くまでに洗い流せば、感染を防ぐことは可能です。
ゴシゴシこすらず丁寧に
そのためにも、帰宅後は必ず足を洗う習慣を身に付けたいものです。この時、あかすりや、軽石といった道具を使ってゴシゴシ洗うと、かえって皮膚に細かい傷がついて白癬菌が付きやすくなります。泡立てた石鹸を素手に取り、足の指や、その間を丁寧に洗うのがよいとされています。洗い終わったら乾燥した清潔なタオルで水分をふき取り足を完全に乾かします。白癬菌は高温多湿を好みます。日ごろ履く靴は数種類用意し、それらを十分乾燥させて、毎日別のものを履くように心がけたいものです。
皮膚科で飲み薬を処方されることがありますが、もらった抗菌剤は、決められた数と期間をまもり、きっちりと飲み続けることが大切です。症状が治まったからといって途中でやめてしまうと、完全に白癬菌が死滅せずに潜在化してしまい、再発する恐れがあるからです。
水虫は低温乾燥の冬の間は“じっと冬眠”しながら行き続けます。そして増殖しやすい季節になるまで待っています。皮膚を掻き壊すなど悪化してから、対処するよりも症状が治まっている間に治療しましょう。水虫は症状や外見だけでは、判別できません。皮膚科で行う顕微鏡検査によって判明します。自己判断せず、皮膚科で正しく診断してもらうようにしましょう。
以前皮膚科に勤務していた時、毎日のように顕微鏡とにらめっこしていました。目で見て治っているなーと思っていても、白癬菌がプラスに出ることが多かったです。硬い角質や爪は寒天培地という検査に出していました。 -参考までー

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2010年05月14日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
8.早老症
10歳から40歳までに急速に老化が進行して、禿頭、白髪、皮膚のしわ、白内障、しゃがれ声など老化の特徴が急速に出現する病気です。介護保険では早老症として、ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、コケイン症候群を上げています。いずれも、傷ついた染色体(DNA)を修復する遺伝子に変異が起こったため、発生する遺伝子病です。
生後6ヶ月から2歳までに発症するプロジェリア昇降群はきわめて希で、日光に当たると皮膚がびらん状態にになり皮膚がんが発生しやすいコケイン症候群も希な病気です。ウェルナー症候群は比較的多いものの、臨床医でも診察することは先ずありません。
皮膚の老化、動脈硬化の進行、骨の成長障害による低身長骨粗鬆症などの、老人性変化が普通より十倍から数十倍のスピードで進行します。甲状腺機能低下症や糖尿病を合併していることも少なくありません。最終的には動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞が死亡原因になることが多いようです。

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(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
8.早老症
10歳から40歳までに急速に老化が進行して、禿頭、白髪、皮膚のしわ、白内障、しゃがれ声など老化の特徴が急速に出現する病気です。介護保険では早老症として、ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、コケイン症候群を上げています。いずれも、傷ついた染色体(DNA)を修復する遺伝子に変異が起こったため、発生する遺伝子病です。
生後6ヶ月から2歳までに発症するプロジェリア昇降群はきわめて希で、日光に当たると皮膚がびらん状態にになり皮膚がんが発生しやすいコケイン症候群も希な病気です。ウェルナー症候群は比較的多いものの、臨床医でも診察することは先ずありません。
皮膚の老化、動脈硬化の進行、骨の成長障害による低身長骨粗鬆症などの、老人性変化が普通より十倍から数十倍のスピードで進行します。甲状腺機能低下症や糖尿病を合併していることも少なくありません。最終的には動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞が死亡原因になることが多いようです。

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2010年05月02日
杉山ドクターのやさしい医学講座
第3章 介護保険における特定疾患
(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
7.脊柱管狭窄症
ある程度歩くと下肢に筋肉痛が出現し、しばらく休むと痛みが消失して歩けるようになるというような間歇性歩行がでてきたら、閉塞性動脈硬化症とともに、脊柱管狭窄症も考えられます。私たちの体を支える脊椎は椎体と椎弓によってできていますが、その椎体後面椎弓によって作られる空間(椎孔)を上下に脊髄が走っていて脊柱管を作っています。
頚椎から胸椎、腰椎、仙骨まで走っている脊椎管に何らかの原因で狭窄が起こると、四肢・躯幹の痛み、しびれ、筋力低下、運動障害などの脊髄圧迫症状を生じることになります。別項で取り上げている後縦靭帯骨化症は、老化などにより後縦靭帯が肥厚、骨化して脊柱管を圧迫して起こすものです。
主に中年以降に発症し、高齢者の腰痛の3~4割を占めるともいわれています。一般的に、脊柱を後ろに反らす脊柱管の圧迫が強くなって症状が悪化します。前かがみの歩行や杖を突いて歩行すると症状が軽くなり、自転車なら何時間でもこげるのに長く歩くことができないのは同じ理由からです。
治療としては、軽いしびれなど症状が軽い場合は、安静・消炎鎮痛剤の使用、首カラーや腰椎ベルトの装着、頚椎や腰椎牽引、あるいは神経ブロックなどを行ないます。腹筋や背筋をきたえて脊椎の関節がしっかり固定するように心がけることも重要です。
しかし、排尿・排便困難を伴うような、非常に強い症状があるような場合や、社会生活に支障をきたすようになったら、神経を圧迫している部分を削る手術が必要になります。介護にあたって、後縦靭帯骨化症と同じく、①首や股関節を強く屈曲すると、神経症状が強くなり、時には四肢麻痺引き起こす場合があるので注意すること。 ②知覚障害と筋力低下のため、手に持ったものを落としたり、ふらついて転倒したりすることがあるので、注意深く観察すること。 ③廃用性筋萎縮を防ぐため自分でできることは自分で行なうよう援助すること などが重要です。

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(認知症の人と家族の会 副代表 杉山孝博医師より)
7.脊柱管狭窄症
ある程度歩くと下肢に筋肉痛が出現し、しばらく休むと痛みが消失して歩けるようになるというような間歇性歩行がでてきたら、閉塞性動脈硬化症とともに、脊柱管狭窄症も考えられます。私たちの体を支える脊椎は椎体と椎弓によってできていますが、その椎体後面椎弓によって作られる空間(椎孔)を上下に脊髄が走っていて脊柱管を作っています。
頚椎から胸椎、腰椎、仙骨まで走っている脊椎管に何らかの原因で狭窄が起こると、四肢・躯幹の痛み、しびれ、筋力低下、運動障害などの脊髄圧迫症状を生じることになります。別項で取り上げている後縦靭帯骨化症は、老化などにより後縦靭帯が肥厚、骨化して脊柱管を圧迫して起こすものです。
主に中年以降に発症し、高齢者の腰痛の3~4割を占めるともいわれています。一般的に、脊柱を後ろに反らす脊柱管の圧迫が強くなって症状が悪化します。前かがみの歩行や杖を突いて歩行すると症状が軽くなり、自転車なら何時間でもこげるのに長く歩くことができないのは同じ理由からです。
治療としては、軽いしびれなど症状が軽い場合は、安静・消炎鎮痛剤の使用、首カラーや腰椎ベルトの装着、頚椎や腰椎牽引、あるいは神経ブロックなどを行ないます。腹筋や背筋をきたえて脊椎の関節がしっかり固定するように心がけることも重要です。
しかし、排尿・排便困難を伴うような、非常に強い症状があるような場合や、社会生活に支障をきたすようになったら、神経を圧迫している部分を削る手術が必要になります。介護にあたって、後縦靭帯骨化症と同じく、①首や股関節を強く屈曲すると、神経症状が強くなり、時には四肢麻痺引き起こす場合があるので注意すること。 ②知覚障害と筋力低下のため、手に持ったものを落としたり、ふらついて転倒したりすることがあるので、注意深く観察すること。 ③廃用性筋萎縮を防ぐため自分でできることは自分で行なうよう援助すること などが重要です。

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